ラーメン食べて詠います

仕事の合間に悩んで食って詠います・・・

【今週のラーメン2528】 ターキー(東京・雑司ヶ谷) ワンタンメン

<癒し以外何者でもないノスタルジーワンタンメン>


 東京に十年二十年・・・と住んでいて、初めて降りた雑司ヶ谷駅です。都電のある風景は良いですねー・・・。街並みとしては古そうで、随分と曲がりくねって入り組んだ細い道ばかり。そんな住宅街をウロウロすると、お寺や墓地があったりして、物音ひとつしない大変静かな街です。こんな場所に本当に中華屋があるのかと思ってしまう。角を曲がったら、ほわぁーんという感じで「中華そば ターキー」の看板と赤いビニール屋根が目に飛び込んできます。なんだか表にある自動販売機の方が目立つかも。






 なんでこんな場所に来たかというと、塩系のラーメンオーソリティーなるお方の訪問レビューに、また触発された次第なんですが、それだけでなく、食べログのチェックもしてみたら、かなり評価が高いんでないのー!。昨今のランキング店制覇活動も疲れたし、それ以前に仕事にも疲れたし、きっとこれからも年末に向けて疲れるし、家庭のことも大掃除もあれもこれもいろいろ疲れるだろうし・・・・・。とにかく頭をかきむしるほどにパンクしたオレは、どうしても「癒されたい」一心で、この一杯を求めてわざわざ代休取得日にやって来たわけです。






 気を落ち着けて・・・。アルミ戸を引き、コロコロコロっと音を立て軽くスライドさせて入店。先客1名。昼下がりのワイドショーが静かに流れる店内。マイペースなご店主が、突然の客に別に慌てもせず悠然とテレビに注目しておられる。恐る恐る「ワンタンメンをお願いします」と伝えると軽くありがとうございますと挨拶され、なんだかちょぼちょぼと手作業を始める。おお・・・注文を受けてからワンタンを包み出すわけね。作りたてのワンタンが食える!!これだけで少しテンションが上がってしまいます。








【醤油のキッパリした塩気に安堵!昔ながらの質実レトロな味わい】


 先客は、いかにも地元民で長年贔屓ってな感じで、いつもの感じの指定席らしい振る舞い方。見た目結構なご年配なんだけど、ラーメンとチャーハンをしっかりと食しておられました。多分引退したような方で、することない昼間はここで飯でも食ってゆっくりするのが日課みたいな感じ。ゆっくりとマイペースでスポーツ紙を眺めつつ、何かをチェックして、また食い始めるといった様子。競馬か競輪競艇かな??凄汁の宣伝見えたけど、別にエロ記事見てたわけではなさそう(でもエロ記事見て飯食えるやつなんておるのかな・・・果たして)。






 さて私の「ワンタンメン」はそんな先客観察を遮るようにいきなり完成が告げられます。ある時から、ゆで時間タイマーは鳴りっぱなしで盛り付けと配膳が完了してから、ようやくリセットボタンが押され、また静けさを取り戻す店内です。その麺顔ですが、いかにも特別感がない日常感覚がむしろスペシャルでして、全体的に気の抜けるとはこのこと。このざっくりとした感じと、それでいて整った雰囲気が少し滲むから素敵です。ワンタンなどもっとアピールした顔付でも良さそうなんですが、味は同じー。






 これは醤油系レトロの典型ですね。全体的に透き通ったスープ感覚に、濃口醤油がじっとりと滲んで深みを感じます。味わってもその見た目通りで、まずその醤油の香りと塩気の立ち方が、キリリとして分かりやすい。塩辛い味わいではなく、醤油の凛とした塩気がピンと合った感じですが、どこか馴染み深い味わいなのがいいです。豚肉と鶏ガラの煮出しも感じるし、さらっと野菜系の甘味も含まれているから、意外にサラリとした味わい。チャーハンに少し垂らすと美味そうな清湯スープです。魚介感が低くて感じることはなかったけど、円やかさも合ってゴクゴクと飲み干せるタイプです。








【お馴染み感満載の大衆的多加水系のストレート麺!】


 麺は、お久しぶり!昔はよくお会いしましたね・・・と語りかけたくなる多加水麺。昔よく食べたモチモチ麺という感じです。多少柔らかい麺でして、前歯でスパスパッと小気味好く千切れるし、ズボボボーーーっと啜りやすい滑りの良さがあるタイプ。奥歯でプレスするとクチリと短いタップで容易に潰れるといった感覚。もう観察するのを忘れて、気楽に何も考えず一気に食いきったことしか覚えていない。






 食ってから、多少のびた方が麺がうまい?そんなことを考えてしまった。スープの持ち上げがあった方が旨い場合と、麺は麺で風合いを残した方が旨い場合があるけれど、そのほかに、汁吸って多少のびたタイプもいいかも・・・なんてね。決してこちらの麺がのびているということではないのであしからず。ちょっぴりのびぎみなのが旨いのだと・・・感じただけ。個人的趣向のレベルです。








【注文を受けてから包み込むワンタンメンもボリューミー!】


 待望のワンタンは、6つはあるのかな・・・全部引っ付いてひと塊りになっております。まるで大陸が分離移動する前のゴンドワナランドのように一つにまとまっているようす。で、そこを無理矢理に残った隙間から一つづつ引き剥がして、レンゲですいくいあげます。豚ひき肉主体の粗挽きですが、ゴツゴツ感もなくソフティーな歯ごたえ。下味は薄めなれど醤油ダレがキリリと決まったスープに濡れただけで、ちょうど良い味加減になります。なかなか食いごたえありまして、チャーシューの存在感が薄くなってしまうかも。






 さてそのチャーシューは、スープ生成の過程でいい感じに脂が抜けたようなロース肉で、周囲の脂身もほどほどな雰囲気。赤身も程よく引き締まった感じで、歯ごたえを楽しめるタイプです。ここも薄味かと思いきや・・意外と醤油系の塩味と香味が効いていて、比較的しっかりとした味わい。酒のつまみにもなりうるといった感じでしょう。







 メンマと青菜は、まあ和む程度にこんなものでしょう・・・。数分前までは、きっと冷蔵庫の中でお休み中だったんでしょうねーという温度感を冒頭では感じますが、スープを冷ますこともなく、浸すと瞬間的に馴染みます。







 総じまして、雑司ヶ谷のタイムスリップ的ノスタルジーワンタンメン」と言うことですが、それしか思いつきません。やはり年を重ねてくるとこういう昭和的なレトロなものが恋しくなるし、そういう店の雰囲気も好きになってくる。そんな心境ならこちらはオススメです。こういう店は汚れすぎはいけないけど、少しくらい年季を感じさせるくらいの埃っぽさは、あった方が旨く思えてしまう。うちの嫁さんはこういうの嫌がるんだけど、昭和生まれのオヤジとしては気が楽なのよね・・・。価格も据え置きっぽいし、ご近所の方も、夜になると気楽に飲み食いに来るのだろう。今度いつ来れるかわからんけど、次回は味噌ラーメンか、カレーラーメンを食してみたい。今回同様、癒されながらね・・・・。ということで、とっとと詠います!



   曇天の
   墓地辿った
   静けさや



   大衆中華も
   しんみり染みる



 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



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