ラーメン食べて詠います

仕事の合間に悩んで食って詠います・・・

【今週のラーメン2841】 中華そば 二階堂 (東京・九段下) 冷やし中華


<アイドルの可愛い声でのお出迎えが和む〜>


 始まるよ〜♪ 始まるよったら始まるよ〜♩はーじーまーるーよー♫・・・開店と同時に入ったら、おそらくご店主ご夫婦の小さいお嬢ちゃんの、可愛い歌声で迎えられます。きっと、開店準備の間、お父さんお母さんの準備のお手伝いをしているつもりだったのでしょうね。本当に可愛いです。うちの息子にもそういう時期があったのだよな(笑)。エライことに、幼稚園にもいかないような小さいお子なのに、お客さんが通ろうとすると邪魔にならないように、譲る(逃げる)のだ。本当に心から和んだわ・・・・。







 しかしそんなポヤポヤした気分とは裏腹に、二階堂さんは、基本的にビシッと決まるような繊細かつ崇高なラーメンを提供する店。九段下という都心の肥えた舌をもつサラリーマンを唸らせる店なのです。醤油や煮干し、担々麺やつけ麺至るまで器用かつハイレベル!。そんな店が、「冷やし中華」を季節限定で提供しているというから、聞きつけた翌日の宵の口に早速訪問してしまいました。それが結果的に、無理して訪問して大満足!。冷やし中華と言えば「タレ」が自慢と差別化を図るのが一般的ですが、「冷やし中華にした時の麺のうまさ」が異様にアピールするという、ちょっと私的には心に響く一杯でありました。これは、毎年必ずゲットすべき冷やし中華となるリストに入りましたー。


     











<なななんと!ベースの醤油ダレの後に「ゴマだれ」で味変と言う奇想天外なのだ!>


 ぽやぽや幼女のお母さんと思われる方から、恭しく配膳されました。その一杯はパーツの隅々まで質感の高さが伺え、ワカメも新鮮度が一味違う!と思えるほどの雰囲気です。それにしては「素朴な盛り付け感覚」と、「器がシルバー」で微妙な違和感があったというのが実は本音だったかな・・・。しかしその直後の説明が私に衝撃を与えます。






 「こちらは、後半で味変化でどうぞ、ごまダレでございます」







 なにーーーーーー!醤油ダレから、ゴマだれに変化させるというのか!!!。これは初めての展開だぞ!冷やし中華のアンチテーゼ!色々頭の中が混乱してしまいます。基本的に「醤油ダレ派」の私に「ゴマだれ派」に改宗をはかれというようで、女将は冷やし中華界のマーチン・ルターか・・・。


 やはり、これが余計に私を悩ませる。ベースの醤油ダレでも十分美味いねん。このままでもええねん本音は。透き通った醤油ブラウンは、ベースの昆布とか節系の味わいが滲んで落ち着きを与えている一方、軽やかな鶏ガラ系のエキスがコクを与えてスッキリした満足感がいい。酸味は割と柔らかい一方で、柑橘の助けを得ていない本来的な味わいと後味が、実にオーソドックス。自分的には落ち着きます。そして和がらしを溶くと一気に「日本の冷やし中華」の味わいになりますねー。思うに、酢と和がらしの調合が、一気に日本人を冷やし中華の世界へと誘うのでしょうねー。







 で・・・・ゴマダレどうしようか。無視するにはすごく手の込んだ感じがするので、それは勿体無い。左手の小指でそーっとこのゴマだれを付けて味わってみることに。するとこれがブワーーーーーーっと胡麻の香ばしさが濃厚に広がるやないの。これは無視できないどころか、投入して冷やし中華の覚醒を見てみたい。冷やし中華の魁、ニュータイプを見てみたいと思うようになり、醤油ダレ派だゴマだれ派だ、ジオンだ連邦だなどどうでもよく思えて、一気に後半に投入してみました。







 きっとこのゴマだれは、何にかけてもベースを引き上げるほどに美味くなるだろう。それが私の結論。悔しいけど、「ゴマだれ冷やし中華は美味いなーーー」と思えて泣けてきた。しかし本当は、ベースの醤油ダレがあってそれに融合してるからこそなんだけど。ピッチリとピントがあったような醤油ダレのニュアンスに、ゴマだれがかかると味わいが立体的に盛り上がりを見せます。コクの厚みが分かりやすい。







<麺が旨い!定番の冷やし中華で麺が旨いと唸らせるポテンシャル!>


 スープと味変化が特徴の一杯・・・・ではなかったのだ。実は「麺が美味い!」。麺が美味いって普通の話のようだけど、冷やし中華で麺が美味いって、強く印象付けるのって少ないと思いませんか?。全体的に美味い冷やし中華は色々あるけど、麺が主役かと思うほどに感じるシーンって珍しいと個人的には思う。過去麺が美味いと書いて叫んでは来たけど、全体調和の末の発言だったような気がしてならない。







 暖かい汁系のレギュラー麺が、いつもと違って引き締まってるねーってのと少し違って、冷やした完成度を感じるのは大げさか。引き締まり方が外側も内側も均一で、冷水で後追いで締められたような固さがなく、とてもナチュラルな物腰と歯ごたえ。密度感もそこそこで、咀嚼時の風合いもかなり薫る。







 そして麺量もそこそこ。180か200弱はあるのでは?。クツクツとした前歯のちぎれは小気味良くて、奥歯でのプレスには豆もやしが挟まって面白い歯ごたえを楽しめる。麺の風合いを香るところに、ゴマダレの濃厚さが滲むわけで、食い進める箸が止まらないとは、このことであります。







<トッピング お主役は「豆もやし」なのだ! これ痛快に麺と張り合う!>


 錦糸卵、千切りチャーシュー、千切りキュウリ、生わかめ、カイワレ、味玉・・・色々あってどれも質感が高いけど、「豆もやし」に特化したい。ゆで上げられて冷やさたのか、実にバキバキとした歯ごたえが強くても、決して半茹ででない。麺と絡んで、麺の歯ごたえと拮抗している。そこがまた面白くて、濃厚ゴマだれの濃さを抑えているのかもしれません。また、豆もやしの豆部分が特に麺の咀嚼とタイミングが合えば、その豆の味わいと麺の風合いがベストマッチ。これがまたたまらんうまさなり!

















 総じまして、「また新たな東京極上冷やし中華の誕生!」と言う感覚でして、正直言って感動もの。広くオススメです。このお店のすごいところは、「ゴマだれ」と「醤油だれ」を別バージョンで分けなかったこと。この理由を一回聞いてみたい。普通は両方ともこれだけセンスがある仕上がり見えるタレを備えれば、そう考えるでしょう。そこをゴマだれをサブにして、醤油をベースにしたという一体戦略と、そして味変化という物語性。仮説設定が実に面白いです。個人的には、どちらも醤油もゴマも甲乙つけがたいものの、ゴマの調和力といった普遍性を考えたのかと・・・・。こういうことを考えると、食った後も楽しめて本当に行って食ってよかったと思えてなりません。いろいろ考えるのが好きな人、理屈っぽい人には、特におすすめです。いかが?・・・・ってなことで、ちょっとここで力尽きそうなので、もうまとめて寝たいと思う。おやすみなさいの前に、ちょろっと詠ってしまいますー。



   日が暮れて
   乾くビル風
   心地よく



   九段の下に
   極上冷や中



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



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