「叱る」。これは仕事の上では最高に難しい。相当根性とポリシーが必要です。いつも組織をハイパフォーマンスで保つことを目指すには、エグゼクティブマネージングとしては、必須不可欠なのであります。しかし、ここに人徳とか、感性とか、理屈かどれもが伴わないと悲惨なことになると思えるのです。例えば・・・・例えばですよ、「やる気があるのか」「やっていないのと同じだ」「できないのなら会社に来るな」と言う叱咤で、配下は反省して、よりよいパフォーマンスなど発揮できようもない。また参謀も手のつけようがないでそしょうな。
同じことを言っていても、「例えば、○○○ということもほんとにやったのか?考えたのか?やってない!?だから・・・・・」という接頭フレーズがあったら、どうだろう?言われた側はどうだろう?納得の度合いに違いが出て来るのではないだろうか? 怒る、叱る・・・・そういうとき、感情が先行する意識の中で、こういうことが自然と出て来る人なら、叱られても、腑に落ちるというもんだ。上に立つほど、腰を低くというのはもはや黄金律だが、業務上の叱咤であっても所詮人と人とのつながり合い。言われる相手のことを考えないと悲惨なことになるね・・・・(私が叱咤されたからという状況ではない。また、言われていない・・・今はね:笑)。
・・・などと考えながら、日曜日昼下がりに降り立つJR中央線「荻窪駅」。最近、杉並区の雰囲気が好きで、何となくこのエリアを散歩したいと思えるのです。お隣の西荻窪も独特の雰囲気があり、下町本格グルメっぽかったり、イカす古着ファッション!っていうのがクールなのですが、ここ荻窪もいい!ごちゃごちゃしていながらも、近場で古参のベットタウン的な庶民性・・・。吉祥寺とも、中野とも明らかに違う個性がいいね〜。まさに途中下車ぶらり旅気分。そんな気分で、今回、食いたいと思うのは、「旅人の木」さん! 以前は吉祥寺の外れにあったこのお店ですが、個人的にはすごく気に入っているのに、吉祥寺時代はロケーション的にあまり訪問できず。荻窪に移ってからは・・・・営業時間が、私のライフサイクルに全く合わずでして、近くて遠いとはまさにこのことだったのであります。新規店舗開拓にも疲れた私が、日曜日の空腹を抱えてここに辿りつくのは、自然の流れだったわけです。
荻窪駅南口から「おぎくぼ 南口仲通り」を歩いて数十秒で、電柱の下に可愛い看板が目に付く。そこから路地を曲がって立て看板が目印。若いカップルがちょこっと旨いラーメンを啜るならまさにこういう感じ。嫁はんを連れて来てもよいのだが、子どもがまだ学童なうちは、そういう機会も難しい。入店すると、先客は・・・・実にまったりとした、20代後半そこそこと60代リタイヤ夫婦が、ゆったりとマイペースで配膳を待っていたり、静かな会話をして待っているかですな・・・・。春になったら連れて来てやろうと、ひっそりと思う私であります。
さてと!今回は何を食うか!って・・・最初から決めていました。それは、油そば! 吉祥寺の名店「一二三」の流れを汲むこのお店の汁なし系はまだ未食なのでして、いわば宿題であったわけ。食券渡して待つ間・・・・、まったりとシンハービールをやりながら、実にのんびりさせていただきました。シンハービールって実は旨い!軽やかなラガービールという味わいが好きでして、発泡酒が世に出回るまえは、格安輸入ビールとして良く大量購入していたもんです。
めっさ旨いがな!シンハービール!!若い頃を思い出させてくれるがな!!
思わず心の中で叫ぶ叫ぶ叫ぶ!久しぶりの旨さに頭が真っ白け!恍惚に溺れていること5分間。その後、ようやく配膳されて、まぜまぜしたあと、油そばをくいましたが、ここでまた頭の中がメルトダウンしてしまいそうな興奮を覚えますよ!!!
めさ・・・・めっさめっさ旨いがな!!!酒の肴か空腹満たすジャンクな一杯か!!!美味しくてありがとうございます!!!!!
【タレ:甘辛魚介醤油とトッピングの重なり合いがまさにダイバーシティ!旨し!】
<甘辛から・・・ちょっぴり辛め傾向のまったり醤油タレ!スッキリ動物感と香ばしさ>
おそらく、相当シンハービールが程よくまわっていた。・・・そんな絶妙なタイミングで配膳完了でして、我ながら、冒頭からハイテンションで満悦気分です。ビールと油そばという、最高の組み合わせに、極上の日曜日の昼下がりを満喫気分。神への感謝を覚えますな(笑:おおげさ)。武蔵野系とはまた違った醤油感覚なタレに、じっとりとしたものを感じます。まぜまぜタイムの約1分間・・・・・、無心になる瞬間ですな・・・・心の重荷を忘れます。
さて、そのまぜまぜタイムであまりにも至福感にとらわれていたため、タレの撮影を失念してしまったのだが、意外にオレンジ色なエッジを残すタレ感。個人的には、辣油?なのかもと邪推しとります。こちらの券売機のポールポジションは、油そば。なのでテーブルセットも油そばを十分に意識した配列のはずだが、油そばにつきものの、辣油ボトルが見当たらない。それどころか、配膳直後に、「もしよろしければ・・・」と供せられる追加薬味は、「青のり」と「擂り下ろし生姜」といったもの。甘辛タレを食い進めるたびに、己の好みで辛め傾向にチューニングするのが常である私としては、「辣油はすでに適度に味付け済?」ではないかという推理です。
いや〜、タレが実に香ばしい。トッピングの個性がすごく、ベースたれにマッチいたしますよ!揚げニンニクとフレッシュ玉ねぎの組み合わせは、タレの甘辛の構図を、トッピングという白地キャンバスにそのままデッサンとして写し取ったかのような味印象を覚えます。「香ばしさ」と「辛さ」が長辺、・・・そして「甘み」が底辺といった二等辺三角形を何となく感じる。そんな味の幾何学であります。
<魚介は、粉節とナンプラーか!?トッピングアレンジの受け入れ幅の大きさ!アレンジ楽し!>
もうひとつ、旨い!と思ったタレのポイントを一つだけ。爽やかで軽やかな魚介感であります。フィッシュパウダーが最初の麺顔にもありまして、見た目に印象づけるのですが、意外にもサッパリとしているというのが本音。こってりとガッツリ食わせる油そばと、醤油&ラードとネギでサラサラ〜っと食わせる油そばとも、別次元の軸を感じます。軽やかな醤油感覚が、薬味の補強で彩り豊かになるといった印象かも。
私の今回のトッピングチューニングとしては、青のり→ホワイトペッパー→ナンプラー→生姜という流れ。フレッシュ生姜と、フライドニンニクフレイクを、ナンプラーが結びつける部分が、非常に好印象であります。
【麺:ヌメりと貼り付き感が・・・油そばの醍醐味だと改めて感じ入る・・・】
<微妙な平打ち型でやや多加水系、なれど密度感あるクチクチ歯応えが食欲をそそる>
さて一方の麺ですが、実に中太麺が適度にタレに絡んで絶妙であります。しかも、サッパリ&シッカリなタレを、麺の密度感でしっかりと受け止めています。やはり麺が旨くないとこの油そばというジャンルは成立し得ない。サラリとしたタレが、表面のぬるついた地肌にこっぺりと貼り付くような染み込みでして、全体的な茶褐色感が非常にたまらんと思わせてくれます。
歯応えは、前歯ではプツリプツリと、芯を感じさせない軽やかな抵抗感。そして奥へと送り込んで奥歯でプレスする感覚は、クチクチとしていて・・・・若干な貼り付きと、すり潰れる断末魔が交錯する狂宴といった感覚。いや〜・・・・実に食欲をそそります。ラーメンより、つけ麺より、どこかしらワイルドと感じる「汁なし系」「油そば系」の楽しみを十二分にかんじさせてくれます。
<タレと地肌のニュルニュル感が、実に油そばテイストを盛り上げる・・・そんなすべり>
表面のぬるつきは・・・・、いろいろなトッピング、具材を貼付けては離し、そしてまた貼り付くといった感覚。フィッシュパウダーが全体的に細かい斑点となって散らばります。その風貌に風情をどことなく感じる。さらに醤油の色合いを中心としたタレが、滑り層にすーっと染み込み、富士吉田の焼きそばを彷彿とする存在感を醸し出します。
啜り上げるたびに、ニュルニュルとヌメる感覚!そして貼り付かせたフィッシュパウダーがざらつかせる。ヌメりとザラツキが狂宴。ここではワイルド感というより、しっとりとした落ち着き感を逆に感じますな・・・・。
【具:粉々になり一体化する肉、なれ合わず唯我独尊なメンマ・・・】
<かき混ぜるとフレイク状に木っ端微塵となる・・・やわらかチャーシューがナイス!>
しっかりとした一枚肉。そんなスポンジ状な歯応え!そんなファーストインプレッション。後ほどゆっくりと食んでみようと、まぜまぜしていくうちに、自然と崩壊して、粗いフレイク状になり、麺全体にゆきわたり、貼り付きます。それほど柔らかい部位でして、比較的大きく残っていた残骸を食むといや〜・・・実に定番的な醤油ダレの香ばしさが広がるナイスな味わい。これは白飯にベストマッチな肉片かもしれぬ。脂身よりも、筋肉質の味わいや歯応えをじわじわと味わってほしい極上のチャーシュー。汁系であれば、汁逆輸入状態で、ハグハグと食うと旨いという逸品ですな、これは・・・。
<材木状のメンマは・・・格別であります!お酒のアテにいたしますかな:笑>
ここのメンマも材木状でして、中々歯切れが良い上に、味付けもあっさりとしていて、どこか高級感を感じる逸品です。繊維に対して垂直に合えばを立てて千切り出しても、クニリ感とシャクリ感が相まって・・・さっくりと単純に切断できる。その快感たるや・・・プチプチを潰す快感に比べれば、5倍の快感でありますよ(笑)。味わいもあっさりとしたし染み込み具合なのが嬉しい。ああ・・・・日曜日ってのは、何食っても旨いのかもなのだが、これは確実に旨いと思えます。はたして・・・・、オレはそんなにメンマ好きだったのだろうか、本来は・・・・。
総じまして、「日曜日の昼下がりは、ビールと油そば!」という幸せ方程式を発見したという一杯! 今後ますます、この店との営業時間表とのにらめっこが続くかもしれませんな・・・。
それにしても、個人的には、こちら「旅人の木」さんは、吉祥寺にあったころより、今の荻窪の方が個人的にはナイスに思える。できれば平日に一日でも良いから・・・・・10時まで営業を叶えてくれんだろうか?(無茶だよね・・・)。そんな願いが叶わなくとも、シンハービールと油そばに会いにまた来ますよ!なので詠います!
昼下がり
旅人気分で
ぶらり旅
地元散策
るるぶな気分
お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!
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