ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1582】 中華ソバ 素和可 (東京・高円寺) 塩ワンタンメン・シソ油


 普段は喜んで外出先で旨いものを食うくせに、今回に限っては早く家路につきたいと思う。そうとう疲れたと感じますが年齢というやつですかね・・・・。そのくせ旨いものを諦めることができずに、いつもの中央線に乗り込んだ小雨ふる夜です。こういう時は、「淡麗な塩系」を食いたいと思う。塩でなくてもいいのなら、西荻窪の名匠の店でワンタンメンでも食うかと考えていたら、ふと思い出す店が「素和可」さん。ここなら淡麗な塩とワンタンという組み合わせがあったはず!いやいや、脚色なくそういう感じで突然、高円寺駅で途中下車しました。なんだなんだ・・・いい店を随分と忘れていたぞ!


  







 ただいつ来てもこの店は、わりと空いているのね・・・。その分、静かに食えるので個人的にはラッキーなのだが。さてここまでは理想を絵に描いたような展開なのだが、塩ワンタンメンのボタンのそばの告知POPを見たとたん心が揺れた。キーワードは「シソ油」。










【スープ:淡麗上質な塩スープだからこそ生きる・・・シソ油香味のマッチング!】


<淡麗塩の中にほのかな華やかさ〜!シソ風味のしとやかさ>


 「シソ油香味」。この言葉だけで、この塩に決めてしまったようなもの。塩ソバ系のみ、シソに変更できるとの特典でサービス対応です。こちらの塩ソバは以前に実食済で、個人的には好きな部類という認識です。そこにシソ風味とくれば、食う前からシミュレーションは出来ている次第でして、味わいを思い描きながら待つこと7分程度です。


 まさに「和風バジル」じゃな。フレッシュ感タップリで細かく微塵された青紫蘇が、カメリアラードっぽい透明感溢れる香味油にランダムに浮かび混じる。麺顔から香り立つ湯気からも、仄かな存在を感じさせてくれます。もうこの時点で、心の中のボーダーラインを越えて行ったような気がします。


 静かに啜る・・・・。シソのアピール感がとても上品というか、仄かというか・・・脇役なのに光っているという感覚。ベースの鶏ガラと乾物の煮出し自体も淡麗なのだけど、邪魔していない。それどころか引き立てているようで、むしろ塩気の中に、鶏ガラと乾物の旨味を浮かび上がらせるといった感覚です。うう・・、こここんなに旨かったっけ?と自らに問いかける私。レンゲをすくう度に、青シソの分量が乱れて、少しアピール強かったり、ほのかだったり・・・。後半は、麺自体の粉のエキスがやや滲むのでクリアー感が若干下がるが、いやはやどうしてどうして・・・・、淡麗塩に青シソ風味は実に爽快で、梅雨空気分をちょっぴり明るくしてくれるようです。









<軽やかで上澄みのような煮干感覚は健在>


 私はこちらの煮干感が好きです。パンチ系とは対極にあり、スッキリさの中に際立つ旨味といった感覚。なので動物系の煮出しもとても丁寧で尖ったり濁ったりする感じがありません。煮干は甘さと苦さの丁度中間レベル。それを濾過したようなというか、上澄みのみを掬ったというか・・・淡麗と言えば簡単なのだが、クリアーさが印象的な煮干であります。まさに、ネオ・クラシックの王道のような煮干スープ感覚。お酒と一緒にいただいても違和感ないほどの、しっとりさと胃の負担の低さです。


 訪問する度に思うのだけど、こちらも開店してから時間が経つのに、とても清潔。若いご店主一人で切り盛りしているのだが、そこそこスペースも広いカウンターのみのお店。厨房の整理とか、店内の清掃ってのは、どことなく「姿勢」としてスープにも現れているような気さえします。まあ、スープを啜っただけで、いろいろ考えてしまう・・。












【麺:細麺の楽しみ方・・・・クツクツ感としなやか感・・・そしてここでもシソの風味】


<前半のクツクツ感覚、後半のしなやか感覚。ものがたりな極細麺>


 スープも好みなれば、麺も好みです。角麺が美しい細麺。多加水っぽいけど練り水の性格なのか、わりとカッツリしているので、歯応えが楽しい。密度感もそこそこ。麺をリフトするとそれだけで、麺同士が揃うというか整列してしまう。そこを前歯で千切るどうさが、クツクツクツクツ・・・軽やかなでリズミカル。こういうの好き。麺のグルテン感覚も仄かでスープの味わいとシソの風味を絡めながら味わう。奥歯でのすり潰しにぴても束になるとグニリとした感覚。前半はもっぱらこんな感じで食べ進める。


 後半あたりから、汁を吸い出すのを感じる。気がついたらしなやかな物腰になっていて、歯応えよりも啜りの方に注意が向く。やはり少しスープを吸った麺も味わい深いものですよ・・・・。ラーメンとは、汁と麺を一緒に食べるもんですよねと、自問自答をしてしまう。










<シソ油の余韻を引きずるスベリ!鼻腔に香るスベリの感覚>


 シソはここでも良い仕事をしています。細かく切り刻まれたシソ微塵は、細麺の隙間や地肌に貼り付き、啜り上げて咀嚼するタイミングでふわりと香りをくすぐり出す。かまわず次から次へと啜り上げると、シソ香りが仄かに鼻腔に到達して香しい・・・という寸法で、ひたすら啜り続ける。香味油もコーティングしているようでとても滑りが良くなる。啜って飽きないとはこのことなり。







【具:かわいらしさと崇高感がおりなすワンタン・・・・そして質実な醤油ダレのチャーシュー】


<薄皮タイプで、餡は優しい味わい!可愛らしくも崇高>


 シソ油香味で酔いしれているのだが、いやはや・・・今回は「ワンタンメン」。具の真打ちもあって幸せ。丼の中にダブルエンジンが備わっているよう・・・・。そのワンタンは実に可愛らしいサイズのてるてる坊主タイプ。ワンタン皮自体は薄めのタイプで、それ自体の味わいより、ちゅるりん!とした感触に注力したタイプ。そうは言ってもスープを吸い込んで味わい深い。そして餡は豚肉がメインで軽く生姜が潜んでいる程度。この微かな生姜感覚が、スープにも影響し、さらにほのかなシソ風味と相まって風味倍増なのであります。倍増とはいっても上品な域を越えることはありませんが・・・・。分量もそこそこあって、値ごろ感ありました。








<醤油ダレの高品質伺い知れる、香ばしいチャーシュー>


 きっとチャーシューメンも旨いはず!きめ細かくしっかりとしたバラ肉に染み込んでいる醤油ダレは、香ばしくもありそして脂の甘みも芳醇。醤油ダレの質感の高さもうかがえるし、肉もいい感じ。白飯にも合うし、酒のアテにもなるタイプ。きっと醤油味のチャーシューメンで最高のマッチングを果たすことでありましょう。解れるようで柔らかすぎないという感覚もいい・・・。












 総じまして、「オトナが喜ぶ質実でネオ・クラシカルな中華ソバ」といったところでしょうか。いや〜、もう少し足を運ばねばなりませんな。もっぱら夜にしか来れませんが、季節限定メニューや、ランチサービスも頑張っているようす。正直言ってもう少し評判が上がって客入りがあってもおかしくないと思うのですがいかがでしょう。高円寺は、濃厚系キャラクターが多すぎるような気がしますが、濃いのに疲れたら・・・こちらをオススメいたします。いえいえ、決して私はこの店の関係者や、まわしものではありませんのであしからず。なので詠います!




   雨淡く
   夜霧がそそぐ
   高円寺



   しっとり気分に
   らーめん優しく



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!






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