ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン3004】 中華一番 (東京・下神明) ラーメン+半チャーハン 〜いかにもオヤジが似合う下町半チャーラーメン!


<ガッツリ昼飯中華ならいいかもー!ライスおかわりが嬉しい!>


 ちょっと外出機会がありまして品川区役所へ。少しだけ早いランチタイムとなりまして、区役所の食堂ラーメンでも!と思ったものの、ちょっとモチベーションが上がらず近辺の中華屋を探ることといたしました。そしたら丁度目の前にあるラーメン旗に誘われて、やってきたのが「中華一番」さんです。この微妙に常連しか寄せ付けないムードが何とも言えません。躊躇したいたところ、ガテン系のお兄さん方がバタバタと入っていきますので、こういう方たちが好き好んで入っていくところは旨いに違いない!と察して後に続いてしまうのです。








 入った途端、う・・・微妙な埃感と油の匂い、男の食堂って雰囲気を醸し出しております。左奥に不思議に汚れた毛布がありまして・・・少しそれとは距離を置いて座りましょう。先客のガテン系の方々は、肉野菜炒めとレバニラ炒めの定食をさっさと注文されてます。ラーメン単品だと何だか恥ずかしく思えて、今回は半チャーラーメンセットとさせていただきました。







 この店はちょっと老齢に入った大将の一人オペレーション。いらぬ心配していたら、大将はダブルコンロで大型中華鍋をせっせとかき回して、あっという間に炒め物2品を作り上げてるのがすごいっす。それと同時に、私のラーメンも麺茹でを平行して進めているから、素晴らしい生産方式を活用しておられます。その合間に、先客の白飯を丼茶碗でよそっているのですが、「このくらい?、もっと??」と盛量を確認しているが、それがまた多い多いーーー。まさにガテン系御用達のボリューム感。さらにお代わりも対応しておられるから、この店は炒め物定食で腹パンになるのが一番だったのかもしれません。
 







<いかにもセットメニュー的気軽さ!ライトな味わいでチャーハンがススム!>


 そんな感じで炒め物に圧倒されながら、まず最初に配膳されたのがこの麺顔です。いかにも下町中華という感覚で、まさにワンコインならこんな感じ。ほどほどに心地よいチープ感と気軽さが、ほのぼのと感じさせてくれます。薄給サラリーマンとしてはとても和むし似合う組み合わせでしょう。








 まさに大衆食堂チックな半濁りの醤油ブラウン。豚肉豚骨の軽い煮出しを感じますし、チャーハンに付くスープと同じようなライトな味わいを期待してしまう。そしてその通りの味わいだったから自分を笑ってしいます。ライトと言うより、本音としては薄く感じる冒頭の印象です。塩が少し足りないと思ったけれど、醤油の色合いはこれだけ深いのに、一体どこにカエシの味は行ったのだ。と感じつつ食を進めるわけですが、この薄味に慣れるのに少し時間がかかってしまったのは、この日の私の体調のせいだったのかもしれません。







 それにしても表層には細かい粉っぽいのが浮いていて、とても濃ゆいようにも見えるのも不思議です。この粉浮遊の正体ですが、通常なら魚介の粉とも思うのですが、細かい背脂なども入り混じっており、ひょっとしたら肉系の繊維なのかもしれません・・・。味の中に魚介!というインパクトは無いためですが、これはこれで意識からスルーできてしまいます。しかし、この薄味は、もしチャーハンとの相性を計算しているのだったら、すごいことかもしれない。













<非常にしっとりした下町的チャーハン! お味もしっかりめなのねー>


 ほどなくして半チャーハンが出来上がる。ここの大将、ひょっとして炒め物の方が好きなのかもしれない。とにかく手早い。鍋をふるのは相当な力仕事だと思うのに、ヒーヒー言いながらも、ちゃっちゃと小気味よく提供してくれるー。







 少しラーメン等の汁を垂らして、湿らせてから食うのが好きな私です。しかし冒頭それして少し失敗した気持ちあり。もとから、「しっとり派」のチャーハンだったので、最初の一口はべっちゃりしてしまったではないか。気を取り直して食らいつきますが・・・・これがかなり「味が濃く」、かなり「しっとり」した一品でした。しっとりという言葉には「オイリー」という言葉も滲ませておきたい。ラーメンスープの薄味なのに対して、このチャーハンはリカバリーしたかのように、味が濃い。だからコンビネーションとしては、釣り合っているのでしょうか。ひょっとしたら、つまみになるチャーハンかもしれませんし、確かに後からビールが欲しくなるかも(笑)。













<柔らかさが店のテーマ!?しなやかさが印象的な大衆麺>


 しなやかと言えば、麺もそんな感じ。はっきり言えば柔らかめ。炒め物を作りながら茹でたのでタイミングが変わったか?と勘ぐってしまいそうになりますが、チャーハンとスープのニュアンスからすると、この程度の柔らか目が、この店のスタンダードだと思います。私のような麺カタ・バリカタ好きというパラメーターの方が、この店では違和感なのでしょう。







 まあ、よく馴染み深い中華麺。安定感と受け止めます。アルデンテの峠を越えきった歯ごたえながらも、スパスパと小気味よく切れ込むところも嫌みがないし、また麺同志がまとまりやすいので、薄味と言えどもスープをしっかりキャッチして、グルテンの風味との相乗効果もナイスと思えます。奥歯へ運んでプレスすると、一瞬のうちにクチリと潰れるところがまた安寧の味わい。つるつるな表面も口当たりやのど越しにはとても優しく、ほのかなシルエットを感じさせつつ、喉奥へと落ち込んでゆきます。













<しっかり酒のツマミになりそうな肉厚バラ肉チャーシュー>


 ワンコインとしては、寂しくないのはモヤシがしっかりと入っている点。これはシャキシャキとしていて、なかなか好きなカタメの歯ごたえでした。またメンマは、よくある柔らかい量産的なタイプで構えることなく、気軽に食えるっていうか・・・特徴としてはあまりない。







 その一方で、チャーシューは豚バラ肉のスカッと抜けた部分と、残った脂身の甘さがいい感じの仕上がりです。サイズよりも肉厚ぶりが好印象で、これなら酒のツマミとして立派に通用すると言えましょう。因みにこちらの肉も薄味でございました。







 総じまして、「いかにもオヤジが似合う下町半チャーラーメン!」と言う何だか何も捻りない素直な感想でごめんちゃい。ここ最近、街中華系のラーメンにハマっている私ですが、たまには半チャーハンセットでガッツリ食うのもいいねと改めて感じた次第。またどこかの街中華で同じことやらかしてみたいと思います。さて清算を済ませて立ち去ろうとしたとき、壁に迷いネコの捜索願いが貼ってありました。どうもこちらの店の猫ちゃんが行方不明になってしまったとのこと・・・・早くみつかるといいですな。店の大将が寂しがっているのが伝わり、ちょいさびしい思いをいたしました。そんなことを感じつつ、素直に食後の爽快感を最後に詠います!



   秋晴れに
   肩は軽やか
   ランチ時



   午後にやる気の
   ガッツリ中華



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!





町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう (立東舎)

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BRUTUS(ブルータス) 2016年 10/15 号 [町の中華]

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