ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン2003】 あいつのラーメン かたぐるま (京都・丹波口) うるとらつけ麺・中 〜豚骨が実に嫌味なくスムース!微細なまでのすり潰しでスムージー!!

 友人たちと痛飲した翌朝、おそらくこのタイミングでしか訪問が叶わんだろうと思しき一杯を狙います。その名も「あいつのラーメン かたぐるま」さん。ご存知、「俺のラーメン あっぱれ屋」さんの関係店です。関西でラーメン活動をしていると、木津の無鉄砲と、城陽のあっぱれ屋の地理的訪問ハードルの高さに頭が痛いところ。私も、何度も京都府南方にある山城山地の奥へとバスに揺られて、テクテク歩き・・・・そして時折フラれて膝落ちすること幾度となく体験済みです。それが、京都市内の多少不便な立地にあるとは言え、歩ける距離に開店しておられるのですから、これは個人的には天変地異と感じる次第。世間ではお盆という時節できっちり営業されているのも泣けてきます。


  











【厨房と接客の良さは、さすがですね〜】


 あっぱれ屋の良いところをしっかりと受け継いでおられますね。比較的広めの店舗ですが、かなりのスペースを厨房が締めます。その周りをカウンター席が囲む感じで、厨房の中とスタフさんたちの動きを眺めつつ麺を待つという展開。その間、受け答えの丁寧さや動きの俊敏さに、つくづくいい店だなと思います。なのでフランクに会話をしながらオーダーを決めるような感覚でしたね〜。おすすめと、マニア向けの簡単な解説を伺い、せっかくの機会なので「つけ麺」を選び、胃袋の調子とグラム数などを確認しながら、軽い会話を楽しむ。結局、予定調和なオーダーになってしまったけれども、納得感がさらに高まりました。今回は、「うるとらつけ麺・中」とさせていただきました。あっぱれ屋で言う「スーパーつけ麺」をオマージュしてますのね・・・・。


  











【豚骨が実に嫌味なくスムース!微細なまでのすり潰しでスムージー!!塩気のミネラル感も際立つ「ウルトラ級」の甘み!】


 一番最初に、つけダレが配膳されます。あ!この容器あっぱれ屋と同じ!とピンと来てしまいました。タレの仕上がり感もそれに寄せてますね〜。濃厚さによる粘りを感じさせますが、とってもナチュラルな粘り感です。豚骨のコラーゲン感などすべてがきめ細かくすり潰されていて、それらのエキスによる力だけでとろけているような感覚。肉やら骨やらその奥の髄など、極めて微細にすり潰されていて、エグミもなくマイルドな仕上がり。シノワで濾しているのだろうと思うけど、それにしてもエキス感ありつつきめ細かい仕上がりは、シルキーというより、スムージーと例えたほうが当てはまる気がいたします。







 そして醤油のコクも多少は入っているのだろうとは思うけど、塩気がとても洋風な明るさに満ち満ちていて、スパイス感もあるよで、塩それ自体に風味を感じるよな展開。フランスか西欧のどこぞの岩塩か海塩かは知らんけど、なんかそんな雰囲気感じさせる、「ミネラル感が高い」ような塩気。それが、豚骨という素朴な素材とみっちり結合するから、また面白い。そのままでも、少し塩気が強い濃厚スープとして、ごくごくいただける範疇。











【しっかりと身のつまったような多加水感覚、風味もよく、タレとの絡みつきもナイス!1玉〜3玉までの同一料金!】


 さて麺もいい感じ。平打ちで基本的にはストレートなのですが、所々弱くよじれている。そこがまた舌触りとか滑りに影響するところで、うまくタレを絡ませて持ち上げるポイントなんでしょう。定番の多加水のような風合いでも、粉が色濃い感じ。練り水の個性で後から発色したのかは知らぬが、落ち着いた白く黄色目の発色は、どこか落ち着きを感じさせる風合いを醸し出します。






 弾みすぎず、低反発すぎない、やや固めにクチクチとした前歯の歯ごたえ。奥歯でのプレスでは、淡くヌチヌチと潰れこみグルテンとタレの味わいに早くから包まれます。表面自体は舌に張り付きやすいようなんだけど、絡むタレの量が豊富なので、ヌルヌルと滑らかに滑っていくような啜り感。主張すぎるとタレとぶつかるだろうし、いい具合にバランスが取られていると思います。

 さて、麺量は、一玉150gとのこと。なので、小(1玉)、中(2玉)、特大(3玉)という構成となっており、ここから選ぶことになります。300gが私のベストポジションなので、今回は迷わず中。しかも、どれを選んでも同一料金ということですから、大盛りで追加料金で苦しんでいる方たちなら、とってもおすすめです。特製で大盛り食って1000円切る!しかも極ウマとくれば、大食いなら来るしかないでしょう!













【まさに「スペシャルポーク」と言った存在感に圧倒!つけて食うか、つけずで食うか・・・悩ませる】


 これもあっぱれ屋の系譜を深く感じますね〜。この肉は、チャーシューというふうに呼ぶのではなく、「スペシャルポーク」と呼びたいような仕上がりです。いや・・存在感だけなら「ビーフ」と言ってしまいそう。これは、タレを潜らせてから食うのが常道なんでしょうが、実は何もつけないでそのままいただくのが素直にうまいかも。これは、ドイツの高級なクラフトビールと一緒に合わせて絶対に引けを取らない仕上がりだと思いますよ!大判、肉厚、それが3枚も! バゲットを乗せて、つけダレでいただくとうまいかも・・・・。






 またメンマも極太で繊維質が繊細。色合いよりはずっと薄味で、シャクシャクと小気味よく切れ込み、まさに好印象。味玉も卵黄の仕上がりが断層的で、芋羊羹からジェルのとろみまで、素晴らしいほどに艶めかしくてうまそうです。







 

 最後は、スープ割りとなります。「すみませーん!」と呼ばなくても、自然なタイミングで自ずからシルバーのポットがそれぞれに運ばれてまいります。中身は薄くて淡いカツオだしでして、割ると実に和風に穏やかな味わいに転じます。スープ割りにして、改めて「あ!少し洋風な味わいだったかも?」と気づかせてくれるかも。不思議な感覚。


  











 総じまして、「妙に引力が深く大きいこの一杯!訪問ハードルの高さに胸が締め付けられそう・・・」なる感覚。ちょっと、これは当分食えなくなる身としては、切なすぎるではありませんか。本来なら休日をとって一緒に訪問するつもりだったラー友。急な仕事で無理になったんだけど、何気なくうるとらつけ麺の写真を送ってみた。すると、悔しそうな文面が即座に帰ってきて・・・・・、なんだか辛い思いをさせてしまって可哀想なことをしたと反省。食って切なくさせるとは、うまいもんというのは、まことに罪なやつなんです。なので詠います!




   猛暑でも
   テクテクあるき
   コロコロを



   引きづり辿る
   最後の一杯




 お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



  




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