ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1679】くじら食堂 (東京・東小金井) 特製塩らー麺


 今回の寝過ごしは中央線。降りる駅を通り越して「武蔵境」まで来てしまいました(泣)。しかし、お隣の「東小金井」にラーメン引力を感じましてついでに移動して今回は、「くじら食堂」さんへ訪問。寝て多少すっきりしたのかお腹も減ったので「特製塩」、それも麺を少し増やしてもらって200gとさせていただきました。


 しかしこの駅近辺はとてもコンパクトに良い店がまとまってますのでとても好き。「宝華」「平右衛門」そして「くじら食堂」どれも個性がばらばらなのに、好み度合はどれも個人的にはいい感覚。国分寺ほどのにぎわいはないものの、この駅を利用する方のラーメン幸福レベルはかなり高いと感じます。晩飯タイムとは言えない時間になって中待ち外待ち発生の混雑状態。男女のカップリングもそこそこいて、かなりの人気定着度がうかがえます。ご店主も厨房オペレーション大変そうで、以前のように一人ひとりに目をみて丁寧のお辞儀をしている場合ではなさそうです。でも声は張ってましたね〜。


  











【スープ:やさしい塩風合いの中に・・・いろいろなエキスが溶け出し染み込む「しっとり感」が印象的】


<鶏豚スッキリ煮出しとコラーゲン感のバランス、魚介の落ち着き>


 今回は、少し奮発して「特製」です。なので配膳の瞬間、正直申してスープよりも「麺」と「具」の方に目が釘ずけで注意散漫になってしまいます。それでも、具に徐々に染み入るとか、沈んだ麺などの麺顔のあちこちの表情など見ていると、スープに独特の存在感を感じ出してしまいます。まさしく塩スープらしい優しく霞んだ黄色っぽいベージュ色!そして海苔3枚の黒に近い深緑色とのコントラストが強調されて、とても旨そうに思えてくる。麺顏は余裕で合格点です。







 そして味わい出すと、実に馴染み深いような塩味のようで、動物系エキスの豊かさ、そして落ち着き度合いを感じるといった印象でしょうか・・・。豚と鶏の煮出し感が豊富でしかも丁寧さを感じるほどに、いやなエッセンスが一つもない。その一方でコラーゲンもくどくない程度に豊かに滲んでいて、コクがあるのにどこかしらさっぱりとしたところも感じます。香味油の色気も多少は感じますが、甘さ控えめで香ばしさがじわじわとくるような塩感覚。巷の「塩そば」「鶏そば」等の清湯系淡麗とは、確実に一線を画する「動物系のじっとり感」はあります。


 それに全体的に落ち着き感ある香ばしさは、これは魚介の味わいです。煮干しのニボニボとした苦味は一切ないけれど、その甘みエキス感と香ばしさが、塩だれに滲んでいるように感じます。そういうところが、塩そばでなく「塩らー麺」といった馴染みやすさを感じるところです。









<麺の粉の風合いが徐々に溶け出すが如きのシットリ変化>


 後半になってスープを吸いだした麺が交換する粉の風味が、ややスープにも溶け込むようです。これが個性的な麺と思えるためにとても印象に残るイメージです。悪くありません。むしろ新たなエキスが加わった感覚で、旨味に厚みが増すというような感覚でとらえてます。ありふれた形容詞だと「まろやか」になると言いましょうか。啜り上げと咀嚼以外で粉風味を感じるというのは、オーバーだと思えるので、錯覚か?と半分考えていますが、それにしても、スープから麺との一体感を感じるという面白い一面は外せませんね〜。












【麺:看板的存在感・・・このウネウネ・ピロピロに会いに来たようなものだ】


<中太平打ち縮れのランダムさが、素朴を通り過ぎてややワイルド>


 相変わらずの素朴さ満点の平打ち縮れタイプ。多加水で練り水の反応もナチュラルな色合いで小麦の風味がとても生きていると感じます。自家製麺の丁寧さがうかがえる質感で、注文を受ける度に麺箱から必要分をきっちり計量して、手もみを始める。手間だと思うのだけど、そういうところは手抜きなしがカウンター越しから良〜く伺える次第です。しっかりと時間かけて手もみして、体重かけているのがわかりますもん。


 スープに投入されるとヌチヌチとした弾力が印象的で、優しい歯ごたえの中にしっかりとした食応えを感じる淡い反発を感じます。全体的には前歯でスパスパと切れ込む一方、奥歯の潰しではヌチヌチっとした感触があるという記憶です。そこに、麺にグルテンの風合い広がる部分を感じて、旨しと思える瞬間です。


 時折、その縮れの形状がすご過ぎて素朴を通り越して、ややワイルドと感じる部分もあるのですが、手作り感満載なのは実にいいですね。 









<いつも以上に絡みつき、ハグハグしながらすすり上げるといった感覚>


 その多少のワイルド感も影響してか、ときどき絡み付く部分はあります。でも丼投入の手抜きには非ずで、1〜2回の上下でほぼ解れるといった感覚。なので、一般的な喜多方系のようなズボボボーっとすすり込む感覚の中に、「ちゅるりん」とした滑り込みがすごく効いた部分はあまりなく、啜り上げきれなかった部分は、舌と前歯でおさえてハグハグと切り込みながら食う・・・・といった感覚。この麺ならではの、スベリ心地かもしれませんね〜。







【具:焼き目のキレイさ!隅々まで配慮を感じます】


<ジラフ文様の丁寧な焼き目が、全体的隅々まで香ばしくナイス!>


 麺を取り分けたり、よじれ潰したり、茹で上げの待ち時間などスキマの時間に、丁寧に焼き網に肉を並べて仕上げの焦げ目をつけよう! そんなご店主の動きはいつも活発です。しかし、焼き網上で裏返したりすることなく、両面焼きのごとく、上面はハンディーバーナーで手あぶりで仕上げます。これがまた小回りが効くみたいで、デコレーションケーキの焼き焦げを仕上げるがごとく、旨そうな焦げ目を肉表面に浮かび上がらせます。そして、その完成型の焦げ模様が・・・・まるでキリンの皮膚模様のような印象を与えます。


 肉質部分もよく薄味醤油タレが沁みていて、焦げるととても香ばしくて旨し!脂部分はさらにその上を行くように甘味すら感じます。これなら白飯を何杯でも食えそうです。また、丁寧な仕事ぶりだけでなく、サイズが大きくのも好印象!特に、私の一杯には、チャーシューブロックの端っこが含まれていて想像以上に肉厚で大満足でありました!








<甘くとろみ加減が色っぽい黄身、一方固めにプリッとした白身


 味玉も捨て置けません。配膳の直前で釣り糸で半分にカットされるのですが、黄身のとろみ加減がとても妖艶で、また全体的に均一です。舌にまったりと全体的に纏わりつきます。その味濃厚な上に甘さが協調されます。白身の方は、わりと締まったプリプリ感でこれも味わいとしては薄味に深く染まった感じ。悪くありません!













 総じまして、「さすが夜遅くても行列誘う特製塩!」というそのままの質感と感想です。そう思うのも、たまたまなのか「特製塩」の注文率が異様に高かったのだけどそれはなぜ? 醤油の方がここでは一般的だと思っていたのだけど、最近メディアに載った影響なのかしらん・・・。ともあれ、夜遅い中央線のベットタウン・・・・そこで異様に引力を感じる「くじら食堂」の魔力は拡大中だということで。次はもっと元気な時に、つけ麺でも食おうかな?なので詠います!




   もう嫌だ
   今日も居眠り
   乗り過ごし




   疲れ溜まりて
   座席に根張る




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!




関連ランキング:ラーメン | 東小金井駅新小金井駅