ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1409】 くじら食堂 (東京・東小金井) 塩らー麺


 仕事は、他人を巻き込んでもやるもんである。なーーーーんて、最近になってしみじみと思うのです。


 巻き込まざるを得ない仕事もあるけれど、自ら進んで巻き込もうとはあまり思わずサラリーマンをやってきたと思える。だって、無用な摩擦を起こしたくないし、また自分のペースで仕事を進めたいと思う。また、自分でやらないと気が済まないという個性も少しあったりする。でもね・・・、本当のいい仕事とか、大きな仕事って、小さい規模で考えるより、大きい規模で考えたり進めたりする方が、いいものが出来上がることは必定なんですよね。これは!と思う仕事って、ずんずんと図々しく人に振ったり、意見を求めたり、やり直させたり、考えなおしたりして進めるべきなのかもしれない。


 つまり、自分の枠の中での仕事はアウトプットに限りがる。そして・・・・、枠をやぶることができるだ仕事をし続ける人とそうでない人とは、永いサラリーマン人生の中で、すごい差になって表れてくるかもしれない。人を巻き込む人は得てして、自分でやらないで人に振ると思われがちなので、一方で評判が悪いものだ。だけど、それを無視できるか、無視できずに凹むかでも向き不向きがある。単なる無神経か、そうでないかもあり人間性にもよるところが大きい。だからこそ、人を巻き込んででもやりたい/やるべき仕事ができる人は、抜きんでるのだ・・・・。







 ・・・などと考えながら、帰りの中央線でうつらうつら・・・・。夢の中で「やっぱりオレはハートが弱いわ・・」と嘆きをうつ。悔し涙をうっすら流しながら目覚めると、そこにはすごく視線が私に集まっていて恥ずかしい思いをした。おそらく、相当の酔っ払いの泣き上戸と思われていたことだろう・・・。この恥ずかしさに耐えかねて飛び降りた駅。そこは「東小金井」。飯を食いそびれた夜、開いている店はこの駅近くではここしかない。「くじら食堂」しかね・・・。



 やれやれ・・・・ぼとぼと歩みを進め、くじら食堂の引き戸をがらりと開けると一瞬にして眼鏡が曇りやがる。あーー、もう何もかもが鬱陶しいと思う瞬間。でも「いらっしゃいませ」という優しい言葉で本当に救われる。週末の夜であることも思い出したし・・・。そんなこんなで、最近いいことない中、塩らー麺を食ったとさ・・・。


 店内、8割程度の入り。もうすっかり地元の人気店。TRYにも少し載ったしね。カウンターの隅には名だたるラーメン本が積まれてる。暇つぶしにいいからその横の席に座って食券をわたします。麺の量はと聞かれて・・・・250g!といいたいところだが、時間を考え200gにしときました。どうせスープも完飲することだしと、カロリー気にする私。気の小さいところはこういうところにも出てくる。



 オーダーを受けてご店主が麺をモミモミとするのをただボーっと見ていた。ぱらぱらめっくっているラーメン本も実は何ひとつ頭に入ってこない。相当疲れというかストレスが溜まっていたと見えて、「おまちどおさまでした」と言われるまで廃人であった私ですが、この麺顔見て、一口食った瞬間から、自己を取り戻した感じが致します。と、そんな一杯でありましたが、やはり食うと心の中で叫びますな・・・。



 旨!めっさ旨いがな!!塩味がやさしいボディーブローだとしたら、麺は強烈なストレートとアッパーですがな!!ノックアウトですわ・・・







【スープ:サラサラ感とじっとり感が交互に織りなすバランス感!意外に複雑なのにね・・・】


<「しっとり」&「しっかり」塩加減に魚介の風味がお出迎え〜>


 麺顔もそうなのだが、スープの色合いが麺の地肌に非常に近く、一体感がある一方で単調なる感覚ある。しかしそれがむしろ素朴に思えてならない。色気や攻撃的なものから逃れたい一心のような和の感じ。しかしながら、チャーシューは一見定番のようでコンテンポラリーな感じがあって、やはり今風のラーメンなのだね・・・。スープは、サラサラっという感じのよう予測していたのだが、半透明な霞がかった感じが、塩だれの濃さを何となく予測させます。レンゲですくったときの表面の揺らめきが脂感を感じる。


 しかし、ひと度味わうと、それは丸みがありながらも、しっかりとした塩味を引いている。ボディ感を感じる塩なれど、ショッパイという尖がりは一切なく、味蕾にまとわりつくようなしっとり感がありなむな・・・・。そして、冒頭から前半に思うのは魚介の風味。魚介塩なのか?という意外な展開に少し興奮を覚える私自身だが、この時点でヲタク度アクセル全開になっとります。なるほど、こちらの麺は、店の看板である「中太平縮れ」という手打ち自家製麺。個性満開なので、それを受け止める塩味もボディ感がないとバランス取れないといったところでしょう。味の構成的には納得でして、スープのみチロチロと味合うよりも、麺と絡んだ一体感にピントを合わせたものかもしれない。塩ダレがインパクトあるということは、魚介のエキスもそこそこ濃ゆいというわけやねと、知ったかぶりを含めて自分を納得させてしまう。だって旨しなんだもの・・・。





<麺の個性に埋没しない、割と「じっとり」とした鶏豚動物感覚・・・>


 食し進めていくと舌が・・・味に・・・慣れてくるというか、中盤から一心不乱の満喫モードになるわけだが、このあたりでよりボディ感のアクセルを感じだす。魚介の風味は感じなくなる一方で、寧ろ鶏とか豚といった方の動物感が、まさにじっとりと攻めてくるような思いなのだ。この感覚で尚、麺とバランスをとった感覚を覚えますな。やはり動物感があると腹にズドンと落ちる食べ応えがあります。


 丁寧な豚骨・豚肉の煮出し感という感覚なれど、さらっとしている部分も失っていないので鶏ガラといった風味も感じる。そして麺の湯切りの余韻というか、麺のぬめりもスープに溶け出し、粉の風合いもじっとりとした海に感じる部分あり。中盤からちょいと複雑系に感じる塩スープ。動物感あるときって鶏油の色気を感じるものだけど、モノトーンのようなシンプルな動物感。好みが割れそうにも思えるが、標準のボーダーは既に超えていると思えます。塩気に続き動物感も、麺とのバランスを意識したような崇高な仕上がり感が決まっています。








【麺:まさにトレードマークと思えるような・・・オーラ感ある中太平打ち縮れ麺!】


<しなやかに・・・ぶるんぶるんと暴れ、やさしいモッチリFit感>


 何と言っても、こちらの訪問を決意せるエッセンスは「平打ちモチモチ手打ち麺」なのであります。この「これでもか!」的な素朴な手打ちもじゃもじゃ感が、麺喰い魂に拍車をかけるというものです。色合いもやや素朴さを漂わせる地味な褐色。ここから何となく有難味というオーラが垂れ流されておるような妄想を覚える。


 箸で一つまみしようとして、ズボっと絡みあがる束。面倒なのでそのまま口へ放り込み、ずぼずぼずぼぼぼぼぼーーーと啜り上げるのがもはやエンタテイメント。口に入る前後でぶるんぶるんと暴れ出すところを、前歯で強引に抑えつけ、ぶちぶちぶちーーーーと千切り倒してそのまま奥歯へ。いやはや〜、まさにモッチモチであります。ランダムな切り口とフォルムなので、モチモチ感が多彩です。しかしながら、全体的には剛麺とはまた違ったしっとり感ある優しさがあるため、モチモチした感触が口の中でフィット感があるという感覚に襲われます。うーーん、ちょっとまた新たな妄想が・・・・。この麺、つけ麺にしたらもっとモチモチ度にシャープさが加わるのだろうか・・・・。春夏には限定などで実現してくれないだろうかな・・・・。





<小麦のグルテン風な感覚と風味、そしてやや滑った感じが印象的>


 さて咀嚼の時ですが、さすがに風味がありますね。小麦の風合いという感じではなくて、水分と絡んでモチっとなったときのグルテン感を感じるのです。そこに淡い風味を感じて、まさに「麺の味!」」「麺の風合い!」と感じるのですが・・・・。うどん好きなら少し分かってもらえるかも?? そうそう、この辺り一帯の武蔵野エリアは、武蔵野うどんという地味な名物もありますので、なんとなくそれを彷彿とする。もっともこれほどに縮れたものではありませんが(笑)。


 そしてスベリの感覚だが、既述のずぼぼぼぼ〜感とはまた別に、「ぬめり感覚」があるのも特徴的。この麺の形状だと、いくら丁寧にしつこくテボを振るったところでぬめりは完璧にとれまい・・・。されどそれが滑らかなスベリとなり、のど越しが良い。そればかりでなく、スープにも影響を与えているといういいこと尽くしな一面もある。汁をバクバク吸い込む麺ではないけれど、スープを麺のほうから巻き込むような一体感がすごくいいなと思える逸品であります。







【具:とっても淡々としているようで、実は崇高な仕上がり感覚!酒もってこい酒や酒や酒や〜!(うそです)】


<テッパンと思える豚2種部位のチャーシュー・・・きっと酒のアテにもなります>


 ここのチャーシューは絶妙だと思うのですが。二種の豚肉であります。バラとモモ。脂と肉質の双方をぞれぞれ堪能させようという店主の笑顔なる魂胆であります。


 そのばら肉の方でありますが、しっかりと成型されているばかりでなく、脂層と肉層のミルフィーユ状態がとても美しい。そして肉層部分が網目のようになっていて隙間に軽く脂がさすという・・・それ旨いに決まってるやん!的なテッパンの旨さであります。噛むと柔らかくないはずがない。それでいて崩れすぎるというところがない絶妙さ。タレの染みこみが深いのに、色が明るいピンクのよう。程よい肉の旨みにタレ発酵感がほんのりあって、なかなか泣かせる旨さ。さらに加えて・・・・皮部分を極力残そうとしている仕上げぶりに、本当の豚肉の旨さを閉じ込めんとしたテクニック感を感じます。


 そして、モモ・・・・。鶏肉のようなパフパフっとした感覚がこれまた泣かせます。周囲はわりと醤油タレが染みこんでいるので香ばしいものの、塩味主体なところがまた変化があって実に旨い。これは・・・酒のアテにもなる崇高系な豚チャーシューでっせと感じります。これは、チャーシュー麺に大きく期待をさせます。





<やや洋に感じるスパイシーな細メンマが意外に合う>


 さて・・・大きく触れるまでもないと思ったが少しだけ。細メンマ。非常に「オーソドックス」な風貌でありますが、私の生まれの関西エリアではあまりお目にかからない形状です。そしてこれに少し濃い味わいと歯ごたえを感じるものだと決め込んでポリポリと食おうと思ったら、意外にもコショウがかったスパイシー系でして、何ならビールにも合うといったところ。スープに浸っているところで少し柔らかくなっているのもいい。意外にメンマって洋風に味つけしても旨いのかもしれない。







 総じまして、「涙を流したらここに毎回ここに辿りつくだろう」的な一杯。凹んだ心をこれからも、太い麺で激しく、そしてもっちりした風合いでやさしく包み込んでおくれよ・・・。


 ひとはみな〜、ひとりでは〜〜〜♪ 生きてゆ〜けなぁ〜い、もぉ〜のだ〜か〜らぁ〜〜〜♪


 あ・・・・詠う前に歌ってしまった。改めて・・・なので詠います!



   疲れ果て
   ただ疲れ果て
   求めるは


   素朴さいっぱい
   モチモチの麺



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!






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