【東京都内で「ニラソバ」ならここ!シリーズ その5】
<美しい「ニラそば」を求めて・・・しっとりと雨の根津>
年内に片付けたいデカイ仕事があると燃える!って人はいいのだが、なんだかポジティブになれないオレです。100%納得して進められないからなんだけど、評論家みたいなことばかり言って、確かに正論なのだが使えないメンバーも使わないと永遠に終わらない。そんな悩ましい思いがする休みの日、気分を変えて、カフェに篭り、白紙ノートを持ち込んで、まずはマインドマップ風に考えを全て吐露して見ます。方向性を探ってはみるのだが・・・頭がオーバーヒートするばかりで、なんだか頭が痛くなってきた・・・。一旦休憩をしようと気をぬくと、ああいつもの様に予定調和で腹が減ってきた。
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どこか遠くへ行きたい気分だったので、珍しく都心まで電車で移動してみました。最近、「ニラソバ」にハマっているオレですが、懇意にしているレビュアーさんが以前に食された「美しいニラそば」がとても気になっていたのです。このタイミングで行かないとまた機会を失いそうで、思い切って突撃したのが「BIKA(美華)@根津」さん。しとしとと雨が降るなか、美しい華を求めてみた次第です。
開店時間に訪問して見たら、先客ゼロでした。外観も店内も、街中華というより住宅街の中華レストレランという感じで、店内も清潔感あってゆっくりできそうな雰囲気。ちゃんとお冷やと温かい「おしぼり」を提供してくれました。BGMも落ち着いた感じで洒落てるね。こういう雰囲気ではゆっくりと昼ビールでもあおりたいところですが、お目当の韮菜湯麺が900円(外税)ということで、ちょっと怯んでしまって、しらふで対麺することになります。
<微細に刻まれたニラが新雪の如く全てを覆う!挽肉の柔らかさが優しく包む>
厨房からカチカチとなる中華鍋の勢いが止まらない。仕込みの最中だったのかもしれません。うるさくもなくリズミカルな流れが寂しくもなくとてもいい感じ。それが途切れもせず、一体どのタイミングでオレのニラそばが投入されるのだろう?と不安になり始めますが、それは単なる老婆心。思っていたよりずっと早いタイミングで、店のお母さんが丁寧に配膳をしてくれました。それがこの麺顔。
おお!ビューテホー!!麺顔一面にエバーグリーン!きめ細かいブリリアントグリーンの真ん中には餡を感じるひき肉が盛り上がる。なんだかバングラディシュの国旗の様じゃなと思いつつ、ただその美しさに箸を入れるのが躊躇われたほどです。
これほど、マイクロサイズに刻まれたニラは、私は見たことがありません。餃子や点心のタネでもこんなに細かく刻む必要はないし、見事しか言いようがない。スープよりもニラそのものを先に集めて味わって見ましたが、清涼感はあるものの苦味がほとんど感じられず、ただ甘みしかない様なイメージです。しかもジリッとした歯ごたえも一切なくて、ただ柔らかい歯ごたえ。刻みニラがただふわふわと感じられるという歯応えが見事なのです。全体的にはあっさりなのだが、深い味わいがいいね。
またひき肉がいい仕事をしています。少しとろみのあるひき肉炒めで、味としては本格中華の余韻はあるものの四川系の様なパンチはなく、とても優しい味わい。だからニラとの相性も抜群で、ニラと絡むとさらに美味く感じる味わいです。食い続けるほどに、ひき肉はばらけて行きますが、全体に緩い餡が広がり、ニラと麺とが絡みやすくなるという雰囲気もあります。ただあっさりとしたニラトッピングに収まらず、食べ応えを十分に感じさせるところも、ひき肉の存在価値でしょうか。
<極細系しなやかストレート細麺!ニラを貼り付かせ華麗にスベる心地よさ!>
ふわふわと感じさせるニラ、ゆるゆると揺れるひき肉、それに合わせるは「シルキーでしなやかな麺」です。どちらかと言うと極細ストレートなフォルムで、加水も多め。人形町系大勝軒の麺といい勝負してるシルキーな滑りがとても気持ち良いです。単純には柔らかめな麺なのすが、ニラの貼り付きがよく、ニラも微細なのでボソボソと抵抗感がなく、スルスルと滑らかです。毛細管減少もあってスープの持ち上げもよく、喉奥を駆け抜けるシルエットも淡白。あまりイメージに残らないほど抵抗感なく胃袋へと落ち入ります。
歯応えは気持ちよくスパスパと前歯で切れ込みます。箸でリフトすると綺麗にコマが揃う様に並びますし、順列に千切れてゆく様な気持ちよさ。奥歯でプレスするとクチっと短いタップで一瞬に潰れます。ニラの貼り付きと共に味わいへと昇華してゆきますー。
<あっさりと言うより、穏やかが極まれりな醤油系清湯スープ!ゴクゴク無心で飲み干す>
実にあっさりで端麗な味わいのベーススープです。ニラの甘みも溶けているのもあってギトギト感がありません。鶏ガラの煮出しも上品と思えて、思わずゴクゴクと飲み干したくなります。緩いひき肉の餡も溶けますがコッテリとはなりません。あまりにも抵抗感がない旨さに無心になって、レンゲですするのが途中で邪魔くさくなり、丼直付けで飲み干してしまいました。
飲み干してから回想するに、単なるあっさりではない様な後味。あっさりと言うより「穏やか」な醤油清湯と言う心象でして、これならこのくらいのお値段はするだろうな・・・と値ごろ感を後から理解いたしました。
総じまして、「東京トップクラスの美しきニラそば!見た目も味も!」と言うことで、また何の捻りない素直な感想でごめんちゃい。日頃の街中華も素晴らしいが、ちょっとハイランクの中華もまた素晴らしい。単なる「ニラそば」でもいろんな表現があること、美しさを表現できることを発見いたしまして、食べ歩きの奥深さも知ることとなります。やっぱり来てよかったわ・・・「ニラそば好きなら一回食っとけ!」です。本当にいい気分転換をさせてもらってありがたしな気分でした。そんな記憶が薄れぬうちに最後に詠い締めることといたしますー。
目に碧さ
華麗に散らす
ニラそばに
心奪われ
悩みも忘れ
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!