ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2582】 函館らーめん 大門 (東京・中野) 玉子入り塩そば

<今年もお世話になった中野サンモールで塩そば>


 2016年も最後の週となれば、もうジタバタしても始まらないと思いつつも、毎年忙殺です。もうこの歳になるとこれも宿命と思って受け入れるしかないですね。そんなこんなで疲労困憊の夜。まだ夜としてはそう遅くない時間なれど、仕事終わりに飲みに行こうという気力もなく、中央線に揺られて帰ります。しかし、空腹を感じ出して、そしてこのまま一日が終わっていいのかと思うと、やはり中野あたりで途中下車。どこぞで一杯引っ掛けて帰ることとします。ところが、「食いたい」けど疲れているので「近場で済ませたい」というわがままがもたげます。そんなときに思いついたのが「函館らーめん 大門」。ネットで調べるとそうも高い評価でなくとも、なんだか店前がそそるものあるし、またいつも人が入っているのも印象的。『函館』てこだわりもいい感じがして(それなら荻窪の「五稜郭」に行けよ?)、とりあえず入ってみました。


   






 入ると割と過ごしやすい広さと雰囲気。混んでいるわけでもなく、寂しい雰囲気もない。若い女性店員さんの応対が特別でないんだけど、フレンドリーで和む。厨房からの歓迎の声もタイミングよく響くし、ああいいラーメン屋かもと思ってしまった。その気持ち良さで、ついつい「玉子入り」というワンランク上のボタンを押してしまう。どうせなら特製を押せよと思うけど、しみったれな私はその程度の男ですよ・・・へへ・・。


   











汁:「ふわっと魚介系の滋味広がり、後からじわじわ感じる鶏豚二段攻撃」


 「嗚呼、これで今年の塩そば締めくくりになってしまうのかもなー」と思いつつ、ここがバーなら深くため息混じりの紫煙をはくような気分です。入り口向こう側の行き交う人々を眺めながら、麺を待つひととき。年の瀬って雰囲気を感じながら、なんだかんだ言っても「正月のめでたさ」よりも、年末の気だるい「お疲れ開放感」の方がオレは好きだよな・・・って考えていたところで、配膳が完了します。フロア&配膳担当のお姉さんの笑顔が眩しい。







 そんなお姉さんの「笑顔」を見送ったあと、目の前の「麺顔」に対峙です。おお・・・なかなか「函館らーめん」という素朴なイメージを勝手にしておりましたが、意外にカラフル。味玉の卵黄と青菜の色合いが、ググッーーーとコンプレメンタリーな印象を植えつけます。小さめのパーツがあちこちに配されていて、ある意味トミカワールドみたい。などと思ってまずはスープをひとすすり。








 すると「函館塩」らしい、乾物系の旨味がふわっと濃厚に広がります。貝柱のエキスのような分厚めの魚介エキスに、さらりとした上品さ感じる昆布の旨味、そして野菜系の旨味も加わったような、優しくてスッキリした味わい。ところが、これいいかもと思っていた2口3口以降になると、じわじわーーーと、鶏ガラ系や豚骨煮出しのエキス感がゆっくりとにじみ出ます。スッキリ系のようで実は少し濃ゆい味わい。そういえば、食券をお姉さん店員さんに渡す際、味の濃ゆさが調整できるのでと好みを聞かれたけど、こういうことだったのかと改めて感じます。淡麗系の塩そばと、濃ゆい系の塩そばの両方構えたようなチューニング。これは、どちらともつかず?というより、誰にも合わせることができるという感じ。実際に常連と思しき後客が、さらっと濃さの調整をお願いしているところを見ると、受け入れられているのが実感できます。







 もっと後半になると、麺からはき出されるグルテンの風合いが溶けてきて、スープカラーも少し濁る。されどそこからが、塩分との結合がまったりとしてきて、複雑系のうまさに仕上がってゆく感じです。脂と塩気と炭水化物が結合するような旨味が、ここにはあります。







麺:「キッパリした細麺のフォルムに黄色めの地肌、クッサリと低反発で千切れる麺」


 割とキッパリとしたストレート細麺。加水はやや低めというニュアンス。麺の固さも注文できるのですが、こういうシステムの場合、どうしても聞かれると「カタメ」と伝えてしまいます。そういうこともあって、実にグルテンの風合いを濃ゆく感じながら食べ進めていくことになりました。明確に芯は見えなくとも前歯で千切る感覚で、中心部が何となく分かるような歯ごたえ。周囲だけ汁を多分に吸い込んでいて、その外周と中心のギャップが、細い麺の中では保たれているという感覚。そこを奥歯でプレスして、クチリとすり潰したところで、味わいが出てくる。うまし・・・・。








 まあ、この細さと捩れの少なさからだと、多少ざらついていても、啜り上げはライトでズボッと気楽にすすれる感じです。麺量もそれなりに多く感じるし、満足度は一定以上はあったかというイメージ。












具:「肉のパンチ薄くとも、味玉黄身の甘味でググッと好印象!」


 申し訳ない。全くチャーシューのイメージが残っていないので、その部分は割愛させていただきます。そういう点で、少し寂しかったかも、またそれはメンマにも言えることで、ちょっと小さすぎたかと。だからこそ、味玉入れといて良かったかも。塩だれで薄くともしっかりと浸透させて味が染みてる感じでして、白身がうまい。黄身は言わずもがな・・・塩ダレが染みているのに、卵黄のコクとの結合で「甘い」とさえ思わせます。少し緩めなところも好印象です。












 総じまして、「特別じゃなくてもこれでいいんだよーっと和む塩そば!」と言う感覚。いえ、投げやりでなく褒め言葉のつもりです。突き抜けた感じがないんだけど、ふらっと寄っても良いような味わい。実は、塩専門店かと思ってたら、味噌系も餃子もタンメンもある店でして、器用です。サイドメニューの丼物も常連は注文しているケースが多そう。個人的には、酒をもう1種類追加してくれよと思うのだが・・・日本酒か焼酎あたりを。ま、私の戯言は受け流してください。飲むならもっとディープな店、中野ならあるで消しね(笑)。ともあれ、そこそこ楽しませてもらいました。中野は競争激化してますから、頑張ってくださいねー。一通りパトロールしたら、また戻ってくるからと考えつつ・・・疲れたのでそろそろ、詠います!。



   年の瀬も
   峠を越えて
   サンロード



   癒してくれた
   優しき塩そば



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!


   




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