ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1179】 函館塩ラーメン 五稜郭 (東京・八幡山) 塩ラーメン


 和のテイストというのは、年齢を重ねていくと段々染み入るように旨さをより深く感じるものです。しかしそれだけではなく、食べれなかったものが食べられたり、苦手なのが美味しく感じられたりする。そんな不思議な感覚をこの2年で得たりします。たとえば、私は京都出身であったにもかかわらず、「漬物」と「梅干し」が大の苦手だったりするのです。京都と言えば「京漬物」の本場でして、美味しい漬物は巷にあふれていたはず。なのだけど、何十年も食べれなかったのです。私は筋金入りの天邪鬼なのかもしれません。


 漬物に関して、食べてみようかとなった発端は、ちょっと偉い方と食事をする機会です。旨いから食ってみろとすすめられたこと。その方にとっては、漬物嫌いがいるというのが考えられなかったのでしょうが・・・・、目をつぶって食してみた。べったら漬けだと記憶しておりますが、これがまた何の抵抗もなく、甘くも旨く感じてしまった。そこから、どはまりして、居酒屋などでは、〆でもないのに冒頭からオーダーしてしまうほど好きです。


 梅干しに関しては、あることの願掛けで「苦手意識の克服」をしようと考えて、自発的にとりくみました。もう無理!できない!と思い込むことがないよう、出来ないと思うことや苦手と思うことに、少しでも前向きになれるようにと。最初は、もう何回やっても好きになれず、やっぱり無理かと思う時期もあったのです。それがですね・・・・・徐々に慣れてくるのです。苦手の度合が段々低くなってくる。続けていくと平気になってくる。さらに続けていくと無いと物足りなくなる。挙句の果てには、無くてはならなくなり・・・・大好きになってしまっていたという顛末。継続が大事だということも体得した感じです。


  そんなこんなで、漬物大好き!梅干し大大大好き!!和風大好きオヤジ!


 ・・・・などと考えながら、とある日に食べた和風とカテゴリーしたくなるほどの、お出汁がやさしく効いたラーメンのことが頭から離れない・・・。その名も「函館塩ラーメン」。そんなカテゴリーがあったのなんて、初めて知りましたがな! とある・・・ネットで懇意にしていただいているラーメンラバーなお方から情報を伺い、ようやく実食にこぎつけることができました・・・。

  




【スープ:すまし汁か!と思えるほど・・・・透明感いっぱいな北国のラーメン!】


<クリアーで引っかかりがまるで無い!お吸い物級のあっさり感がナイス!>


 うわ!このところ見た事の無いほどの透明感!はっきりと丼の底までが透けて見えるほど。まさに摩周湖バイカル湖!!店の前にある旗には「函館塩ラーメン」とありますが、なんとなく北の国ならではの、澄んだ空気感すら感じます。北海道といえばラーメンの宝庫ですが、真面目に食ったことがなくてね・・・・。観光気分でラーメン横丁で食った程度しか現地経験がない。函館ラーメンってこういう塩系なのですね。


 見た目以上に、味わいに引っかかりがない。熱々なのに、ゴクゴクとイケそうです。ご店主の談では、味が薄いと感じればと塩の投入をおすすめなさるが、いやいやどうして。このちょっと薄めの味わいのなかに、脹よかな旨味を感じますがな。その感覚は、私京都人の感覚からすれば、「お吸い物」に近いものがありますわな。とにかく、塩味がそのまま旨味という感覚でして、「塩気」という感覚が無いのですわ。おそらくはベースの出汁かに投入されとるネギの爽やかな苦みすら、ハッキリと風味の輪郭を保つかの如き・・・。




<節というより、昆布と貝柱のような旨味感がやさしく広がる>


 魚介という感じがあまりせず、この旨味成分は、昆布系、貝柱系のアミノ酸を感じますな。そういう塩ダレ感。節系もクセの無いものを使っているかのごとき。花鰹を火を止めてから余熱で旨味を引き出すような・・・・そういう吸い物感。とにかく優しさが広がる。


 ガツガツ食って腹を膨らませるタイプではなく、上品な味わいを楽しみたいタイプですな。この日は、ご飯としてた「たけのこごはん」が特別に提供されとるのですが、そうそう!この一杯にはそういう品のいいライス系がいいね! 数日前は確か「イカめし」が提供されとるのをネットで確認しておりましたが、和のテイスティングとのコラボの方が、絶対に合うと思えます。







【麺:ツルツルするほどの地肌感!真っすぐな形状も素直さに映るクッシリ麺】


<多加水系のストレート、全体的にカッツリとした仕上がり感>


 麺をリフトすると麺としては、よく観るタイプで多加水ストレート系。捩れなど一切なく素直な流れが、全体の雰囲気にマッチしています。歯応え的には、全体的にカッツリと感じるタイプでして、モチモチ系とはまた非なるタイプ。このスープ感なら麺に吸われやすそうに感じたのですが、表面に光沢がありそこそこ、熱と汁にも持ちこたえそうな感じがいたします。


 前歯の当たりは、少し力をかけてスパスパと千切れて行くというタイプ。奥歯の抵抗感、すり潰し感もクニリと束になって分厚い抵抗感も感じさせます。麺密度というか潰しが効いているというより、天然系のかん水の特徴を引き継いだといった感覚。不自然でありませんし、むしろスープの感覚からすると、程よい抵抗感があって良いとすら感じます。




<汁と一緒にレンゲでいただく感覚がいい>


 スープが淡いので、レンゲでミニラーメンを作成してスープと麺を一気に頂くのに適しているかも。あまり個人的にはやらない食べ方なのですが、それが丁度良いと感じた。あっさりスープをバクバクと吸い込まないけど、しっかりと麺の風合いとスープの塩気のバランスが良いと感じますな。


 滑りに関しても、わりと高速系。茹で上げのヌメリといったものも一切なく、スープが淡麗であれば、麺も淡麗な印象を受けます。全粒粉にような淡麗さとはちと違う・・・非常によく見る麺の風貌なのですが、スープがいつもと違うと、麺までもが少し違って見えて来る。







【具:実にシンプル・イズ・ベスト!な配置】


<出汁としての丁寧な煮出しの後が伺えますな>


 出汁取りに凄く貢献しているのでしょうな・・・・、しかも丁寧に。赤身の美味しい部分と、脂身が少し多めな部分とわけて2種類配されて来る。赤身の部分は、繊維のスキマにスープが十二分に入り込んでいてとても旨い。脂味の部分も食うと急に味わいに色気がたつ。麺を巻いててベるにも適度な薄さと大きさであり、何枚でも食えそう。チャーシュー丼に合うタイプでは無さそう。





<麩で尚更感じるお吸い物感覚>


 さてお麩だ。大きめの麩でして、なかなかラーメンには珍しい具材。記憶では、関西の尼崎で食って以来かな?ラーメンでは(和海であったか)? これは、スープを楽しむための演出でして、まさにスープを食べる感覚。なので私はこの一杯に、どうしてもお吸い物感覚を覚えるのでしょうな。







 総じまして、チャリで汗かいて日頃の嫌な塩分を放出。そしてこの一杯食って、キレイな塩分を補給。そんな感覚。あー段々、気温が高くなるのを感じますし、いよいよ、つけ麺か汁なし・・・そして冷やしが台頭してくる季節感。この塩のキレイさなら・・・・冷やしにしても相当旨いのではないだろうか。今は、塩ラーメン一本のメニュー展開。そのまま塩一本で突っ走ってもらいたいという期待もありながら、末永く頑張っていただきたいし、いろんなメニュー展開も必要かも・・・・と身勝手ながら老婆心を働かせてしまう。とにかく、このあたりでは珍しい・・・とってもクリアーな塩ラーメン。落ち着いた麺好きなら、ツボにハマるかもよ!(笑) なので詠います!



   澄んだ色
   北大地の
   空気感


   味わい優しく
   心に染みる



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!







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