日頃のご恩顧御礼とカレンダー配り・・・本日で一山越えました。あとは、ちゃら〜っと空き時間を見つけて回ります。そう思うとすっがすがしいね〜!! ひと配り終えて、虎ノ門ヒルズを見上げると安堵が混じって気持ち良いわ〜。人見知りは、いくつになっても変わらない性格だけど、何か色々と一気にお客に会うと、支えられているんだな〜・・・って気持ちになります。こういうの、年の瀬には大切な気持ちですよね。体を動かす仕事の方が合っているなと、今更ながらしみじみと思います。
てなことを考えながら、昼飯タイムなのでどこかで一杯食って帰ろうと画策いたしました。候補は「き楽」と「光麟堂」の2店。急に寒くなったので、味噌か担々麺の「き楽」でもよかったのですが、今年後半の塩テーマも総決算へと向かいたいと思い、「光麟堂」へと向かいました。今年いっぱい、塩を攻めてみたいと思います。実は寄り道もしてますがね・・・・。今回は、自分へのご褒美もあって「チャーシューラーメン」とさせていただきました。訪問時、午前11時45分。混み出す前にまったりと過ごそうと、食券を手渡し〜。
【スープ:染み入るような塩だれと生姜香味のニュアンス・・・】
<角がなくスルスルと染み込むような・・・滑らかな塩ダレ感覚>
それにしても、配膳の瞬間には、スープの黄金色に心が芯から解ける思い。くっきりとした透明感ある塩スープなのに、どこか優しさを感じますね〜。塩ダレのニュアンスがそのまま乗り移ったかのようです。
味わい的には、優しい淡麗といった感じで、塩ダレとは言うものの、塩気の角が丸くアピール度合いは低め。昆布や節系の旨味がにピタッと結合したかのような、ナチュラルな塩気。野菜の甘みと言うよりは、薬味が響き渡る清涼感すら感じます。この清涼感には、少し訳がありそうだ・・・、それは薬味の大葉と、香味油のマジックが貢献しているのかもしれません。
<香味油も透明感を感じる!ライト感覚なのにコク深い動物感覚>
動物感覚が、低い訳ではないけれど、アッサリ系の王道であることは確か。鶏油で色気を付けたい誘惑を断ち切るような、抑えめの香味油がとても印象的ですね。やはり、こちらの生姜香る香味油の選択は、大正解ですよ!一般的には、淡麗系と言うよりは、ライトなスープと受け取られるのでしょうが、断然こちらの方が、今は好き!!。コクが薄いというところは一切なく、むしろ後追いで麺の風味も加わって、複雑さも併せ持つような尻上がり感覚!チャーシューの脂っ気も多少加わっているのも嬉しいポイントです。
【麺:クツクツさとしなやかさの、両立がとても印象的】
<和みを覚える風流な全粒入の姿と、クツクツ歯応えが印象的>
もう何度見ても飽きない全粒入りストレート細麺。三河屋製麺らしいクツクツっとした歯応えもよろしく、また絡みも少なく箸でリフトしても揃いやすく、とてもお行儀がよろしい麺です。 また、スープに漂う姿も流麗で和みを覚える・・・。密度感もそこそこあるのに、スパっと割と千切れやすく、またグルテンの風合いも滲み、鼻腔をくすぐるような感覚が、まさに上質と思えますね〜。
<汁吸ってから滑らかさ更に上品!「柔らかめ」チョイスもおすすめかも>
ちょっと発見したのは、柔らかい調整でもかなり美味いかもということ。なぜか今回は汁の吸い込みのあるところが気になったのですが、啜り上げの気持ち良さは後半の方がベターに思えてしまった・・・。なんて考え事をしていたら、後客が「麺柔目で」と、いかにも常連さんの如きのオーダー通しをなさっておられる。なんだ、だったらカタメでもよかった訳だが・・・・、デフォルトも捨てがたし。結局、優柔不断な私。
【具:お酒と合う・・・チャーシューと穂先メンマの崇高感】
<塩豚の肉繊維、脂身、皮、それぞれが完成度高し!お酒と頂くのもよし!>
ほとんど気のせいだと思いますけど、前回以上にチャーシューの質感の高さが嬉しい! チャーシューメンということもあって、同じチャーシューブロックの中でも、上質なのを選んでトッピングしているのか? 塩気のバランスは申し分なく、肉味と塩気がとてもバランス取れあってて、肉味を引き出すといった感覚。しかも、そのどの部分も前よりいい。
例えば、肉繊維のきめ細やかさ。気のせい、とか贔屓目だと言われましょうが・・・お歳暮ロースハム級を超えた繊維の柔らかさです。そして脂部分ももはや甘くすら覚える感覚で、思わずうまさでうずくまってしまいそういなる。極め付けは、外周部分の皮に一番近いところ!ここでもはや泣き出しそうになります。肉は皮直下が一番甘い。
<穂先メンマの薄味完成度、大葉・・・・箸休めも薬味も、手抜かりなし!>
穂先メンマも繊細な仕上がりです。酸味が少なく自然な風合い。そして柔らか過ぎず、適度にコリ・・・クニュリと感じさせて、繊維の細かさがとても印象的。いい酒とともにつまみたい気分にさせますが、ランチタイムでは、さすがに自堕落にもなれず。やっぱり夜に来る店かもしれません。
また贔屓ついでだが、大葉も鮮度感をとても感じるのでナイス!大葉はフレッシュバジルか!と思わせるほどに、鮮烈に風合いを残します。これが、生姜香味油と共鳴するところでありますな・・・・。
総じまして、「守りたいと思うほどに・・・新橋界隈の淡麗崇高系」の一杯。このあたりの年季の入ったサラリーマンには、がっつりとしたような、はたまた低価格な一品が似合いそうで、少し心配。そのほか、「駅から遠い」「他有名店が近い(この場合「き楽」)」といった気になるポイントあり。されど、真面目そうな店主の人柄を映したような麺顔と、お母様かな?と二人三脚対応は、青空のように清々しいではありませんか! 神奈川に職場が変わってとても通いづらくなったけど、塩なら「ひょっとこ@有楽町」と同様に贔屓にしたいと思っています。必ず、また来ます。今度は、ビールも頼もうかな・・・・。なので詠います!
外回り
冬の快晴
突き抜ける
透けるスープも
映したるかな
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
おとなの週末セレクト「話題の虎ノ門ヒルズと富岡製糸場」〈2014年9月号〉 [雑誌] おとなの週末 セレクト
- 作者: おとなの週末編集部
- 出版社/メーカー: 講談社
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