ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1483】 麺処 さとう (東京・本蓮沼) 豊魚鶏だし特製醤油ラーメン・中盛り

 春は、歓送迎会のピークでありまして、金曜日の夜というシチュエーションでは、もういつも以上に盛り上がって呑むしかない!こんなことになるだろうから、パソコンは持ち出せない。「(PCを)飲むなら持つな、持つなら飲むな」のスローガンにて、その夜は会社にPCを置きっぱなしにしておきまして、そのまま帰宅しました。

 翌日の土曜日の朝、相当頭が痛い・・・・。朝飯も喉を通らず、とりあえず出勤し些細な仕事でもして帰るつもりだった。だけど、気分が全然のらず、PCだけ持ち帰って家でじっくりやろうと思い、そのまま帰宅した山手線。爆睡していて起きたら「巣鴨駅」だった(笑)。どうせどこかでラーメン食って帰ろうと思っていたところだし、「蔦」へでも行こうかと思えど、時間が開店時間には半端でして、少し行動半径を広げてリサーチしたところ、こちらがヒット!そうそう、ブックマークしていたのを相当忘れていました。丁度今しか行くタイミングがないでありましょう!ということで突撃決行です。






 訪問時、開店直後の三番目。以降ぞくぞくと人が入ってあっという間に満員です。そこそこ、この地元では根づいていると思われます。しかも、全員が特製を注文ということで、これはトッピングにも期待ができようというものです。比較的狭い店舗ながらも、地下鉄駅出口のすぐそばですから、これはラーメン好きな板橋区民向けにはうってつけですね。


 などと考えていると比較的配膳は早くて驚く次第。いやはや・・・この麺顔のきらめきは、中々の出来栄えですぞ!啜ってみてその味わいはまさに私の好みそのもの!思わず唸り声が出そうになります。



 クラシカルに見えてしっかりコンテンポラリーなテクニックの宝庫ですやん!スープ・麺・具・・・どれもツボにハマりますがな!旨し!!!










【スープ:まさに旨さ故に、グビグビと一気に飲み干す!しかもシルキーに上質さを味わいながら!そんな淡麗醤油】


<引っかかりがまるでなく、ライトボディに芳醇なる鶏コクと節昆布のゆらめき>


 久しぶりにネオクラシカルな絶品系清湯醤油スープを啜った気分!いやはや、この手のスープで久しぶりに突き抜ける感動を覚えました。使い古された例えですが、全体的には「ひっかかりが非常に少ない」スープでして、思わずゴクゴクと飲み干せてしまいます。さて、そのコクですが、全体的にはライトと感じます。しかし、そのライトさには薄っぺらな感覚はなく、むしろ芳醇とも言える華やかさが広がると言えましょう。


 まずボディーの動物系が非常に滑らかでしっかりとしています。商品名にもありますように、鶏出汁であります。ただ鶏油で艶っぽく仕上げるという様ではなく、ナチュラルな出方でして、これは豚の多少影響しているのか、はたまた魚介の落ち着かせが効いているのか・・・。サッパリとした油感と言えましょう。


 そして魚介ですが、多少の煮干あれど、全体的には節系のきりっとした旨味が広がり、その輪郭はどこかしら淡麗。そして、節のキッチリした旨味がクリアに出ています。鶏出汁と魚系の旨味の一体感が非常に良いバランス感。どちらが前に出るともなく、そういうところがナチュラルに感じられる由縁でしょうか。







<醤油の控えめでいて、しっかりとした存在感>


 バランスの良さがナチュラルに旨しと思える。これは醤油ダレにも何となく言える感じが致します。醤油のカエシは、それ自体は明確な主張はないものの、味わいの中にちらほらと醤油の香りを甘く感じる程度。塩気という印象度は薄いものの、いつもどこかで下支えしているような安定感がいい感じであります。野菜系のスッキリ感な甘みともすごく結合して一体感を感じる。


 食後、帰り道にスマホ片手に情報収集していて分かったことだが、ほん田さんでのご修行経験ある店主なのね。なるほど!その全体感が今更になって共通するものを感じますな。ということは、塩もかなりの期待ができよう!と思えど、レギュラー化してないのね。今後に期待。










【麺:歯応えのスベリ感も、どこかしらシルキーと感じる上質感が心地よい】


<クツクツと淡い歯応えと麺の風味がいかにも上品>


 実は凄く麺が気に入っているのであります。健康的で良質が伺える白めできめ細かい地肌が特徴的な、ストレート細麺!。加水は中程度と思われましたが、茹で上げのコントロールもナイス。前半は、全体的に軽い透明感も伺えるような風貌でして、前歯で噛み切ると淡くクツクツとした小気味良い歯応えを生じさせます。そして切り口を視認すると、そこには淡い芯が伺えて、アルデンテの峠越えを感じさせます。束になったそれを奥歯ですり潰す感覚は、クニリとした固いテンピュールのような感じで潰れていく。そしてやや時間が経ってからの歯応えは、クチクチ、スパスパと淡白に千切れ、クチリと奥歯で潰され、あとは喉奥に滑り落ちるのみ。いやはや、花粉症で鼻づまりでなかったら、もっと麺の風合いというものも、鼻孔に感じることができたでしょうが、それにしても良質な麺であります。







<物腰全体がしなやか!シルキーなスベリ心地>


 その良質な麺が、中盛りまで無料ということだから、これは増量せなあかんでしょう!ということで今回は、中盛り!。そういえば、先客後客でテーブルが埋め尽くされたあと気づいたが、全員「中盛り」でございましたな:笑。さて、この麺ですが、麺の密度感というものをほどほどに感じます。それゆえか、汁を吸う性格が少しありまして、そういうところが後半の歯応え感にも通じるところがあります。


 私が好きなのは、前半のクシリとした感覚と粉感なのですが、実は後半の汁を吸ってからの所作もかなり評価のポイントに置いております。汁を吸って残念な感じにだらけてしまうというのも興ざめですが、いやはや、こちらの麺は、吸ってからもその物腰のしなやかさに迫力が増すといいますか、なかなかの上質感のキープであります。そこが全体的なスベリの良さにも通じまして、気づけばあっという間に完食であります。旨しな麺!







【具:濃すぎず、淡麗でもなく、スープ感とイメージがマッチする共通する仕上がり感を具があちこちに見え隠れする】


<軽くレアっぽく、見栄えと旨味も頂点のバランス感ですな>


 特製ともなれば、肉は3枚であります。これがまた見栄えが良いというか・・・軽くレアっぽい色合いがまた良いです。こういうのは早めに食わないと勿体ないですね。是非ピンク色をキープしているうちに味わっていただきたいと思います。


 気のせいだろうか(あまり肉には詳しくないので不明)、3種類の部位に意識して配置しておられるのか、そうでないのか。肩ロースと勝手に思い込んでいる部位は、肉質と脂質の旨味がしっとりしていて、ほんのりとスパイシーでなかなか食欲をそそる。タレはそう濃い味わいではないので、自然な肉の味わいが豊かであります。豚バラ部分は、バーナー感ある焦げ目が印象的でして、ジュワっと脂の旨味を放出するかと思いきや、実はしっとりとした脂の旨味で食わせるタイプ。そのため、スパイスの感じ方が別種に感じた。そして、もう一種類(わからん、もも??)は、これまた肉のうま味のみをしっとりと感じるタイプか。


 ラーメン以外では、豚飯というより、肉単品で酒とやりながら食いたいタイプ。焼酎ロックと、わさびを添えて食っても超旨いと思える仕上がり感ですかな・・・。







<深過ぎない味の浸透が卵感を邪魔せず、実にまったり>


 久しぶりに定番なる味玉を味わう気がするのだが、気のせいだろうか。味の浸透は、なかなか。されど、濃ゆいという浸透ではなく、やはり醤油タレの上品さがここにも伺えるという感じです。全体的には淡麗なタレのおかげで、黄身の芳醇なるコクがすごくストレートに感じて、甘くも感じるという感覚。芋羊羹っぽいカスっとした部分が薄くあって、ゲル状の部分がなかなか舌に絡み付く。そしてジェル部分がとても卵本来のコクを「ヌペッ!」と感じさせて「味わいが濃ゆい」という感覚が広がります。これは中々!


 その他、メンマは普通に見えるがちゃんと手がこんでいるように、ちょいとスパイしーな風合いが、ネオクラシカルっぽい。そして、白髪葱の美しさと細やかさは流石だ!甘みすら覚える。水菜の茎もシャリシャリとしてなかなか面白い箸休めだ。本当に、隅から隅まで気合いを感じます。










 総じまして、「ここはメニュー制覇をしたい!と思わせる吸引力を感じる店」と言えましょう。今回は「あっさり」なメニューを頂きまして、次回は、「こってり」を食うと思いますが、いやはや「塩も早くレギュラー化していただきたい」と強く要望しますよ、御店主!


 とは言っても、休日昼間しか来れんであろうなという思いも片方でありまして、次回はいつになることやら。間違いなく季節は変わろうて・・・。なので詠います!




   葉桜を
   見上げ青空
   軽やかな


   啜るスープも
   旨味軽やか



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!


  




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