ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1315】 信濃神麺 烈士洵名 (東京・春日) 特製らーめん 細麺・カタメ 〜エンタテインメント性に溢れた一杯

 残業規制とやらで・・・組合員と一部の管理職には効率的に業務を進めると共に、強制的に早く返してあげたり、代休をとらせてあげなくてはならない。ご家族もおありだからね・・・これは仕方ないといより、いい機会なのかもしれない。さっそくミーティングで対応を展開した次第。でも・・・私はダレが救ってくれるのか(笑→泣)。


 ・・・などと考えながら、今回は「春日」に来た。比較的に早く帰宅できたので、三田線で神保町の「さぶちゃん」で定番なる一杯でも啜ってから帰ろうと考えた。だけどもだ・・・・やっぱり寝過ごして2駅も乗り過ごした。時間があるから、ここで一杯食って腹ごなしで水道橋まで歩こう。丁度、宿題店も残っていることだしね・・・・・。そんなきっかけで「信濃神麺 烈士洵名」さんへと足を向けました。まだまだ・・・こういう押さえておくべき店って山ほどあるのよね〜。 訪問時、先客6名。テーブルとカウンターに適度に散らばっているという寂しくなく、居心地も良さそうな込み具合。ここでは、やっぱり醤油だよなと思いつつ、たまにはいいかと「特製」のボタンを押しました。どんな一杯かも何も考えずに・・・。









【スープ:甘いエッジングの醤油ダレに・・・深い鶏のコクと様々なトッピングの余韻が華やか!】


<甘く揺らめく醤油ダレ、和洋折衷のごとき旨味のバランス>


 それにしても・・・不勉強ではあったが、配膳の瞬間はビビリまくりであります。その麺顔・・・・海苔がデカすぎて他客の視線を感じます。ま、こいつは後からじっくりと料理してやるとして・・・・まずはスープの確認からスタートする。コンテンポラリーな形の丼と海苔の演出からして、ニューウェーブ系の斬新さを予想するのですが、半分当たり。まず当たっているところは、その味わいについて。これはとても円やか!と感じる甘さが印象的です。甘いタレ・・・・とは語弊があるかもですが、醤油の輪郭が甘さを感じさせるという感覚でして、塩気と酸味でピッチリと感じさせる一般的なクリアー醤油の風合いとは全く別ものと思わせます。しかしながら、塩気はやはりあるわけでして・・・甘辛いという、日本人にはおなじみの食欲をそそる系だと思います。それがすっきりと研ぎすまされた感はあるわな・・・・。


 そして予想と違っていた部分は、風合い。これは和風なのか、洋風なのかすら分からない複雑な味わい。まず和風と思わせるのは、岩海苔。これはなかなか良いね〜。ワカメは遠慮したいところだが、この岩海苔の場合は、磯の風合いがとても香ばしく、その風味がスープに移って非常によろしい。甘いタレに磯の風味は合うのかいう心配はなきにしもあらずなのだが、実際はとてもマッチしているので、是非試していただきたいところでありあます。


 また・・・・洋風と思わせるエッセンスもあるのが不思議なのであります。豊かな動物系のコクが甘みとよくマッチしていて、それが洋風と思わせるドライバーかと思っていました。しかしそれは違うようでして、正体はキノコのようと感じています。何だろうこのキノコは?エリンギでもなく、ポルチー二のようでもあり・・・・不明。このキノコから出る出汁が、オイルとよく合いまして、スープ全体に華やかに広がるのだからこれは参ったとしか言いようがない。和洋折衷というとどこか陰気くさい感じもするが、何かと何かのハイブリッド感が、このスープの余韻を高めるような、実に楽しいスープなのであります。







<鶏のコクの豊かさは秀逸!アッサリのようで食べ応え感覚あり>


 基本的にはアッサリのスープ感だと思うのですが、鶏を主体とするコクが非常に豊かであります。丸鶏スープのじっとりとした感覚に近いですね〜。これがまた甘みのベースであることは間違いないと思うのですが、同時にスープの食べ応えにも通じています。この一杯が盛られる丼は、逆三角形で曲面が強調されておりますので、スープ量が少し物足りなく感じるのだけど、それでも満足感を与えるのは、このコクが豊かであり食べ応え感をしっかりと表現しているからでありましょう。それにしても、この丼は扱いにくいっすね(笑)。基本的に、スープは丼に直付けでグビグビ飲むのが楽しいと感じているのですが、この器だとバランス崩すとどば〜っと飲み口から溢れ出すような図式になります。だから余計な神経を使いますので、スープの味わいに100%集中ができないのだよな(笑)。








【麺:細麺ストレートで平打ち!このカタメな感触が実に良い!クッチリ感でさらに良い!】


<多加水平打ちストレート、きめ細かくてクッチリとした反発>


 太麺と細麺とが選べるシステムになっておりますが、今回は細麺でスタイリッシュに悔いたかった次第(うそです・・・単に気分です)。細くても平打ちというところが私の心をつかみます。多加水系でありますが、モチモチとしたよりはカッツリと食いたい気分でしたので「カタメ」と伝えました。その甲斐がありまして、実にクッチリとした味わいを醸し出してくれて満足できました。


 アルデンテを少し越えたようなクッチリ感。思わず噛みちぎった断面を視認いたしますが、芯など確認できず。麺全体でカタメの弾力を表現いたします。粉感を感じさせるグルテンをあまり感じない。密度が高く、潰し込みが非常に効いた感覚。適度な熟成があってしなやか。スープをまとって少し褐色に煌めくようであり、見た目にも美しいです。繊細な一杯には繊細な麺がよく似合うね。





<外側のキッパリとした地肌が香味油と共にスベる>


 やはり香味油の余韻が広がる感覚がありまして、それを麺がひっかりとキャッチしてくれるようです。啜り上げるたびにそれを感じ取ります。ということで、まるで薄っすらとオイルをまとったようにスルスル〜っと滑る感覚がいい。上品とすら思います。意外にも汁を吸い込まないタイプでして、最後までこのキッパリとした表面の感覚と、クッチリとした弾力の感覚が、食の最後まで均一に楽しませてくれます。細かく均一に刻まれた万能ネギも、適度に引っ掛けてくるので、麺との感触と入り交じり面白い歯ごたえ。これはまた・・・・食べに来ること間違いなしだな。オレだって・・・たまには崇高でハイセンスな一杯を食いたいもんな。時間がなく、駅そばや、弁当ばかりの昼飯夜飯ばかりじゃつまらないじゃないか。







【具:実に濃いキャラクターの集まりですが、全体バランスが非常によろしくてナイス!】


<バカ息子バリのデカデカ海苔!ハッタリでなく旨し>


 ほどのどのバカさ加減の大判の海苔であります。蒲田のバカにま負けますが、このくらいのバカさ加減が、オレのようなバカなサラリーマンには丁度いい・・・・。この海苔・・・・全体を奇麗にはがして、麺顔全体を蓋して遊んでやろうか(笑)。いや、それでは隣の客がいぶかしむばかりだ。こういった突拍子もないものを、いかに平然と慌てず格好良く食うかで、食のレビュアーの度量というものが試されるのだ。そこで何故かフランス人ばりのエスプリを効かせたいと発想して・・・・まるでバゲットを千切るように・・・、大きな海苔を適度に必要分だけ千切りながら、麺顔に落としたり、そのまま食ったりして食い続けた。心の中でのオレ自身は・・・チョビひげ生やした紳士でありました。どうだ・・・悠然とこんな突拍子もないクイズ問題にも、原たいらバリに答えてやったぞと自己満足しておりましたが、後から思い出すと、実に怪しいオッサンなオレではないか(泣)。


 付け加えておきますが、実に風味満点な海苔でして、品質は大合格でありました。



<岩海苔がダブるようでダブらない>


 海苔の上に海苔をのせる。この発想がたまらない。独創的というか、遊んでいるというか、意味わかっとらんのか・・・・。海苔の上に乗せて正しいのは魚粉であると答えてよいのかも今では分からないが。機能的にはダブりまくりのこの配置だが、結論としては、大正解だったから、左脳人間の理解をすでに越えておりますな・・・。


 上述の通り、この岩海苔はスープに溶け出すと実に面白い風合いを醸し出してグッド!そして、言い忘れたが、麺に置いても微妙に溶けて貼り付き、啜りの瞬間には風味の広がりと、スベリのモサモサ感を繰り広げ、なかなかエンタテインメント性を広げてくれるのだわ。ご店主の右脳発想の自由さにはただただ脱帽であります。





<炙りの入ったバラ肉!油身が香ばしくて旨し>


 チャーシューも実に合成でありますな。厚さも満足、大きさも満足。そして2枚もあって大満足。さらに炙りも効いていて香ばしく大大満足なのであります。言わずもがな・・・醤油ダレの漬け込みも程よく旨し!見事なバラ肉でありまして、赤身と脂身のバランスと境目が実に美しい。それはまるで関東ローム層・・・・。脂身の部分が比較的多めであり、肉好きとしては、実に嬉しい。肉はやはり脂が甘く感じられて旨いと思う。




<メンマと思ったらキノコであった>


 これが課題のキノコであります。実に細かい妙な切り方をしたメンマだなと思って一口入れてから、やっと分かったというキノコという存在。最初は見ても分からなかったのであります。秋はキノコのシーズンだけど、こういう加工されたキノコも実は旨味が熟成されて旨いのであります。クニュクニュした歯ごたえのあと、ささーっと裂けるように千切れる感覚が、実に妖艶に思えてならないね・・・。




<漬け込み度薄くて味玉子本来を味わう>


 ようやく味玉という感覚だな・・・。今回は強烈な個性の集まりでありましたので、いつもならトッピングの主役か準主役な味玉が少し肩身が狭そう(笑)。トロミを感じさせるタイプではなく、芋ようかんのようなクッサリとした黄身がなぜか今回はとてもホッとさせる。適度な色気で丁度いい。染み込みすぎるという漬け込みでないところもいいし、甘く香しい醤油ダレとのマッチングもなかなかでありますな。









 総じまして、久々にエンタテインメント性に溢れた一杯という感じで大満足な夜!ディナーに感じたりする満足感でありました。やはり、忙しいとは言え・・・・、気分の発散というのは実によいね〜。ラーメン一杯で現実から切り離されて、一時期ですが気持ちが軽やかになりますもん!しんどい時こそラーメンでっせ! でも・・・・区切りがいいときにまとまった休みを取りたいというのも本音でまだ夏休みが取れなかったことに未練があるのよね・・・・。今年は海にも行けなかったし。この季節に海はないだろうけど、秋なら秋を存分に楽しみたい。信濃神麺・・・・信州にも行ってみたいな・・・。そういえば、中学・高校・失恋一人旅・・・いずれも行き先は信州だったわ。少し冷たい澄んだ青空を・・・私はもう一度見てみたい。なので詠います!




   区切りつき
   もし休めれば
   旅したい


   秋を求めて
   信濃路行かん




 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした。





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