ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2853】 ENGINE (東京・牛込神楽坂) 冷し中華

<冷し中華も、神楽坂では大人の高級ランチ!>


 料理人にとって、神楽坂で店を構えるってのは、ちょっとした憧れ・ステータスなのかもしれません。先日、知り合いの飲食関係者がようやく神楽坂辺りに店を構えることができて、嬉しそうやらホッとしたようやら、話を聞いてて面白かった。そんなことがあって、かなり前から心の中でブックマークしていた神楽坂の店「ENGINE」さんを思い出しました。そうなのだ、こちらには「冷し中華」があったのをすっかり忘れておった!!そんな訳で早速週末に出かけてまいりました。






 神楽坂・・・昔は、苦手な接待などで苦い思い出しかない街なんですが、仕事も会社も変わって時も随分経過して・・・、こうやってプライベートに昼間にやってくると、なんて素晴らしい街なんでしょう。お茶の水〜四ツ谷界隈で学生生活をするのが夢なら、神楽坂界隈でお散歩できる範囲で引退生活をするのも夢ですねー。あいにくどっちも叶わぬ夢なんすがー。ともあれ、週末昼間の神楽坂は、夜は敷板高かそうな店でもランチサービスを提供してくれてて、あちこちで落ち着いたご夫婦やカップルが、ゆったりと過ごしつつ家族とコミュニケーションを図るという図式です。歳とっても手を繋いで闊歩する夫婦も、ここでは珍しい光景ではなく、どうしたらそんな風に豊かな関係が維持できるのか、一回聞いてみたいくらいです(だいたい、今更照れ臭いし恥ずかしいやん)。どう考えても、今回のオレは場違いなところに来てしまった・・・。こちら「ENGINE」さんも、そんな熟年風や壮年風のご夫婦連れがちらほらとおられて、私はその間のカウンター席にご案内されます。ラヲタの空気感は極力消してたつもりだけど、そりゃバレてるよね。麺をリフトして画像押さえてるなどしてりゃさ・・・・。












<御通しが冴える!>

 
 なんと今年の初鰹は、このお店でいただくこととなった!御通しとして。その名も「カツオのたたきカシューナッツソース添え」ですと!。カツオのたたきはクセもなくなかなかイケる味わいですが、さらにこのソースがそそる。カシューナッツの香ばしさが、醤油ダレに浸って、粗くて若い味噌のような風合いになっとるわけで、意外にフレッシュに香ばしい。歯ごたえも、カツオの身と真逆な感覚がして、全体的にカオスな世界。味は申し分なく、皮の焦げた風合いしか知らないカツオのたたきが、こんなにもシルキー&クランキーな香ばしさで食うことができるのかと・・・ちょっと衝撃的でした。中華とは思えぬ、和の世界感。されど、カシューナッツなのだが・・・。ここまで含んで、1100円、場所は神楽坂なら、コスパは問題にならないと思いましたよ。















<ナチュラルな酸味溢れる醤油ダレ!食い進めるほどに「ゴマだれ化」して行くマジック!>


 独創的ですなー・・・こちらの冷し中華も。具材は乱切り状態で、立体的な盛り付け。ネオ・ジャポネスク・冷し中華とでも言いたくなるような見栄えと存在感です。しかも、先日「二階堂@九段下」で驚いた「醤油ダレ&ゴマだれ」二重奏を、彷彿とさせる構えがあります。麺皿には明らかに醤油ダレが敷かれていて、麺はまだ染まらずオーディナリーな冷し中華を気取っています。しかし、トッピング全てが「ゴマだれ和え」ですよ。つまり、食し続ける・攪拌するほど、醤油ダレがごまダレと融合する訳で、味が緩やかに変化してゆくという仕組み。







 実際に食い進めると、思った通りの試合運びですー。冒頭は醤油ダレのスッキリさに魅了。醤油のコクや塩気もあるが、やっぱり酸味に魅了です。酢酸というよりフルーティーさに溢れた酸っぱさで、まろやかさがあって、引っ掛かりがない。フルーツ酢のようでもあるけど、柑橘系の風合いはちょっと私の駄舌では感じることができず、単にやわらいだけでなく、キレのある酸味という印象で食い続ける次第。






 実は具材が独特で、スープに浸透させたり、麺に絡めたりして食う以前に単体でつまむようにして食ってしまう、この際にゆっくりとゴマだれが醤油ダレに浸透してゆく・・・・。意外に分離せず、すぐに一体化して、混ざるとチョーク色のスープになってゆきます。トマトのタネが大雑把にとってあるようで、水っぽくならない。ゴマはドレッシングよりは濃ゆく、香ばしさを保つものの、ゴマペーストのようなしつこさとは無縁。不思議なもので、ゆるいけど濃ゆいという説明と表現がやりづらい雰囲気です。












<平打ち幅広麺だからこそ、ゴマだれをしっかりキャッチ!味わい深き也!>


 高級風な中華屋さんなのだけど、見栄えはイタリアンな雰囲気も有りなむ。麺は、フィットチーネを連想させるサイズと形状。加水は高めだけど、もちもち度合いはそんなになくて、アピールは具材とタレに譲ったような、しとやかさがあります。






 しかし幅広麺だからこそ、すごく緩くてもゴマだれの粘度をしっかりとキャッチしてくれてて、どちらかというと醤油ダレよりもゴマだれに寄り添うような感覚です。この時点で麺をすすりあげて食うと、なんとも濃厚な味わいだと思いつつ、麺のグルテン感で中和されていい塩梅になる。食い進めるとだんだん、醤油ダレと交わってさらさらっとするため、ズボボボボボボーーって啜りあげてしまうが、ここで、両となりのご夫婦客がちょっぴり驚くか、迷惑な顔をするわけだ。申し訳ございません・・・・。あとは箸で運んでハグハグとしつつ、昔神楽坂で接待やってた邪魔にならない食べ方をしながら、先に進みますー。












<普段、冷し中華ではお目にかからない具材のオンパレード!>


 さて、この一杯は「具材がユニークすぎる」のです。錦糸卵、きゅうり、紅生姜、ハムやチャーシュー、春雨、わかめ、ナルト・・・・こういう定番的なものが一切入っておりません(爆)。それでいて「冷し中華」を名乗る。入っているのは、「トマト・レンコン・茄子・ゴーヤ・不明な柑橘」。トマトはまだ普通。レンコンは長年食ってて冷やし中華では初めて。それ以降も初めて。






 茄子が不思議だ。初めはズッキーニかなと思ってたんですが、色合いから茄子です。これが「生」と思える感覚でも不自然な感じじゃない。熱を通さなくてもアクをしっかり抜いてフルーティに頂けることができるんですねー。また、何かの柑橘が正体がわからん。サイズ的には、カボスかシークァーサー。しかし酸味が低くて甘みが強い。ここにゴマだれが混じるので、とても不思議な味わいなのです。外皮部分は削いであって、内皮部分の植物繊維質が残っているけど、とてもきめ細かくて抵抗感がないです。果肉が少し残っていて、ゴマだれと混じるフルーツな味わいが、醤油&ゴマタレにはよくマッチします。この柑橘系の正体がわからんですー。







 総じまして、「大人びつつ現代感覚も溢れる高級冷し中華」と言う、何のひねりもなくそのままの感想でごめんちゃい。余談ですが、冒頭、神楽坂で夫婦でランチする豊かな関係に、強い憧れを抱いておったのですが、やはり人間そう変わりはしないのだと、少し安堵したというか、困ってしまいました。あまりにも店内が気持ちよくて、紹興酒のお代わりが回ってしまったのでしょうか・・・プチ夫婦喧嘩が、私の隣で始まってしまい、実は味わいに集中できなんだー(苦笑)。内容は秘密ー。ささいな内容だとは言え、私もよく嫁と口論する内容で自己反省モードー・・・・。あの後、あのご夫婦が絶対に手を繋いで帰ったとは思えないーーーー。てなことで、どうでもいい他人事に口出しして御免なさい。レビューまとめながらチビチビやってたハイボールで、頭が回らなくなってきたので、そろそろこの辺で寝ます。あ、詠ってからねー。



   空蒼く
   大人の週末
   夏気分



   苛責忘れて
   高級ランチ



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!




東京都新宿区神楽坂5-43-2

僕とシッポと神楽坂 12 (オフィスユーコミックス)

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神楽坂のおいしい店 (ぴあMOOK)

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