【今週のラーメン２０３７】中華そばのんぼ（東京・大井町）野菜ラーメン

　外出の乗り継ぎで大井町へ。ランチタイムには少し早めな11時45分あたりだったため、ここで途中下車をしました。このエリアだと、今なら「凛本店」に行くべきか？はたまた、午後の仕事も鑑みて、白河系の大人びた一杯で崇高な気分に浸るか？いやいや、大井町らしく大衆中華系のあの店へ行くか？いりいろ悩みましたが、「中華そばのんぼ」のカレーラーメンが長らく宿題のまま放置状態でしたので、それを先ずはさらおうという結論。とぼとぼと線路脇を進んで店先までやって参りました。

　すると、手書きの何やら興味深いPOPが目に付きます。それは、曜日ごとのサービスラーメンのローテーション表。この日は木曜日だったため、「野菜ラーメン」が、なんと５５０円ではありませんか！この時点で、あっさりと心変わり。カレーラーメンはまた次回以降へと延期させていただきました。今回は、野菜ラーメン！

　それにしても、さすがは大井町の大衆さと言うか、馴染み客が次から次といいタイミングで来店です。寂しくも鬱陶しくもない客入り具合。中には昼間から瓶ビールでランチタイムという夢のようなスタイルもあるー。なるほど、壁に貼り出されたメニューを見てみると、中華そば屋というより、飲める中華屋と言う感じ。午後５時6時になったら、どんな風景になるのか容易に想像できてしまう。そんなお店を、お年を召したご夫婦が元気に営業されてます。なんかいい店っぽい。こういう店では、待つ時間もまったりとできて楽しい気分になるねー。

【定食屋の野菜炒め的なご飯が進む系のスパイス感！香ばしさがスープに映える！】

　さて配膳の瞬間、THE 中華調理麺！という王道のスタイルがたまりません。それも大衆中華というストライクゾーンのど真ん中なフィーリング！偏食がちなサラリーマンにとっては、体も嬉しい次第。しかも、木曜日限定価格550円でのご提供というところも泣かせます。

　メニュー札書きには「正油味オリジナル」と添え書きされているのが、蛇足のようで優しさでもあり、ここの大将なりの気配りでしょう。そんなスープの味わいは、ご想像の通り、鶏豚系の動物主体の清湯ライトスープ。そこに、野菜炒めのエキスがプラスされて融合したという、非常に分かりやすい構成です。

　そんな感じなので、野菜炒めの味わいが印象的！ラーメントッピングと言うより、野菜炒め定食としてご飯に合うレベルの塩気とスパイス感が、ベストバランスでしっかりしたカエシとなって、全体的に響き渡る〜。そして、炒めで滲み出る野菜の淡いエキス感とか、炒め油の香ばしさなども加わり、シンプルな味わいのようで複雑なバランス感覚が素晴らしい…。こういうのが、
大衆中華的醍醐味っちゅ〜感覚なんでしょうか。

【飽きがこない定番の中華麺！多加水チックでつるっと啜れる安定感あり】

　特別ではないのだけど、いつも安堵を覚えるような中華麺。多加水系のストレート麺なんですが、潰し込み感覚が多少抑えめで、前歯でスパスパと切れやすいのが印象的。汁を吸いがちなところも、中華系調理麺としては相性が良さそうです。奥歯でプレスするとクチリと短いタップで潰れて、出汁と炭水化物の旨味が融合〜。

　表面もツルツルしていて滑りは申し分なし。時々引っ掛けてくる、もやしと合わさった二段構えな歯ごたえが、とても好き！

【ちょいと焦げているところが妙に旨い！そんな野菜炒め】

　さてこの一杯は、やはり野菜炒めのレベルがいいですね。中華そばと銘をうちながらも、レバニラ炒め等の定食系が充実してますし、アジフライ等の一品ものも実に豊富で美味そう。なので炒め物も実にうまいし、テクニックに年季を感じます。注文を受けてから一品づつ作られる炒め物は、やはり最強ですね〜。思わずライスを追加注文しそうになる。

　炒め具合というか、焦げた感じと言うか、少しだけ強めに出ているところが、自分の好みにも合うし……これは、通いたくなります。

　総じまして、「こよなく愛しい昭和の中華屋バンザイ！」という懐かしさと気軽さを映した一杯！大井町と言えば、そこそこ有名店も控えたり、またまた同じような大衆系もたくさんあるロケーション。それでも長年の営みの確からしさを深く感じさせる、そんあオーラに包まれたランチタイムでした。これは、時間をかけてでも、サービスメニューを制覇したいかも！なので詠います！

　　　食堂で
　　　のんびり味わう
　　　伝統と

　　　大衆味わい
　　　心ほぐれる

　お粗末！と言うことで家族にも感謝しながら合掌！！今日も本当にごちそうさまでした！！！