仕事始めで仕事始めると、何も出来なくなると思いメールだけはチェックして過ごす休日。すでに土曜日午前中にサザエさん症候群に陥っているアタクシであります。科学技術の進歩は、人を幸せにすると言ったのは、どこのどいつだ。その進歩とやらのおかげで、どこに行っても仕事が追いかけてくるようであります。こうなれば月や惑星にでも飛んでいかねば・・・と思いきや、新年早々どこぞの会社が宇宙開発に精を出すなどという記事が目に飛び込んで来る。ならば海底深く逃げ込み・・・・アタクシは貝にでもなろうと思いきや、そこにはどこぞの会社が海底ケーブルを張り巡らしておるのであり、年末に新しい計画発表された記事を見た事がある。どこぞの会社・・・・悩ましい存在。
とにかく、1月になるとやたら寒さが身に沁みますな・・・。折角の休みだから少しだけでも足を延ばそうと思って、三鷹駅に出たものの、そこからさらに動くのが非常に辛いほどの強い寒風であります。行列絶対にいやや・・・・。そう思って適当に近場で食おうと思った矢先、こちらの店先が空いているのを発見して、思わず店内に吸い込まれたような感じ・・・。いやはや、寒い中営業されるのは、どんな外食産業でも大変だね。休みに仕事なのだから頭がさがります。そんなこんなで、今年最初の「つけ麺」。
【つけダレ:サラリとしていてシッカリと食わせる・・・シルキー豚魚】
<さらりと食わせる洗練された濃厚さ健在>
今や関東ならあちこちで食えるシルキー豚魚ですが、やはりたまに食うと旨いっすね。もはやよくあるあの味という感覚なのですが、それだけ確立された感がある豚骨魚介と感じます。これを「安定」というのでしょうか。馴染んだフィッシュパウダー感覚が甘みとして広がり、濃厚豚骨ボディーがしっかりと受け止めるこの味わい。もはや説明の必要性を感じない味わいと申せましょう。
この日特に思ったのは、さらにゴクゴクといけるそのサラリ感。しかし調子に乗っているとやはり喉が渇く濃厚な味わい。非常にバランスがよいなと感じ入った次第です。ニボ感のないフィッシュパウダーと、エグ味少ない豚骨の味わいに、さらりと感じるのでしょう。そして、醤油ダレのような塩気のエッジングに時間差をもって乾きを覚える。個人的には・・・酢よりも、フレッシュ玉ねぎを投入したい欲望にかられます。
<豚魚を支えるのは鶏コラーゲン?>
このコク円やかな風味は、結構鶏のニュアンスによるところが大きいのではと推察いたします。そのトロみ自体には特別に鶏を感じませんが、クチの周りにへばりつくような感覚が、鶏独特のコラーゲン感があるような・・・・。松戸の名店は昔はかなりモミジを使っていたような印象でしたが、先日食ってかなりさらりと洗練されたモミジのまわし方を感じた。ゆっくりと、食べ手を飽きさせないような工夫が施されたかのような実力度合いも感じます。
<あつもりのスープはどうしたものか・・・・>
さてさて、どうでもよい話ですが、あつもりの場合、割り用のかつおスープに盛られてやってまいります。そして割りスープはテーブルにポットとして備え付けられているセルフサービススタイルです。スープ割りの際、麺がひたったスープを活用すべきか、ポットのスープを活用すべきか・・・・。個人的には、麺がひたったあとのスープを投入し、麺の風味とともに味わいたい派。ということで、今回は雰囲気が変わった麺の方に期待をよせていることもあって、スープ割りを存分に頂きましたが、割ってから、柚子のような香りが認識できるのね・・・・。ああ、たまにはつけ麺もいいなと改めて思いましたわ。
肩の力が抜けた感ある余裕豚魚
ザラツキ少なく完食はベルベットかシルク
麺の変化にマッチした計算力が実力を裏付け
久しぶりに食って旨し。相当この味食い飽きたと思っていて、最近ものすごく敬遠してきたような気がいたしますが、それでも進化し続けているのかもしれへんね。
【麺:スマートになった風流麺・・・あつもり適合スペック!?】
<確かにスマートで風流と感じる大人しさ>
濃厚豚魚の付けダレには太麺!という方程式ばかりではなしと言わんばかりな「中太」ですな・・・。実は、記憶の中では、もう少しガッツリとして丸まったような太麺のイメージでして、池尻大橋の名店と勘違いをしてしまっているのかと・・・・自分の記憶の悪さを恥じます。全粒粉の配合をしっかりと確認できる褐色の地肌は健在でして、風流さもこれまたよし。あつもりのカツオ出汁に漂う姿もこれまたキレイでして・・・・全貌としては和蕎麦の如きです。丁寧な圧延を感じさせるきめ細かな感じがあり、全粒粉の成分のゴツゴツしたところならされていて、そういった均一てきな風貌もキレイと受け取れる一因と申せましょう。
<適度な反発とスベリ・・・あつもりに相性の良さを感じる>
そしてやはりこの麺の個人的に思う凄さは、「あつもり」での相性。この太さが前よりもつけ麺では「馴染む」と思います。極太麺のあつもりでは、どうしても喉につっかえるところが後半にありまして、喉越しに難ありと思っていたのです。それが、この太さでは解消去されたというか、そういった食べ易さを感じます。それがまたパンチ不足と受け止めるかたもおられるかもと・・・・。
つけダレに絡ませずダイレクトに麺だけ味見をいたしますと、表面のスベリの良さを感じつつ、前歯の当たりは前半スパスパと千切れそうで、後半はグニリとしてコシを確かに感じる。二段階な感覚の境目は感じず、全体的なナチュラルな歯応えを感じます。そして今度は、つけダレに絡ませて麺を食しますと・・・・、つける液体の粘度が変わっただけで、モチモチとした感覚のように弾むと感じてしまう。味という情報が加わっただけで脳が混乱して認識するのか。はたまた、実際のつけダレの粘度が麺のスキマに浸透し、束になってクッションという役割を果たしているのか・・・・。ずいぶんと、つける前後に歯応えが変化する味わい。中々面白く感じながら後半は無心で貪り食ったという印象であります。
つけ麺での「中太」選択は実にリーズナブル!
あつもりフィットなスベリと感覚は個人的にはナイス
年を越して寒さがつのると・・・やっぱあつもりが恋しい
仮にこれ以上細くすると・・・蕎麦そのものに見えたりしてね(笑)。あと、麺箱がやはり気になるのですが、「カネジン」だったのねこちらの麺は・・・・。
【具:定番と思えるのに・・・・飽きのこない作り込みがナイス!】
<ブロックバラ肉の甘みは魚介とコラボするかのように円やか>
こちらも定番とも言うべき、大胆な厚切りのブロック状のバラ肉。もう文句の付けようがありませぬな。脂がトロトロ状態でありまして、甘みがあり、魚介の甘さとコラボというか・・・・一体感がたまりません。炙って白飯と一緒に食いたい衝動にかられます。これ以上のブロックに細かくしてしまうと残念感が残るし、ちょうどいい大きさと分量ですかね。歯応えと食べ応えを両立していると思います。
<まさしく「味」な・・・お年「玉」だね>
実はこの日、味玉がサービスでして、そういう時間帯のレギュラーサービスとも思えず、おそらくお年玉サービス?なのか不明。されど、ただでもらった味玉としては、大変申し訳ないほどの出来映え!飴色にして深いオレンジ色。ジェル状のトロトロ具合で豚魚のつけダレに混じってもねっとりと味わいに厚みを加える感じ。白身への味の浸透も中々秀逸でありまして、これは今度はちゃんとお金をだして食おうと思わせてくれました(笑)。
肉はやはり「厚み」と「重量」だと思い知る
味玉の・・・この黄身の粘度と鮮やかな色合い!
思いのほかのお年玉に中年男としては単純に嬉しい
味なサービスしてくれるやんけ・・・・・。いつもラーメン本のサービス券切り出しを忘れて、数多く味玉ゲットのチャンスを逃してきたからね〜。こういうのマジうれしい。
総じまして、今年はいろいろあってラーメン活動が減ると思われる中、やはり休日とあっても遠征などできる状態でもなくなってきた中で食った一杯としては、定番!。また上出来であったのは確かかと!!。地元で近場の一杯を、これからも楽しく食べさせて頂こうと改めて思いました。決して華やかな麺活動とはならぬとも、足元の日常的一杯をこれからも語りついでいきたいな・・・・。なので詠います!
年越えて
強まる寒風
避け通う
地元の一杯
ほっと一息
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした。