【今週のラーメン１７５５】みんみん（東京・三鷹駅北口）しおらーめん　〜圧を感じさせないスパスパっとした感覚が、汁気を招き、バランス取る

＜年末年始にレビュー整理＞

　これは、塩系を追い求めていた時期に、地元に突撃してみたものの・・・・「塩」に分類して良いか躊躇してしまったといういきさつある一杯です。

　吉祥寺に行けば「みんみん」で中華を食らうというのが、昔ながらの吉祥寺愛好家のパターンらしく、よく勧められてきたのですが、三鷹の北口というひっそりしたエリアに支店が出没。というか、吉祥寺名物ハーモニカ横丁そのものが、引っ越してきたような、コピーされてきたような展開でして、その一角にあるというのが、こちらのお店です。正確に表現すれば、「吉祥寺みんみん三鷹店＠武蔵野市」というわけのわからん名称になってしまうのだろうか・・・。微妙に発展から取り残される三鷹駅北口エリアに、ひっそりと営業です。されど、いざ店舗に入ってしまうと中華屋というより、中華居酒屋的なムード感がむんむん。オーダーもお酒のアテになりそうなものばかりが飛び交います。カウンターの隅っこで、邪魔にならないようにひっそりと食したのが「しおらーめん」であります。

【スープ：要するに飲むために食う！飲みにフォーカスしたラーメンなのだわ！】

＜「しお」と言ったら塩！色眼鏡で見てはいけない、味わいで感じるのだ＞

　配膳される前から、気になるスープカラー。カウンターでも、麺釜とスープストックの目の前に陣取ったものですから、自分がオーダーしたものらしき丼は間近！　しかし、それに注がれるスープの色合いを見たときは・・・・てっきり「オーダーミス？」かと思いましたよ・・・。明らかに、ドライブウェーレストランで見かける、あの醤油ラーメンカラー・・・・。でも、厨房内部での、配膳までの会話を聞いていると、はっきりと「しおらーめん」と呼称しているではありませぬか。これは、配膳の瞬間に聞き返そうと思ったけれど、「はい！しおらーめん、お待ちどうさまでした！」とあまりにも滑舌良く配膳するもんだから、機会を逸しました。しかし、結論的に、これは「しおらーめん」であると感じました。

　理由①：隣客のしょうゆらーめんとの比較

　　たまたま、隣客の女性が頼んだのが「しょうゆらーめん」だったため、私は斜めで覗き込んだところ（犯罪ではありません。覗き込んだのはラーメンですから。）・・・『しょうゆらーめん』の方は、少しだけ色が濃ゆくてクリアーな風貌だった！

　理由②：店前にあるショーケースのサンプル。・・・・に、添えられたメニュー名称。

　　一つのしょうゆカラーに彩られたサンプルには、「しょうゆ」と「しお」の両方が掲げられていること。さらに致命的なのは、その隣にあるタンメンのサンプルは、透き通った塩系の色合い。そのために、それぞれ相対的には、オーダーした「しおらーめん」のスープカラーの色合いは、「そもそもが褐色である」と区別と予測ができるはず。食しながら、こういう塩もあるか・・・と一つ勉強をさせていただきました。

＜ケミカル感が妙に酒に合うはず！＞

　一方、調味料感がありますが、こういうのも好きというのもわかるような気がします。私だって、浅漬けに味の素など振り掛ける場合ありますしね〜。この感覚が好きなのか、私以外の客は全員がビールがお酒を同時注文。酒前提の中華屋で、悪くないかもしれません。

【麺：圧を感じさせないスパスパっとした感覚が、汁気を招き、バランス取るのだわ！】

＜カスっとしていながらも、アルデンテちょい越え・・・・のようなクシリ感＞

　ま、スープで少し驚いたものの、割り切りと理解の早さでいえば、この密度感があまりないところが、汁の浸透を誘い、丁度良いグルテン感をなすという感じ。しかも、ゆで加減は中々絶妙で、アルデンテを少しばかり超えた感じの、クシリとした歯ごたえが印象的。奥前歯でスパスパと千切れるリズミカルさも保ちつつ、奥歯でのプレス感はクチリ！と短いタップで淡泊に潰れる。いつもながらの繰り返しなのだが、馴染みと言う感覚でスルスルと胃に収まるか・・・という感想。スープを吸い込んだところが丁度良いバランス感！一周回ってスープを評価するポイントか。