ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1652】 上海麺館 (東京・中野) 豚そば・大盛り

 時々、異様に食いたくなるもので、ラーメン以外のもの。それは、コンビニやパン屋で売っている「焼きそばパン」。学生時代の手頃な惣菜パンとして、よくお世話になりました。ソース味と紅ショウガがパンに混じる味わいは、ミスマッチの極みのような気がします。意外に、アメリカンドッグも焼きそばパンも、いつもあるようでないんです。食が多様化してますので、どこか昭和的食べ物は、隅に追いやられてしまうのか・・・。最近、昼飯で立て続けに食ってしまいました。


 






 ・・・・などと考えていると、妙に理由なく食べたくなるラーメンを思い出してしまった。上海麺館の「豚そば」。ちょっと、潜在的に懐かしさを感じる味わいだからかもしれない。


  











【スープ:豚のすっきり出汁とさわやかな塩気が和む・・・モヤシの汁気が馴染む】


<豚コクのさっぱりさに、ほんの微かなペッパーのような香ばしさ!食欲そそる>


 なぜかこの一杯は、好き。昔むかしの子供のころ、私の母親が、休日の昼飯にぱぱっと作ってくれたラーメンがこの味と少しシンクロするのですかね・・・。あのころのは、・・・・豚肉を煮出して出汁を作り、市販の中華出汁と醤油で味を加え、仕上げに胡椒で整えてた味わい。まあ、素人のぱぱっと作った代物だから、プロの一杯とは比較してはいけないのだけど。個人的には、この味がそれを思い起こさせて、好きなんでしょうね。もちろん、直接比較してはいけない完成度の違いはあるのだけど、そこはプロとアマチュアの違いとして、理解して頂きたい次第。







 魚介はさておいて、豚肉とか骨のエッセンスを丁寧に煮出した感じが実にいい感じ。豚はこってりばかりが味わいではないのですな。さらっとした煮出しが、鶏とはまた違った親しみやすさを感じるまろ味ですね。サッパリしているのだけど、味がしっかりと出ている豚のコク。そして、醤油の明るいカエシのニュアンスがいい感じ。しっとりとした香味を残すところが、実は上品。


 そこに、どこかしらペッパー感に通じるような、香ばしさがあるのだな・・・。単に、ブラックペッパーをかければ同じ味になるのかもしれないけど、デフォルトの主張というか、醤油プラス胡椒といった・・・ハイブリッドな香ばしさが素敵。この素敵さで食欲中枢と懐古な記憶が結びついて、バクバクと食える気がするのです。個人的な話で恐縮ですが。









<キリリとした塩気が、細モヤシのザクザク感覚に合う!>


 明るく軽やかな塩のフィーリングですが、全体的に、キリリとしたソルティーな味のエッジングが印象的ですな。塩が強いというわけではない。塩が響くというか、サッパリとしてる中ににキリリとした男前なところがある感じ。


 そこにトッピングの細モヤシの汁気がいい仕事をしているかも。キリリとした塩気に、モヤシの汁気が混じり、丸く治めるような感覚。モヤシの汁気が水っぽくなるどころか、嬉しいのですな・・・。












【麺:キリリとしたストレート細麺の流れと、クツクツとしたリズミカルな歯ごたえが印象深く】


<クツクツと応える前歯の当たりが心地よく!>


 「製麺技能士」謹製の看板が気になる。自家製麺なのかそうでないのかすらわからん。しかし、さすが技能士!というか・・・前歯での最初の千切りにクツクツっとした反発感がたまらないです。実に快感!ここちよい!表面に若干透明性ある層があり、中心部には目に見て芯がある。それが、クツクツの正体なのでしょうが、なかなか、スープとかモヤシとかの香りと歯応えがマッチするという不可思議な印象。それがまた旨い・


 少し黄色い地肌ですが、決してナチュラルなオーラ感。捩れ度合いがすくないストレート細麺。加水は低めという設定がいい。奥歯で束になったそれをプレスしてもクニリとした反発があって、風味を感じる瞬間ですね。









<細麺が扱いやすく、リフトで揃ったところを一気に啜る快感>


 基本的に角麺でストレート。捩れが少ないため、麺を箸でリフトすると、割とキレイに箸の上で揃いまとまる。こういう印象だと、少し少なめにリフトして、蕎麦感覚でツーっと啜り上げたくなりますね。扱い易い細麺でして、地肌もきめ細かく、すべりも上々。一気にずずずーーーとと周囲を気にせず啜り上げることが楽しいです。もっとも、度が過ぎるとクチの中を火傷しますのでご注意を。












【具:とろける豚バラの甘味とシャキシャキ感頼もしいモヤシと青ネギ】


<デフォルトで大判3枚のバラ肉!蕩ける旨さ甘さ>


 バラロール肉が大きく、スライス3枚がトッピングされております。もはや麺顔の三分の二は豚肉です。これは、置かれたときからすでに、あとは崩れるしかないといったような柔らかさ。特に外周部位の「トロ」にあたる部分が秀逸です。タレの染み込みの甘さと、脂本来が持つ甘さが相乗効果を発揮しておりますな・・・・。いや?、これは酒よりご飯でしょうな。


 三枚というボリューム的にも満足。700円で、大盛り対応が無料サービスな上に、豚の満足感!この点もこの店を何となく通い続ける由縁でありましょう。









<細モヤシの汁には嬉しく、青葱の風味が麺には嬉しい>


 思えば、定番のメンマがない分、モヤシがしっかりとしたいいものを使っていると思います。モヤシのシャキシャキ感と、噛んだあとの水気とか匂いがとてもスッキリしているので、悪くない。麺と絡まって食うと、麺の歯応えが微妙に揺らいで、これまたカオスな歯応えを演出。しかし、モヤシは歯応えより、その後に滲む汁の貢献度が光ります。スープに溶け込んでマイルドになる感覚。


 一方、ネギ。青ネギ自体が旨い。そして香りが麺の風合いと良く似合うと思う。モヤシと麺にからまって、面白い歯応えと香りが広がります。これはクセになりそう。また、海苔も風味よく、分厚めなのが良かったりする。












 総じまして、「どこかにありそうで、なかなかない・・・・あっさり豚そば!」というそのままの印象でよろしくお願いします。大盛り無料というサービスぶりと、700円という価格設定は、消費税アップで苦しんでいる私には、味以外にもナイスですしね。個人的には応援しております。なので、これからも、この同じものを、ちょくちょくと訪問して食いづつけることでしょう。駅近ですから、雨の夜にはいつもこの店が頭によぎります。なので詠います!




   残業後
   人波越えて
   雨避けて



   豚そば啜り
   生き返る哉




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!






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