ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1918】 創麺業 磯部水産 (東京・東小金井) ジャンク肉煮干ブラック


 天気がよい週末に、クルマで秋川まで一人ドライブに出かけ、窓全開で駆け抜ける気持ち良さは5月でしかできないことですね。この週末は思いがけない自由時間を満喫してしまいましたが、ついでにもう一歩調子にのってみまして、帰りがけに「創麺業 磯部水産」さんへと向かいました。なんとか昼の部最後に潜り込めたようでしてラッキー! さてクラシックな一杯でも頂こうかと思って券売機に向かったのですが、今回は「ジャンク肉煮干ブラック」という予想と違った濃ゆい味わいの一杯に変わってました。ま、何はともあれ磯部さんの腕前はよく知ってますので、がっかり感は全くなし。薫風に誘われたまま、今回はジャンキーな醤油なる一杯をいただきました。


  










【店:薫風漂う陽気な開放感に、デスメタルのBGMが妙に馴染む(笑)】


 終わりがけなのもあってか、意外にすんなりと入店できて「お好きなせきへどうぞ!」との言葉のままに奥へ奥へと。もう初夏を思わせるような日差しで、入り口は解放しているので風が心地よい。誠にのどかな空気感が支配する店内・・・・と言いたいが、太陽の光とはミスマッチなデスメタルのBGMがとても印象的。しかし、緊張感がないというか開放感があるというか、デスメタルでさえ心地よいBGMとして聞こえてくるから面白い。やっぱりこの季節が一番好きだな・・・と和んでいるところで、お待ち遠様でしたと、いきなり配膳が完了いたします。それがこの「ジャンク肉煮干ブラック」。いかにもデスメタルにはフィットしそうなその麺顔。計算づくか??












【スープ:あらゆるエキスが「ド・S級」ぶちこみ!されど甘く角なく異様にスルスル飲める!】


 しかしこの麺顔は、そのハチャメチャぶりに久しぶりに興奮を覚えますな。焦げ茶一色で、焦げ茶のKIWI靴クリームと同等と思える深みのある色合い。ここにはいろいろなエキスが、これでもか〜これでもか〜・・・とぶち込まれていそうなのがよく分かるかも。見栄えではカツオ花節が一番目につくけど、それ以外にも丼の中にはなかなかの濃厚エキスの葛藤が伺えます。それは・・・「煮干」×「醤油」×「動物エキス」、それぞれのエキセントリックな溶け込みが秀逸。








<確かにニボニボのエキスが表層でうごめく・・・ごっつい煮干感>

 これだけ濃厚な焦げ茶の世界で、煮干が主張するのは摩訶不思議。ニボニボと苦味で押してくるわけでもないのに、確かにカエシの隙間から漂う煮干の味わい。よく見るとスープの軽い表層一枚が、煮干らしい濁り成分がうごめいています。香味油として煮干油を使ったかのような表層だけの薄っすらとした広がりで、お腹の底からズドンと来る苦いとは別物。しかし苦味が封じ込まれている風でもなくて、軽やかなニボ感にとどまる潔さがいいね。決して甘くない系統だけど、ニボって苦味パンチを繰りなすタイプでもなく、見てくれ以上にバランスが計算された煮干感がまたたまりません。


<じっとりさも感じる濃ゆい醤油ダレ!塩気よりも円やかさがナイス!>

 醤油の色合いがすごく濃い!なので相当な塩気を想像しそうだが、実は全く逆。極めて醤油感は濃厚なれどマイルド。味醂をふんだんに取り入れたような甘さはないけどしかし、例え塩気が薄くとも、熟成度ある深みはなんとなく分かる気がします。熟成からくる酸味を探してみたのですが、明確には感じなかったかも。ただ、あらゆる食材や出汁の素に馴染んでいるのだけはわかります。


<豚鶏エキスも濃厚!決め手ととどめは「モツ」だね!>

 動物系のエキスのぶっ込み極め付けは「モツ」の投入では?と感じます。普通にモツだけで焼酎いただけるようなオツな味わい。醤油が染み込みつつも甘い味わいが内臓系ならではのコクを醸し出しています。これがまたスープにも染み込んでいるように思えてナイスな味わい。












【麺:染まってイエロー!締まってクッチリ!!啜ってニュルリン!!!】


 麺顔一面のダークブラウンな世界から、箸を突き立ててボコッと麺を引き上げると思いのほか鮮やかな色合いの麺が表れて、一段と集中力が高まりますね〜。いかにも染まっている色合いですが、その色合いが鮮烈でして、ほとんど阪神タイガースの黄色か同じくらいの存在感です。スープとのコントラストも際立つが、味わいの方もこれが中々の際立ちです。








<染まっているだけで異様に旨そう!汁吸って大正解!>

 単に醤油ダレに染まっているというだけでもナイスなのですが、それ以上に旨さの内在を感じます。光り輝く地肌にも香味オイルの潜り抜けを感じますし、その旨味引き連れがあるに違いないし。また、丸っぽく部分的にオーバルな形状ですが、「捩れ>縮れ」というようなウェーブも食指を刺激します。実際に味わうと、上述の味わいの滲みを感じますね〜。染み込んだ甘味ある醤油と、表層に軽く感じる煮干しの味わい。そして貼り付く花節のペッタリとした味わい。例えが良くないかもだが、上質なすき焼きの最後にいい饂飩を放り込んだときの醍醐味みたいなもんを、何となく連想してしまう・・・。


<密度感を感じさせ淡い芯の風味もあって味わい深い麺>

 意外にグルテン感を感じる風合いがあって麺自体の味も良いです。密度感は適度な方でミチミチした感じは薄くナチュラルなものごし。このナチュラルな風合いがスープの味わいとマッチして一層に味わい深いかも。大盛り無料サービスで、200gチョイ上の麺量まで対応OKとのこと。くう・・・・この日二杯目なので並盛で抑えましたが、スープも麺も結局スルスルと胃袋へ収まるのも早かったし、やはりここなら大盛りにしとくべきだったな・・・・。 












【具:どいつもこいつも花節まみれだが妙にまとまる味わい】


 スープ、麺と述べてきてややスルーしてきたのだけど、やはり「花かつお節」の大量投入はジャンク系といった感覚もあり、ワイルドなフィーリングをたたえます。上品な花節をワイルドに投入しジャンキーの仕上げとする。面白い発想と大胆な行動力な一杯(笑)。これが、あちこちに影響を与えます。


<バラ肉分厚めでボリューミィー!醤油ダレの甘さとマッチング!>

 デフォルトで5枚投入と記憶。そこそこ分厚いバラチャーシューで見た目通り醤油の染み込みも適当にある。旨味と合わさって食欲が爆進といったタイプで、これは白飯にとても合うというような印象。割と脂と身の部分がハッキリしていて、解れやすく歯応えも柔らか。見た目は渋いけど食感はまさしく今の時代に合う柔らかい肉質です。これにまた花節がペッタリとまとわりつくので、一緒に食うと肉味の中に鰹の旨味も混じったりして、カオスな旨さ。しかも花節には煮干しエキスが染み込んでいるので、単なる鰹味とも違い、肉×鰹×煮干しといった3重カオスの様相です。








<腸に当たるモツがプリリン!とした歯ごたえでうまし>

 スープにも貢献度が高いモツですが、腸のあたりのプルンプルンと震えつつサクりと歯切れる感覚が面白い。モツ煮込みの食感が少し味わえるという歯応えにおいてもカオスな感覚。しかもここでも花節がまとわりつくので、ここでもカオス。


<「ほぐし肉」やら「薬味ネギ」が花節まみれになって面白い歯ごたえと甘み>

 まだまだ楽しめる!チャーシューの残骸のようなほぐし肉がこれまた嬉しく、スープをバクバク吸い込んで旨い。ここに少し多め薬味のネギが入り混じり、清涼感と重厚感が入り混じるカオスな旨さ。そしてここでも花節が入り混じる・・・・。なんだか牛肉煮つけに、薬味を投じた一品料理のような不思議な感覚。












 総じまして、「ジャンキーの中でも・・・甘コク系濃厚スペシャルな一杯」という感じがいたしまして、そのままのまとめでヒネリなくごめんちゃい。でも見た目は確実にジャンキーっぽいですが、味の重ね方は絶妙。見た目はうるさいけど、味わいは濃ゆくてしっとり・・・・いわゆる「まったり」感覚なる一杯。この取り組み方、見た目も含めて改良を重ねると、どえらい一杯に化けるかも。そんな可能性を感じているのは私だけでしょうかね。単に「おもろい一杯」でおしまいにしたくないなと思っただけですが。などと帰り道、初夏を思わせながらも乾いた風を受けながら気持ち良く、そんなことを考えながら帰宅したとさ。なので詠います!



   快晴に
   空も突き抜け
   風そよぎ



   濁るスープは
   甘く馨し



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!



JR中央線あるある

JR中央線あるある