ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1363】 たいよう軒 (東京・神保町) チャーシューワンタンメン 〜いや〜、英世一枚分、十分に満足ですよ(笑)!


 珍しい用事で外出の機会を得まして、平日昼間の神保町に降り立ちます。しかもランチタイム後半で一番混雑する時間帯。されど天気が思わしくない一日で、また寒風もあって街全体がどころなくさびしく感じる・・・・。そんな一日でも、二郎だけは長い行列が絶えませんな。最近人気ある近くの濃厚豚骨で、つけ麺でもと思うワイルドな気分の私。この体調ならいけるかも!と思い、二郎を蹴って、角中を蹴って・・・・・、こちら「たいよう軒」さんへ突撃いたしました。東京のコンテンポラリーな一杯を提供するお店ですが、こちらのこの一品の迫力は、ラー好きとしては、見逃せませんとも!・・・・なんだかんだで「チャーシューワンタンメン(950円)」。ああ・・・まるまる英世が消えてゆく分、楽しませてくれよ。









【スープ:あっさり味の懐古系東京風・・・肉がじんわりとゆっくり染みわたる一品】


<鶏ガラ系の懐かしくもある「あっさり風」な醤油スープ・・・カエシも丸いエッジング> 


 麺顔の迫力は相当ありまして、それを後回しにいたしますが、スープのクリアさと、醤油ブラウンの軽やかな色合いは、それだけで鶏清湯系の旨さを予測させます。実際に食してみると実にあっさりとして、万人受けすること間違いなしの味わい。鶏ガラの煮出しがとても良く効いているのですが、どことなく馴染みある滋味も感じまして、昆布とか薬味系の味わいもちらほらと・・・・。それでも魚介が出てこないところが味わいとしては明るくも感じます。


 特に醤油が色合いの割には控えめな立ち位置なのが、むしろ好印象かもと。醤油の軽やかさと透明度ある印象は、新宿西口のほりうち、萬来などを連想しますが・・・それほどでなくとも、まろやか醤油エッジングは似たところがあるようにも思えます。トッピングの迫力からすると、まるで白いキャンバスのような単純さを心象として感じ取りますが、このあと食い進むにあたってそれが救いであると思い知るのであります。





<大量の具材からあふれ出る肉エキスで・・・スープまでまるで肉厚に・・・>


 大量の具材ですので、具材がスープに浸かっているだけでも、浸かっている時間が経過するほど、ゆったりとした動物感が滲み出るという感覚です。特にチャーシューはその大きさもさることながら、ロース肉の脂の部分は、煮出した後とは言ってもスープ熱でじわじわと溶けだしてくるようです。また、ワンタンからもいい薬味の風味も、スープの味わいに映るか映らないかの微妙な影響を与えますし、味わいが入り混じり随分とゆったりした感覚も覚えます。一方これまで、スープに極力コショウ類を入れないでデフォルトで楽しむ派だったのですが、こうもじんわりと肉厚エキスが加わるならば、多少コショウを振ってキッチリと輪郭を立てる方が旨いかもしれん・・・。これから冬に向かう季節の中、この丼の中の小宇宙だけは、肉エキスという春霞が広がるのですな・・・。








【麺:細麺柔麺が妙にしっくりくる!スープとベストなコンビネーション!】


<定番で質実なる細系中華麺!前半はもっさりしながら粉の風味も感じる>


 さて具材が迫力ある一方で、麺は繊細です。そして懐古系でもあり昔ながらの中華麺というやや、エッグイエローな面持ちがする麺です。中華鍋と平ザルでささっと一気に茹で上げる仕草が、これまた年季を感じさせますな。キッチンタイマーのような無機質なものが、この厨房には見当たりません。指でかたさを確かめて、一気にスープの海に投入ですが、3〜4分もかからなかったのかも?と思えるほどの短時間です。


 さて見るからに多加水の玉子麺。モチモチ度を楽しみたいとおもわせる柔麺。されど食べ始める冒頭にかけては、粉の風合いも感じて、ところどころヌリチとした中心部分が淡く存在します。旨し!と思わず感じてしまいますね・・・・。その後は一気に予測通りの歯応えに変化するのですが、ちょっと前半のフライングがちな風味がとても好きと言えましょう。





<後半は汁を吸いこんでチュルリン!と軽やかなスベリでなじむ>


 予測通りに汁を吸いこむみやすいキャラです。冒頭の粉の風合いはあっという間に消え失せます。しかしここからが実力発揮といったところか、しなやかさ100点満点な感覚。たわみ方も優しい・・・を通り越して淡く、しなりも緩やかであっという間に千切れます。前歯の千切れもスパスパと千切れますし、奥歯のプレスではクチリと短いタップで消えていく感覚です。喉の奥へ滑り落ちるシルエット感もチュルリンとした心地よさ。全体的には、馴染みを感じます。







【具:存在感がハンパない!大衆系の中の最高の贅沢を味わう】


<まさしく・・・その大きさスマホ4台分です!肉厚どデカ・ロース肉祭!>


 誰が言ったか言わないか・・・そのチャーシュー、まるでスマホサイズであります。iPhone5Sが、4枚積み重なって麺顔に投入されとるような存在感。意外に大きいこの丼でしてまさしく圧倒されます。箸でリフトしたとたんにホロっと崩れるほどの柔らかさ。されどトロトロというより、スポンジのような歯応えがあるのです。味わいとしては薄味。醤油ダレの香ばしさより、肉味そのものを味わえと教えられているようです。



 さてその肉味・・・・ロース肉でありまして、分厚さもかなりのもの。飾り気のない旨みがじわじわと、あっさり味のスープにもにじみ出るようです。温まった崩れそうな肉を食む。崩れた破片は、麺と一緒に絡めて食うのが実に旨い食べ方。いつもなら・・・・スープと麺が最後に残るものだが、食っても食っても減らない肉という感覚で、スープに浮かぶのは肉のみであった・・・。





<肉汁がほとばしるたっぷり餡のワンタン!>


 このワンタンもそこそこのサイズ感あり、また餡も実にしっかりとしたものです。味わいとしては、ちょい粗挽きが功を奏して素朴な歯ごたえの後に肉汁がほとばしる!それがまたスープに、ぽたぽたとタレ流れましてスープも深味を得るというものです。生姜の風合いがテッパンですね〜、実に食欲をそそる味わい。この一杯の中で一番味の輪郭がキッパリとしている部分かもしれません。それにしてもさやいんげん、メンマ等・・・箸休めのイメージが全く残っていない。肉とワンタンに圧倒され過ぎた・・・。

  








 総じまして、「いや〜、英世一枚分、十分に満足ですよ(笑)!」という感想。胃袋も頭の中も肉だらけ・・・。


 ここは近くにあれば、毎週確実に訪問したいと思えますが・・・いかんせん、営業時間と場所が個人的にはつらい。ワンコインラーメンでも、この肉厚チャーシューが投入されとるころを思えば嬉しいし、この淡いあっさり味の鶏ガラ系醤油は、私の趣向的にはツボでし、寡黙なご店主もええ感じですし・・・。どうせまたいつか、外出とか休日出勤とかあるでしょうから、その行き帰りにまた狙いますよ。それにしても・・・・食べ応えがまだ残っている。もう晩飯タイムなんて過ぎているのに(笑)。なので詠います!



   食う前に
   すでに満足
   よだれ出る


   肉とワンタン
   それしか見えない



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!


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