ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1338】 中華そば むらさき山 (東京・田町) 中華そば


 一つの大仕事が終わり、少し気が抜けていると言われても否定いたしません。されど、仕事をしてないわけではないのであしからずと言いたい、このごろ・・・・。さて、そろそろまたフルスロットルで年末まで駆け抜けようか!と思っていたところに、驚天動地な人事異動というのは、非常につんのめってコケる思いをいたします。やはり結果が満足ではなかったのか? こういう人事画策は、非常に仕事がはやいのねと、少し澱んだことも言いたいが、ぐっとこらえて新たしい仕事に立ち向かうのみです。さ!気持ちを切り替えましょう!!




 ・・・などと考えていると、やはり腹が減ってくるとなると、好きなもん食って気晴らししたくもなる。たとえどんなに時間がなかろうと、好きなもん食いたい。ならば・・・・ここしかあるまい! 田町界隈では「むらさき山」さんしかもはや思い浮かばん。二郎総本山で最高の憂さ晴らし!ってのも頭をよぎったが、爆裂死しそうで今回はやめとこう・・・・。もう、激務続きで完璧に弱り切っておるのだよ・・・。


 田町の「慶応仲通り」という商店街を通り抜ける。さすれば、「三田製麺所本店」の存在感がひときわ目立つ。大抵ここに吸い込まれるのだろうが、すぐ近くの角を右に曲がると、これまたより細い路地あり。すると隠れ家的な感じで「むらさき山」がある。ガラリと扉をあけ、気持ち良い「いらっしゃいませ」のシャワーを浴びながら、いつも定番「中華そば」をただ選ぶのみ・・・。券売機から近い席にコシをおろし、しばらく瞑想・・・・。空腹感の中、これまでとこれからの仕事のことが、頭の中を走馬灯のごとき駆け抜ける・・・。「おまちどおさまです!」という声に少し驚き、現実に引き戻されて・・・・目の前には嬉しい一杯がそこにある。


  








【スープ:豚骨魚介と豚骨醤油の合い間のポジショニングが・・・個人的にハマる】


<醤油ダレのエッジがちょいとシャープな豚骨魚介系ってところがアイデンティティ


 とにかく、こちらの一杯は、麺顔を拝顔したとたんに「こいつイケる!」と思える、いい麺顔をしている。麺の流れとかスープの色合いとか、具の配置など、いろいろ雰囲気出すカテゴリーはあるのだろうが、「麺顔のまとまり」という点だけでも、なかなかなものであります。


 そして、やはりいつもビビッとくるのは、醤油ダレの味わいの濃さか・・・。これを塩辛いというか、カエシの風合いというかで評価と好みが分かれるところでしょうか。私は、元々関西エリアで活動していたときに、和歌山系というカテゴリーに一時期ハマってしまいました。その影響かかなり好きなタイプです。もともと豚骨魚介と割り切ってもよいほど、甘味がふんだんなスープ。これをビシッと醤油でキメているところが、この少し濃い茶色のスープカラーが表しているようです。なので、甘さの上にのっかる塩気が実に複雑で面白味を感じます。これに表面にある香味油は焦がし葱油か・・・・。こいつも中々いい仕事をしているのでありまして、カエシの味わいを香ばしくコーティングしてくれるかのようです。この醤油ダレと焦しネギ油のコンビネーションが、いつ訪問しても私を惹き付けてやみません。それだけで、自分の心の中のボーダーを軽く越えてしまうのです。




<何気にラード系のコクが豊かですっきりとした味わい>


 とくに今回は、ラード系の豚コクのボディー感が実に豊かに感じられました。表面にコーティングのような透明の蓋のようなラードの層が広がります。しかしややざらつき感じるコーティング感覚でして、そこに魚介の片鱗を感じ取ります。東日本でいうニボニボな感覚より、甘さを重視する煮干感覚。とってもさらりとしているのが印象的。そのさらっとしている魚介を一気に覆い尽くすのが、ラードを中心とした豚コクと言えましょうか・・・。豚骨ベースは言うに及ばず。その上をいきます。


 西日本では、大勝軒の広がりがないように(一部にはあるが)、東日本では広がりをもたない豚魚感かも。それだけに、アイデンティティを感じるのです。どこか一般的に慣れ親しんだ豚骨魚介とは違う何かがあると思えるのですが。







【麺:パツパツクッシリストレート麺!スープに負けないキッパリとしたところが凛としていいね!】


<パツパツの低加水系細麺が実にクール!>


 別の観点で個性を感じるのは、細麺でパッツパツな低加水麺を提供するということ。博多麺から、一回り二回り厚く感じるストレート麺が印象的であります。ここに青ネギをトッピングさせている時点で、嗚呼・・・どこか関西に帰ったような気にさせるのは、おそらく大東京の中でも私くらいなもんでしょうね(笑)。

 
 このパツパツな麺が、カエシ強めなスープに実に合う!もはやクール!とすら感じるマッチングですな。どのグルメサイトでも、あまり評価が伸び悩んでいるものの、いつ訪問してもそこそこの先客の入り。田町のラーメン店としても、そこそこ存在感を示していると思えるのです。その存在感は、おそらくこの麺の惹き付けが大きいかも・・・。細麺でのつけ麺が実に人気でありまして、他客は6割型つけ麺だったような印象。とにかく、麺のポテンシャルは高い。




<程よいザラツキ残すスベリが最後まで持続する>


 加水が低めで熟成が効いている。地肌にナチュラルなざらつきを感じる。それが、スープをまとうと・・・・非常に持ち上げよくスープの味に馴染む。ちゅるちゅる・・・とも、つるつる・・・とも違う、ずずっとした啜り上げが快感。そして、意外に汁の吸い上げが少ないので、最後までこのすべりの感覚が一定範囲内で持続するのが、実に嬉しい。程よいザラツキ感覚・・・・、次回はひさしぶりにつけ麺で試したくなった次第。






【具:香ばしく「肉!」とした個性も残るロールチャーシュー】


<香ばしい醤油ダレの焦げ目としっかりした肉質がいい感じ>


 チャーシューは・・・・、やっぱり、バラ肉のロールタイプが最高だなと、改めて思えて来る出来具合です。甘辛い醤油ダレの風合いも実に香ばしく旨い。焦げ目とも見分けがつかないのに、香ばしいので白飯がバクバクと進むタイプであります。ただ肉が旨くて柔らかいというのでもない。適度に、もっちりとした歯ごたえを残し、肉食っている!という感覚にさせる抵抗感が、これまたいいです。チャーシュー麺にしたいけど・・・・金欠なので、給料日までは我慢かな。





<海苔とメンマ・・・いい店はここで手を抜かないね>


 改めて取り上げることもないパーツなのだが敢えて語ると、「普通に上質」という感覚。特別に珍しくもないサイズと歯ごたえ感覚であるメンマ。それでも、安っぽいとか気が抜けているとか、そういう感覚を一切覚えない。また海苔にいたっても、だらしなく溶け出すということもなく、一気にほおばるとさわやかな磯の薫りが広がる。高級感があるわけではないのだが、私の日常生活の中では平均のボーダーを越える品質感。ここまで気を配っていては、全体評価が高まってしまう。いたって普通のトッッピング達なのだが。






 総じまして、個人的には、激務が続き・・・・「厭離穢土欣求浄土」などと日々つぶやいておりましたこのごろ。ただ食という欲をみたすために訪問したわが身と、企業の熾烈な競争世界の野望(の片隅)に身を置くものとしては、やっぱりまだどこか時分が現実逃避しているだけなのかなと・・・・食ったあとも改めて考えさせられました。そんな世界にあっても一方で、「食える喜び」というのは、本当に幸せだなとも感じる。この気持があるうちは、まだまだ私も大丈夫なのかもしれません。なので詠います!



   落ち着きて
   ようやくいつもの
   常連店


   食える喜び
   小さな喜び



お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!!




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