ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1665】 銀座 朧月 目黒処 (東京・目黒) 中華そば 極み

 秋が深まり行楽シーズンだというのに、家族をどこにも連れて行ってやれない私です。本当に申し訳ない・・・・。しかしそれ以上に週末の天気が優れないので、息子は鬱憤が堪っている様子です。それならそれで、一緒に家の中や室内で遊んでやるのがいいのですが、なんとこの三連休は「休日出勤」であります。台風が来ようともやらねばならぬことがある。と言いたいが、家族もそうだけど、私自身も相当鬱憤が堪っているようです。そんな気分が、私を帰り道にこの店の限定品を求めるのです。訪問時は、少し遅めであったからか、先客1名。さびしいというより、まったりと気ままに過ごせるといった感覚。そんなタイミングで限定が食えただけでも、この日はラッキーだったか・・・・。







 





【スープ:まろ味醤油と煮干しのダブルの魔力が潜む液体】


<淡麗煮干しに、たまり醤油のような「まろ味」が広がる>


 配膳の瞬間から、この麺顔の存在感を少し感じますね〜。「極み」という先入観は抜きにして、見飽きた醤油ブラウンのはずが、どことなく深みを感じます。濁り方に、どことなく「煮干し」の深緑が滲むような感覚?しかし、当たってなくもなかった。







 最初の一口に、じっとりとしたたまり醤油のような「まろ味」を感じます。醤油がとても熟成した感覚というか、風味というか、塩気自体が香ばしく、味わいとして深みを与えるような感じ。いや〜、醤油ラーメンというより、「醤油のそば」という意識で食い続ける私であります。塩っぱくないが、甘くもない。こういうのを「まろ味」というのかは不明なんですが、勝手にそう思い込んでるんです。


 そして、このスープは醤油だけではないのが如実です。「煮干し」の風合いが仄かに響きます。いわゆる「ニボ」っぽい苦みニュアンスが広がりますが・・・それほどDEEPなニボではなし。軽やかさが光るニボという感覚で、ニボはニボでも「淡麗ニボ」というフィーリング。これがまた、濃ゆめの醤油の味わいとマッチしている次第。いや〜・・・なかなか好みであります。


 食い続けると、徐々に丼の淵にニボ系の成分が貼り付き、やはりニボの存在感が徐々に頭の中で大きくなっていく。そして、玉ねぎのみじん切りを感じて潰して行く度に、フレッシュな甘さが煮干しの風合いとリンクして旨し。うーーーん、「極み」の設計通りにハマっている私。








<透明感ある動物系の脂が、さらりとしていて、熱し>


 一方、動物系もクリアーな旨さでしっかりとした煮出しを感じます。鶏ガラのサッパリ感があるような感覚の片隅で、豚のしっかりした旨味、いや・・・どちらかというと、クリアーなラードの香味旨味を感じる。さらっとしていながらも、しっかりと食べ応えを与える脂の旨さという感覚か?そしてこの香味油の成分が、スープの熱をしっかりとキープしてくれて、熱々のまま最後まで飲み干すことができる。こういうの、「食った〜〜〜!」という食後のあの満足感にも通じるものがあるようです。


 醤油と煮干しは軽やかなれど複雑に仕上げ、一方で動物系の旨味はシンプルにまとめあげている。古風なようで、麺顔はどこかコンテンポラリー。銀座の系譜たる由縁を感じさせますね〜。













【麺:ほど良くパツッとした抵抗感!風味もスープにマッチして食欲そそる味わい!】


<麺も特別?程よいクッシリ加減の細麺ストレート!スープに染まってうまし>


 お!!麺をリフトして驚く!!前回食ったチャーシュー麺の記憶が新しいですが、麺を変えているのですね!!! あの平打ちのやや捩れてような麺も好きなのですが、こちらは、キッパリとしたストレート細麺で仕上げてきてます。なんとなく、このスープ感なら、こちらの方が合うかも。ナイスな選択です。それに、細麺の旨さにこの半年ほど目覚めた私でもありますので、このチョイスは大歓迎です。


 リフトするなり、地肌がどこか醤油スープに染まったような褐色がお気に入り。食う前から見るからに、芯を感じさせるような見栄えです。事実、前歯で切れ込むと、パツパツ!っとまでは行かなくても、クシクシとした芯を感じさせるニュアンスが富んでいます。そこに粉の風味というか、グルテンの風合いを感じたりして・・・、実に好みなタイプ。奥歯に運び込んで束になったそれらをすり潰そうとするが、カタメのテンピュールのようなしっかりとした低反発が印象的。これは旨いクッシリ麺だ!








<汁を吸ってややしなやかにスベるが、風味感はキープ>


 しかも、ハード一辺倒ではないのがまた嬉しい。時間の経過と共にわりと明確に汁を吸い込むのが分かる。しかし、だれた感覚は一切なく、芯の風合いも最後まで持続させます。若干しなりがしなやかになったような感覚。


 そして啜り上げると、唇や内頬、舌触りなど軽いシルエットを感じるほどに滑らかにして、しっかりと滑る。ズルズルっというより、「ツーーーーーっ!」したような感覚で、啜り上げる感覚か・・・。












【具:何気に手を加えたチャーシューが芳ばしく旨し!その他パーツもまとまりあり】


<極みは炙り何ね!豚バラ肉が香ばしく!>


 圧巻のチャーシュー麺を食ったから、二枚のバラ肉を眺めると、軽やかに感じてしまう(笑)。でも「炙り」の香ばしさが今回は光りますね。そして、相変わらずの「豚の皮」の処理感。極力皮を残した調理法で、皮直下のコラーゲンの柔らかさ、まろやかさ、甘さが実に旨し。炙るとやはりつけ込んだタレの香ばしさがあって、食欲がそそるかも。あっという間に食ってしまったけど、柔らかいというより、舌の上で溶けて行ったような感覚。旨いものは、儚いもんだね。








<緩めのようでまったり甘みを感じる卵黄>


 味玉ハーフは、デフォルトです。これだけで+100円の半分は、具体的に差異とか価値を感じることができますね。割と緩めな卵黄でしたが、味わいは濃厚で円やか。スープに混じる前にささっと食ってしまいました。


 他にも白髪葱とか、青菜も中々な処理感でして、とても良い箸休めになりました。青菜の茎も適度な歯応えがあり、青さもキレイ。メンマも一般的な見栄えですが、質感もありました。全体的には、隙がない仕上がり。さすが「極み」と自らハードル上げるだけあるかもね・・・。













 総じまして、「さらりと深みを味わえる煮干し醤油そばという感覚でしょうか。近年、すっかり淡麗系が好きになってしまった私には、絶妙の濃ゆい味わいでした。パンチを求めないで気軽に味わっていただきたい次第。


 一方で、「近年になって淡麗系が好き」になったのか、「近年になって淡麗系しか受け付けなく」なったのか・・・本当のところは分からない。明らかに、この数年で白いものが頭が目に付くようになったもの・・・・。単なる老化として片付けてよいものか否か。嗚呼、この夜も深い溜め息を漏らす夜でした・・・。なので詠います!




   もう嫌だ
   三連休に
   出勤だ



   そばは極みて
   疲れも極む



 お粗末!とういことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!







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