ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1089】 中華そば JAC (東京・高円寺) JACそば・大盛り

 やっと年末年始のお休みだ!昨日の納会でかなり飲まされた上に(いや・・・進んで飲んだのだが)、そのあと少しばかりの仕事をいたします。酔った頭だったから・・・進まないのよ〜(笑)。早々に切り上げてどこかラーメン遠征でもしようかと思ったら、退社が9時になってしまいましたがな(泣)。そんな感じで終わった今年の最終日だったけど、帰宅路でちょっとばかり新規開拓をいたしました。系統的には・・・懐かし系なので、新規の味でもないのですがね。






【スープ:後から喉が渇くほどに・・・今その時のシルキーな濃厚さに酔う豚骨醤油】

<チョーク色の誘惑!超濃厚豚骨と醤油ダレの出会い>

 実は、徳島系は得意だったりするのです(本場徳島で食ってないけど:笑)。関西転勤中には、豚骨醤油と言えばなぜか徳島系と和歌山系が通りすがりにあったので、ハマったものであります。特に神戸はその両方がタイムリーに食えたので、東京で出会うとすごく郷愁に似たものを覚えるのです。


 この豚骨の遠慮ないガッツリさが何とも言えないのです。濃厚豚骨となれば九州系でも久留米などこってりなのも連想します。しかし、スープ全体が「タレ」とも思えるほどの粘度とこってりで独特な匂いが特徴てきです。遠慮なく豚骨の中でもゲンコツとその髄の煮出しが効いている!加えて、カシラの部位がそれなりに投入されているのを感じる。そんな独特さな香りが本格的です。背脂など投入しなくとも十分にこってりと申せましょう。


 それに・・・この豚骨の暗めのベージュに、醤油だれのこげ茶が交じり合って・・・なんとも言えないチョーク色のスープがええやないの!麺の色白さとコントラストを形成し、本能的にうまそうと思わせる演出度がなんとも言えませんな・・・。




<シルキーな滑らかさ!そして独特の甘辛味がアイデンティティー>

 そして、なんともはや・・・・その甘辛さが徳島系と押印をしているかのようです。この濃厚な動物系のコクの上に、醤油ダレの塩気とそれに負けないナチュラルな甘さのコク。それらがとても濃いのであります。一方でそのスープの全体感は、最高にきめ細かい!西日本系の超濃厚豚骨といえば、中野区では「無鉄砲」系がありますが、それとは対極的とも思える「シルキー」さがここにあります。単にシノワでろ過しただけやろ・・・・。そういういい方もありますが、目詰まり感のないとろみをなんとなく感じてしまうその仕上がり感覚がとても良いと思うのです。 


 緩やかな澱みの中に、微かに感じる実は鶏コクの深さ(ホンマにそうかは知らんけど:笑)。豚骨の髄から出る汁の分厚いボディ感、ライトにも思うバラ肉から滲む脂の甘み。そういうものが一口に肉といってもハーモニーを覚えるのです。


 ・・・・黙々と食い続ける。でもこの味の濃さは途中で変化を変えたいもの。手段としては、徳島定番では、生卵でマイルド、そしてスダチを投入するものです。されど・・・・スダチがなくおろしニンニクが代用となっております。このスープには確かにおろしニンニクは最高にあいますが・・・できるならスダチで通していただきたいのだが・・・。




   独特な濃厚醤油の世界観に魅了

      甘辛系と円やか系の融合!玉子マジック!

         薬味と白飯でさらに広がる徳島ワールド!



 これは・・・・味が濃い分、確実にあとから喉の乾きを覚えます。ビールも良いけど、冷たいミネラルウォーターが実に旨く感じます(笑)






【麺:ご飯のおかずと割り切れる不思議さ・・・そんな低加水麺】

<カッツリ低加水!ストレートさがきめ細かく枯山水

徳島系と言えば加水低めのストレート麺なのですが、かなりお店によって個性の幅があるものです。こちらは、博多系よりはひとまわり太目な感じですが、それでも標準サイズで細めとすら思える。リフトの瞬間に整然と捩れなくそろう様は、まるで流れるよう。思わず・・・枯山水の庭を連想しますがな。それにしても、茹で具合の絶妙さも伺えるほど、美しい麺と正直に思いましたよ。


 歯応え的にも程よい圧延ぶりを感じまして、個人的によく言う麺の密度感が高い系統です。中心部に芯があるかないか。切り口を視認するとg確かにわずかにあるその芯により、随分と歯応えがかわるものですし、本当にびみょうなもんです。前歯の入り込みは多少カスっとしながらも具グニと感じる沈み込み。クニリと低弾力を感じるあとは、プツンと一瞬にして千切れ、あとはただ吸い込むのみ。風合いもスープに負けじと存在をアピールしているかのようです。




<飴色の鮮烈さ!ライスが欲しくなる徳島シンドローム

 そしてこの白めの地肌に茶色く染まるこの麺の地肌は何ぞ!まるで飴色と感じ、めちゃめちゃ旨そうに思えまんがな!この味が濃いスープには、「ザ・炭水化物!」的な低加水の麺が一番だと思え、さらにその染まった視覚で食欲が120%増進するというものです。もともと、このラーメンのオリジンは「おかず」なのですから、この味の濃さは頷けます。もともと関西圏では、例えば「お好み焼き定食」というような、【濃い味の炭水化物】で【白飯】を食う食習慣(大げさ:笑)があるものでして、徳島もその文化圏と思います。徳島の金ちゃんラーメンはアタクシの好物でしたし。


 そんな感覚で無我夢中で食っている自分。「あ・・・・この麺食ってピュアに徳島に恋してる!」徳島ラーメンとくれば「生卵!」慌てて丼に割って流し込み、黄身が半分崩れたところを麺ですくいあげるのが好き!この飴色麺に黄身が絡む姿がよいね〜。まさしく徳島ワールド、徳島シンドローム




   飴色のようなブラウンに染まる麺

     生卵の鮮烈なイエローをくぐり抜けて絶妙

        それを何故か白飯にのっけて食いたい衝動



 なぜだか、スープのマットな感じには対抗して、麺とその食べ方にはカラフルさを感じてしまうのだが・・・。どくとくなインスピレーションを与えてくれる存在感がありますね。






【具:もはや「すき焼き」にしか思えないその構成】

<肉がもはや箸休め!庶民的な個性が安堵を生むばら肉>

 このバラ肉スタイルなら、すき焼き風にして生卵からめて食っても旨かろう。また肉だけピックアップして白飯の上にのっけてもバクバクと食って行けそうです。そんな肉のライト感が今回の一杯においてはどこか救われた気分になるのです。まさに、肉が箸休めだったりして(笑)。若いとき、金がなくて吉野家に通ったことをなぜか思い出した。そんなラーメンらしからぬ肉の安堵感と定番感が好き。

 



<玉子が最後の隠し玉!これで完成する方程式>

 スープ、麺、肉・・・・何にでもこれほど影響を与えるのかと思えるのが生卵です。味玉が今回だけは影薄いわ(笑)。味を円やかにし、独特のヌメりで触感を楽しませ、見た目にもそそるという三位一体の活躍はさすがです。これは、徳島ラーメンに最大限にはっきされる役割ではないでしょうか。



   すき焼きライクな具に何故か感じる安堵感

      確実に食べ手を陥れる・・・・白飯への誘惑

         そしてさらに決定的なのが生卵のとどめ・・・



 実に労働者が作り上げたという文化感を感じる一品。徳島ラーメンのは発祥の諸説はいろいろありましょうが、ラーメン自体が一般大衆のものであるものの、この味わいには労働者の力を補給するような重大な役割をしょって来た感をかんじますな。






 総じまして、年末仕事納めのこの日に、思いっきり弾けようと思いきや、意外にもしっとりとした気分になった・・・。そんな気分で、実はガッツリ系を食ってしまったという実に今年を象徴するようなアンバランスさでありました。されど、ラーメンとしてはとても「ハイセンスな徳島系」でしてこれは大変良かったという印象。一日東京でゆっくりしてから関西へ帰省しますが、一足先に馴染みのラーメン食べて帰郷気分を味わいましたわ。なので詠います!


  霧雨が
  冬の夜降る
  高円寺


  しっとり気分で
  がっつりと食う



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!

 




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