ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1101】 らーめん文蔵 (東京・三鷹) 得つけめん

 成人式の日って天気が荒れること多いような気がします。国民は朝から雪がふって大人しく家の中で過ごす方が多いと思う中、アタクシは今年初めての休日出勤をして、新成人の祝賀の日を過ごすのです。家を夜明け前に出てオフィスに着くころは、わりと温かい雨だったのに・・・・・。パソコン画面から目を離すと、窓は一面の雪化粧と吹雪ですからもう驚きです。しかもだんだんと降り積もってくるので、帰りの交通の便を考え・・・・泣く泣く早めの退社といたしました。ああ、どうせ休日出勤ならどっぷりと仕事片付けたかったのに、非常に非効率的でガッカリです。


 自分の成人式はどんなだったっけ・・・。帰宅の準備をしながら考えると、人生一度きりな日なのに、殆ど記憶が残っていない。たしか、数年後の就職活動を見越して紺色のダークスーツを新調してもらったっけ。着慣れないスーツを来て、京都会館京都市長の講話など聞いて仲間とだただらだら過ごした? その後、晴れ着姿の女性には目もくれず、京都木屋町へ行って呑みに行ったのは覚えている。でも・・・・どんな仲間と呑んだのかは、全く覚えていないのであります。当時はカラオケもしなかったアタクシは、どうやって人生一度の夜をすごしていたのでしょうか。ま、記憶に残っていないのだから、どうせ何時もの通り、ひねくれ気分で宴会の隅っこで親しく限られた仲間と呑んでいたことでしょう。そうそう、当時いつもここぞというタイミングでは、流されて過ごしてきたんだよな・・・・。


 そんな虚無感もあってむしゃくしゃするので、昼間から呑もうかな?と思えど、それも繰り返しのようで空しい。なので、やっぱりラーメンでも食おうと都内の宿題店を検索するも、遠征する時間があったらもっと仕事できたはずと思うとそういう野心も萎え、地元へ向かいます。一か八か・・・・地元三鷹の行列店「文蔵」が空いていたら・・・・そんな事絶対ないけど・・・・と思い訪ねるとなんと待ちなしで入店!いつもなら、スープか麺切れということで早々に閉店な時間なのに、これはラッキー!大雪がこの一杯を食わせてくれました。大雪降ったのに、すこし晴れ晴れした気持ち。

 







【つけダレ:いかにも関東豚魚らしいと思える「魚介の香ばしさ」がええねん!】


<カツオ系?の魚介主体のキリリ感のある豚骨魚介が大人風>


 うっかりしていたのですが、こちらのつけ麺は、レビュー漏れだったのです。豚魚の濃厚つけ麺に目覚めたアタクシは、「つけ麺=濃厚こってり」と思い込んでいたものでしたが、最初にサッパリ豚魚を諭してくれた一杯だったのです。それ以来、「つけ」より「汁系」にはまり込んで、これまで時間が過ぎてしまいましたわ。いや〜、相変わらず、低粘度系の醍醐味というか、魚介と醤油ダレのバランスに優れ、豚の煮出しの中にしかっりとした魚介が鮮烈ですね〜。


 一口すすって、すぐに魚介感が全面に出て来るのですが、香ばしさがファーストインプレッション。煮干しでも、うるめの苦みや、いりこの甘みではなく、どちらかというとカツオのような香ばしさがふわっと口内に広がります。そして、天然のアミノ酸が濃いと思わせるほどに、魚介の旨味が味蕾にじんわりと染み渡る・・・・。粘度が少なく、豚骨のコラーゲン系や、鶏のゆったりとした脂系は、すっかり影を潜めていますが・・・・、それでも後味の余韻には、しっかりとした豚の煮出し感覚もひろがる。ボディには動物感をさっぱりと感じる余裕があります。




<塩辛く感じさせない濃い味付けがシャープに感じる>


 味の濃さとしても、ちょうど良い。ちょうど良いとは、つけダレをストレートとして飲み干すことも可能で、しかも辛抱などそういった抵抗感なく濃い味として呑み干せる程度のこと。このバランスが非常につけ麺の場合難しく、少しでも薄いとつけ麺としての醍醐味とかワイルド感を損ねてしまいます。そういうところなく、また味の濃さとしても、単に塩辛いといった味わいでもなく、旨味全体が濃いと感じる質実さがありますね。成分のザラツキ感もなく、丁寧な仕上げも好感触です。



 エッジングの技として、一味が程よく効いていますね〜。これは、塩分と微妙に結びつき、辛味をアクセラレートする一方で、豚魚の個性もきっぱりと輪郭をハッキリさせます。そう、味わいにシャープさが増すというか、そんな感じ。べつに一面に一味が浮いているわけでもないのですが、どこかに忍ばせていてアタクシの味蕾の一部分にヒリリとした感覚が反応します。



<スープ割りにしてやや動物系を仄かにのぞかせる>


 器を上のカウンターに置いて、コールするタイプ。オリジナルよりだいぶ白濁した色合いとなってレシーブです。味わってみて色合いほど味わいベクトルが変化する風でもないけれど、やや動物系のジンワリさが増し、ゴクゴクとダレでも飲み干せる淡さが旨し。器が漆黒の色合いなので、見つめすぎるとスープカラーが木星土星のようなブタンやメタンガスの海にも見えて来ますがな(笑)。スープ割りは、らーめんスープよりは、やや魚介感が薄まった感覚。つけめんを味わっているうちに濃い味になれたからか?不明。





   奇をてらうことない丁寧な作り込み

      魚介が定番なれどどこか追随ゆるさん部分あり

         ゴクッと飲み干して喉の乾き覚えない天然素材感



 毎日食える豚魚つけめんがあるとしたら・・・こういう風な感じかな?今日は胃袋のハリも・・・どこか軽い部分があり、とても楽だったりする。






【麺:やさしいようで、しっかりしている中加水、喉越しが楽しい!】


<プリプリ感とクッシリ感の間、しっかりした中加水系>


 上品な中太い麺ですね。一見ストレート麺ですが、微妙に捩れた感覚が素敵。また白さも特徴的で、極力練り水のアルカリ成分を排除したかのごとし。地粉うどんの様相もかんじないでもない・・・。麺に密度感を感じつつも重くもないナチュラルな歯応え性格の麺です。時折プリプリ麺のような感触を感じたと思えば、奥歯のすり潰し感でクッシリと感じることもある。つけダレに投入せずダイレクトで食すると、小麦の風味豊かさも感じたりする。非常に冷たくしめられた麺であり、舌に接触したときの温度感も最適。また、器のそこに小さいザルが引いてあるため、水切りがすごく自然に切れて、最後の残念感がないのも個人的に好きです。




<喉越しの楽しいつるつる感が印象的>


 水切りが完璧なのに、麺同士が貼り付く事もないしっかりとした地肌のハリを感じます。すべすべというより「つるつる」感が主体なそのスベリが印象的です。それでいて、しっかりとタレをまとわりつかせるので、味が薄いという感覚がない。喉越しが非常に良いつけめんなので、あっという間に胃の中に収まってしまいますがな。1.5玉をあっという間に完食。これなら、+50円で中盛りにしておけばよかったとプチ後悔をいたします。



   ほどよい粉の風味ときらめく曲線

      ぷりっと感じてプツリと感じる歯応え

         冷たくしめた麺肌が軽い喉越しでクール!



 最近、つけ麺は「あつもり」に傾いていたのですが、やはり麺好きなら冷水で〆めた麺がええね!と・・・・麺魂に火がついたかもです(笑)。




【具:それぞれが着実な品質感!丁寧な仕事ぶりやね!】


<チャーシュー:赤身主体のパフパフ感に染み込むタレ>


 肩ロース部位か?の赤身主体な肉が、実にスポンジのようにつけダレを吸収し、またパフパフとした全体感覚もナイスでして、大勝軒を個人的には連想してしまった。でもスライス肉ばかりでもなく、一部ブロックみたいな欠片もあったりして、得(特製)にしただけあってなかなかの満足感です。焼いた焦げ目の香ばしさというより、しっかりとした煮汁を吸い込ませてで楽しみたいようなチャーシュー。脂の余韻が少ないタイプもまたええね〜。




<味玉:完璧な白身の浸透具合!負けじと黄身の絶妙さ!!>

 これまた珠玉の味玉とも言うべきか(笑)。黄身を割って見ると、周囲あら中心部にかけての、熱の通りのグラデーションがまたなんとも言えません。芋羊羹状の部分もあり、ジェル状、ゲル状な部分もありそうな見え方でして、しかもしっかりとしたオレンジ色が目にも鮮やか!そして個人的に秀逸だと思ったのは、実は白身の部分。完璧なまでにつけダレが全体的に染み渡っておるのであります。最初、一口パクリと噛み付くと・・・・白身が旨い!と即座に感じてしまうというその風合い感がじつにええねん!




   腕前感じる味玉の仕上げぶり

      肉も気取らない高品質でただ唸る

         行列店でなかったらゆっくりこいつとビールで和みたい 



 大雪なので、店内でゆっくりやろうと思っていたら・・・・アタクシの前後で急に混み出して、雪中行列ができてもうたがな・・。ああ、麺魂はつきませんね〜みなさん(笑)。





 
 総じまして、近くて遠い店「文蔵」にようやく約半年ぶりに訪問できたて満足至極という話でして、これも大雪さまさまだなと思う次第。個人的には、営業時間の関係から非常に近いのに、非常にハードルの高い店なので、幾たびと泣き寝入りして過ごした名店でございますが、やはり旨さは格別であります。さて三鷹駅前って発展しているようで発展していない微妙さがまたええねんけど、もっとラーメン店も出店してもええのにと思うこのごろ。中央線では最近は国分寺が熱いなと思っていますが、三鷹もそうならんかなと・・・。多忙ゆえに地元の三鷹駅周辺のみで食っておりますが、誠に飽きないエリアでもあります。なので詠います!



  大雪に
  それでも集う
  麺LOVER


  凍える体
  豚魚で温め



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!





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