ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1671】 光麟堂 (東京・御成門) ラーメン

こんなオッサンになっても上司には怒られるものでして、しかも程度があまりよろしくない内容。こういう時は、ムサクサしても仕方がないので、ささっと仕事を終わらせて、うまそうな店の新規開拓とさせていただきました。


なぜか最近、また「塩モード」に突入しておる私でして、当然今回は「淡麗系で崇高な塩」を狙いたい。最新のラーメン本を拝読すると、いきなり紹介に出てきた「光麟堂」さんに突撃です。













【スープ:「淡麗塩」の NEW COMER!基本にとても忠実そうで真面目な作り込み!】


<淡麗な塩のシャープさ、仄かな余韻の生姜と薬味の風合い、ナイスバランス!!>


 ついこの夏までは私の庭であった新橋〜御成門界隈。異動してからこの地にこういう一杯を提供する店が出てくるとは皮肉以外なにものでもなし。閉店時間間際に滑り込むように訪問しましたが・・・・、私にとって「今ツボ!」な麺顔とその味わいです。そう・・・まさしく「塩淡麗」なる一杯。







 心落ち着けてすする味わいのファーストインプレッションは、「塩のシャープさ!」です。塩が尖っているというのではなく、丸まったエッジングをコーティングしている何かを感じます。その何かは「生姜のほのかさ」かと・・・・思う。ベーススープにホール生姜を放り込んでいるのでしょうか?また植物系のオイルに漬け込んで香味油として仕込んでいるのでしょうか?その正体は分からずですが、生姜にジリジリとした金属感は100%皆無で、ほのかな香り付けだけを漂わす感覚は、秀逸そのもの。


 また嬉しいことに、カイワレと大葉のニュアンスと、この仄かな生姜フレーバーが相乗効果を発揮しまして、淡麗度合いが更に研ぎすまされるような思い。いや〜・・・・これは今日来て嬉しいが、あと引きずってツラくなるかも。こういうのを嬉しい悲鳴というのかもしれません。うひょう!と心でつぶやく私。






<鶏油が飛青磁のごとく漂い、煮出し丁寧!魚介の風味がこれまた淡麗仄か!>


 いきなり薬味系の凄みに痺れましたが、ベーススープもまた丁寧さが沁みるのです。まずこのスープ表面に浮かぶ鶏系らしき旨味の油の浮きと漂い。まさに中国古期の飛青磁を彷彿とする佇まいでんがなぁ!ナチュラルな透明度と濁り加減のバランスもいい感じ。動物系の味わいとしては、鶏ガラ系のすっきりとした味わいが響くけど、このやさしさは・・・豚も貢献しているのでしょうか?


 いや、貢献しているとすれば魚介か!?魚介の甘さは響かないけれど、全体的な落ち着き加減の中に、しっとりと魚介のフォローが入っているようにも感じられます。













【麺:風流なる全粒の風合いと、クツクツっとした定番細麺感覚がいいね!】


<クツクツ感覚が楽しめる極細ストレート!全粒配合!>


 また最高に喜ばせてくれるのは2点。一つは「三河製麺のクツクツ歯応え麺」であること。やはり、こういう淡麗系のスープには、ビシッとクツクツっとした極細細麺がいい感じ!全体的にまとまりがよく、前歯の千切りの抵抗感は快感そのものです。もう一つは「全粒」入りという点。これがまた見栄えにも風流さを醸し出しますし、また粉感を感じるグルテンに風流なニュアンスを漂わせます。なんとなく先入観の影響も大きいのを認めますが、とにかく淡麗好きとしては、こういう麺はボルテージが上がる。








<汁の吸い込み早くとも、しなやかさが上回るスベリ心地>


 クツクツとした瞬間は儚くて、汁の吸い込みが意外に早い。しかしこれがまた「クチクチ」っとしたやや湿った千切れ感覚に変化して、また面白い。しなりがまた一段とたおやかになるといった風合い。こうなると、啜り込みにおいても扱いやすくなるばかりでなく、スベリも良くなる。ワシワシって食う太麺とは対極的に、ツーーーーーっと啜れる感覚が粋ですね。同時に、スープの持ち上げ度合いもアクセラレートされて、旨味を感じる麺啜りという感覚です。


  










【具:どれも定番な展開な一方・・・飽きない!必要充分条件なラインナップ!】


<薄味のようでしっかり味わい深い、ロールバラ肉>


 定番中の定番、バラ肉ロールです。一枚ですが、少し厚めなスライス感が嬉しいです。味わいは、淡麗なスープを邪魔しないような薄味傾向でして、食むと肉汁とスープの染み出しを両方感じて旨し!筋肉質ばかりでなく、脂身も汁を吸い込んでいるかのよう。脂が甘くて旨い。之なら、次回は「チャーシューラーメン」にしてみようかなと思えます。本音は、この肉でビールか焼酎でもと考えるけど、この店真面目だから・・・アルコールが一切ない:笑。








<薬味と穂先メンマの仕事ぶりがキマッている!>


 その他は、薬味と穂先メンマとテーブルセットくらいかな・・・補足するところとしては。大葉とカイワレは、既述の通り、スープへの影響度が高く、そのわずかな分量から計り知れないプレゼンスを感じます。そして穂先メンマは・・・とても柔らかくて質感がある。全粒配合の細麺と混じりあって啜る細穂先メンマの部分が、違和感なく、つるつるコリコリっといた歯応えで、クチの中で歯応え輪唱しているが如し。また、テーブルセットもきちっと配置されていて、ブラックペッパーミルホワイトペッパーミルが配置されてます。分量も四分の三。隅まで気が行き届いているかのよう・・・・。













 総じまして、「大切に応援したい王道淡麗中華そば」という感覚。最近、淡麗が少しブームのような感じだけど、単にブームにのっかっただけではなし得ない質実さと完成度を個人的に感じてしまいます。淡麗好きの依怙贔屓と揶揄されても致し方無しですが、若い人がこういう一杯を精一杯提供してくれるのは、実に清々しいという感覚です。私はオヤジですが、こういう完成度ある仕事をした!というやり遂げ感が最近薄いので、こういう一杯は胸に迫ります。これは再訪問必須です。まだ開店したばかりで苦しいとは思いますが、陰ながら応援。なので詠います!





   質実と
   真面目な仕事
   眩しくて



   溢れる真摯
   麺顔広がり





 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!


  




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