【今週のラーメン２６９０】せい家三鷹店（東京・三鷹）らーめん・太麺バリ固＋キリンラガー中瓶

＜三鷹駅南口の止まり木的らーめんスポット＞

　所詮私はそういう男。・・・・いつもまっすぐ家に帰れない。必ずどこかで３０分程度軽く飲んでから帰宅です。ベロベロにはならない程度に酔いながら、一日終わった解放感を味わうという感じ。ここ「せい家」よく利用させてもらってまして、ここでは必ずキリンラガー中瓶と、ザーサイとかつまんでから帰る。中瓶３４０円というのが魅力的。そして「お疲れ様セット」というのがあって生ジョッキ＋つまみ諸々で４５０円。いいでしょ！。だからラーメンを他のどこかの店でで食ってからでも、わざわざ「せい家」へ出向きそこで飲んで、ラーメン食わないで帰るという勝手が出来るのです。夜は大抵の客がビール＋αで注文ですし、すっかり止まり木として定着している感じがあります。今日は日頃申し訳ないので「らーめん」も頼んでみました。昼飯が二時半だったので、このまま晩飯を抜こうかとも思ったけど、ビール飲んだら腹が減ってきたから・・・・。

汁：「実は鶏ガラがポイントな家系鎖系な店」

　家系は基本的に「豚骨醤油」味。豚骨の臭さが魅力的で、この店の周りも近づくとともに、豚骨デシベルの数値が上がっていくという感じです。でも私個人的にはこの店のスープは「鶏コクが深い」という思いでして、匂いとは別の味ベクトルを感じております。鶏油の投入がそう感じさせるのだと最初は思っていたけれど、コラーゲンの感覚に、どうも鶏エキスの煮出しを感じてしまうのですが、実際はどうなのでしょう。鶏ガラ髄まで煮込み絞り出すと結構クセがありますからね・・・・・。まさに男っぽいエキス感で、私はデフォルトで十分に満足です。また一方で、近年は爆発的に大手資本による店舗が増えた家系ですが、それらと比較すると随分と醤油ダレの輪郭はハッキリしていると思います。スープカラーからも醤油の存在がハッキリと分かるし、動物系のエキスの結びついた塩気には、調味料と共に醤油系カエシの味わいも滲む感じ。「鶏コク」と「醤油の塩気」がハッキリしている分、「せい家」の存在意義が感じられる味わいです。

麺：「家系ではカタメがスキ！」

　
　麺は、太目の平型が丁度よい。まさに家系というイメージにピッタリで、太麺なればこそ分厚い動物系エキスと塩気をを受け止めるという感じがいい。この「受け止める強さ」が個人的には快感でして、それをより求めていたら「バリ固」にいきついてしまったという流れです。

　麺を食うとは、「歯で千切る」行為と「のどごしを味わう」行為が、他とは決定的に違っており、その二点に快感を結びつけてしまったから「麺ヲタク」になってしまった。ではなぜ麺類の中でもラーメンかというと、「スープのバリエーション」の豊富さでしょうね。炭水化物とスープ成分の入り混じった咀嚼に感じる旨みのハレーションという「華やかさ」は、比類なしです。しかし、「カレーうどん」と「天ぷらそば」だけは、ラーメンは力負けしてしまう・・・。いやほかにもいろいろあるだろうけど。家系の麺には、濃ゆいエキスとどれだけ対抗する力があるか／エキスを風味で飲み込むかが、私の感じるポイントでして、バリ固にどうしても期待を寄せてしまうのです。

具：「テーゼに沿った作り込み」

　あとは、ホウレンソウと海苔。家系の主張の中でも視覚的に分かりやすいポイント。野菜は歯ごたえとか鮮度が好まれる中、家系のホウレンソウだけは「クタクタさ」の表現で評価されるというアンチテーゼが成り立つのが不思議です。こちらのホウレンソウもそのセオリー通り。そしてそれとは対極的に、海苔は凛としていなければならない。この柔剛がハッキリしている組み合わせが、家系では一番緊張感があります。ここ「せい家」も有名店ではないけれど、ちゃんとそういうセオリーを守り表現しているところが素晴らしい。これで５００円！。尚すばらし！

　総じまして、「格安鎖系と言えども家系魂守る質実さ！」という感覚で、単なる止まり木飲み屋としか利用していない私は。実はもったいない使い方をしているのかもしれません。反省・・・・・。でも実はここの餃子も捨てがたい。たまに学生たちが溢れる店内に変貌するのだけど、この界隈では「中華そばみたか」と並んで居心地が良い店なので、これからも相当ここでお金を落とすことになりそうです。そして安らぎを得る・・・・・。三鷹店は、「せい家」グループの中でも接客が良いので、ここも店の名誉のために大いにアピールしたい！。頑張れ「せい家」！。そういう応援気分でさっさと詠います！。

　　　ポケットに
　　　握りしめたる
　　　ワンコイン

　　　酒で満たすか
　　　麺で遊ぶか
　

　お粗末！と言うことで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！