ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1258】 こえもん (東京・日野) 中華そば


 今年は夏休みも取れないことになりまして・・・実に印象的な夏になりそうです。一方家族は海外へ・・・。そして国内では温泉へという誠にゴージャスな計画を実行するそうで、まさに稼ぐ父ちゃん泣く一方です。ま、気遣ってくれてるのだけど、それは引け目半分以上はあると思うけどね・・・・(苦笑)。図書館で調べものをしつつ、ちょっと気分転換と空腹感も処理したいので、一人勝手に寄り道してラーメン食うのを許していただきたい。






 ・・・・・などと思いながら、そんな気分でわざわざ日野にやってきました。日野と言えば、日野自動車しかイメージないのですが、その他といえば、かつての部下の実家がここにあった程度の土地勘。やってきたぜ!今回は「こえもん」さん。

  








【スープ:甘めにゆらめく醤油の感覚に・・・さっぱりとした動物系が支える】


<ゆったりして落ち着いた醤油感!甘コクが透明に広がる感覚>


 京都人の私がなぜか八王子のラーメンには魅せられまくりなのでありまして、関東引っ越し間なしに、この道の先輩に当たる方から紹介いただいた「吾衛門」の支店にあたる「こえもん」さん。久しくお会いできてませんが、お元気でしょうかね・・・。などと考えつつ、クラシカルNEW!っといった不思議な感覚で、若い世代の方が腰を落ち着けて作成する八王子系スープを啜ります。


 はははー・・・・、相変わらずイメージ通りの醤油のコク甘さとすっきり感ですな・・・・。醤油が明るいというか、酸味は抑えめで、塩分もさらさらとしながらも、やはり表に見え隠れするのは、コクが甘めということでしょうか。決して糖分やみりん系のことを連想しているわけでなく、醤油系自然の甘みという空想をして楽しみます。濃い口醤油っていう感覚も覚えますが、ぴっちりとピントがあった醤油感に野菜系の甘さと落ち着きも感じる。角が丸いとはこのこと。甘みにもいろいろと引き出しがありましょうが、案外簡単な手段であったりしますかな・・・。





<節昆布系の旨味明るさと・・・豚肉鶏ガラのサッパリ感>


 マクロに見てクラシックな中華そばですが、いやいやどうして・・・・ミクロに観察いたしますと、なかなかなコンテンポラリーぶりですよ(笑)。スープ表面に浮かぶ動物系脂成分ですが、真円かと思えるほどに奇跡の幾何的文様を浮かべ、それは大中小さまざまなスケールで・・・・モネの蓮のごときの風景ですやん!これにパルテルカラーを施したとしたら、ちょっとしたポップな壁紙か・・・・ franc franc にも飾られても成立するか・・・・などと妄想をいたします。


 さてそんな動物感のコクですが、なかなかさっぱりしていて、それでいてしっかりとした煮出しも感じさせます。確かにサラサラしている動物感なのですが、しっかりと腑に落ちるという感覚もあってなかなかナイス!まさに腹落ちするという感覚を与えてくれまして、私もそういった中期経営計画をたてられないものかと日々悩んでいることに拍車をかけるようです。ああ・・・ラーメンこそが地産地消の最たるものでして、現地SI能力の高さがコンピテンスだと痛感いたしますな・・・・。まさに、素材の目利き、組み立てノウハウこそがバリューそのものでありましょう。恐るべしです。









【麺:定番なるストレート細麺がスープと馴染むところを楽しみたい】


<定番なるやや細系の多加水ストレート麺>


 これ以上ない定番のストレート細麺といった風貌。こちらのスタイルは、麺釜に平ザルというものでなく、大きめのテボというもの。テボはテボでも大きめを採用されて麺の茹で踊りの可能性を十分に感じさせる形状ですな。力強い湯切りがいいね!この湯切りのスタイルとか動作でもこだわりを感じ取れますもんね。町田から赤坂に拠点を移された名人とまではいかなくとも、こういう日常のこだわりというのは実に気持ちがよいです。



 
<汁を吸い込みしなやか〜、そしてクッチリと千切れる>


 そうそう・・・麺の汁の吸い込みのすばらしさを教わったのも、あの先輩からだったな・・・。また思い出してしまった。元々、つけ麺の旨さに目覚めてラーメンレビューを開始した私ですが、汁そば系のすばらしさを何気に感じさせてくれたのがあの方であり、以来すっかり汁そば系にどっぷりな自分がいたりするわけです。


 さてその麺はやはり後半には汁を吸い込み透明度が増したような艶々した面持ちをたたえます。また地肌の色合いから柔らかい部分も連想されたりして。啜り上げる抵抗感は、高速につるつるしていて啜り自体が楽しくてならない。その上、束になったところを前歯で切断する際には、クチクチクチクチ〜・・・・・っと気持ちよくちぎれていく。リズミカルという大げさなことはないものの、素朴にも優しく淡い抵抗感といった弾力が実に良い。ああ・・・・暑いなか、冷やし系へと気持ちは少し流れたのだが、やはり暑い時期にこそ定番なる麺をわざわざ食いにきて、良かったと思える瞬間ですな。






【具:決めてはやはり・・・・・玉ねぎ】


<ほぐれつつ繊維が適度に歯応えある・・・チャーシュー>


 気分はメンマラーメンだったのですが、そういうメニュー設定がないのね・・・・。デフォで500円という中華そば。チャーシューメンにして750円という破格値!こんなことだったら、チャーシューメンにしておけば良かったと今更ながら思います。それだけ肉味感が良かった!醤油ダレに漬かったという感覚はなく、塩味系で肉の旨味自体を楽しめるという感じ。しかも、煮豚とかの醤油感もなく、流行のレアチャーシューというハイカラさはない。質実な肉味といった感覚でして、こういう肉こそ旨しなのかもしれません。私のような京都人は薄いペラペラチャーシューミルフィーユが理想型なのですが、こういう固まり系スライス肉ってのも捨てがたい!




<やはり決め手は玉ねぎみじんだな〜>


 まーーーーーー、何だかんだ言って、玉ねぎ浮かぶ醤油を食いに来たのでありますよ、実のところ。麺を食べ終わり、スープをクチの直付けで丼からゴクゴクいただく。玉ねぎがところどころ歯にひっかかりますが、そんなのお構いなしです。スープを「噛むようにして」飲む。フレッシュな甘みと弱い苦みが醤油感覚に滲む。この感覚が、八王子系ラーメンのフィニッシュとしてはふさわしい。やはり、玉ねぎが決め手であります。






 総じまして、定番なる八王子系ラーメンを真夏に汗して食いにいったという話の一部始終。いろいろ季節限定を出したいところだが、クラシカルでシンプルなメニュー構成で頑張っているというのは、無意識で応援したくなりますよ。特にこうクソ暑いシーズンには、冷やしなんかに手を広げたくなるもの。八王子系を名乗る店には、そういうの無縁に地道に頑張っているのが共通していると思えて・・・、そこを敢えて暑いの食いに行くところが、麺好きたる心意気ですかな。なので詠います!



   陽射し照る
   開店間際の
   開け広げ


   奥から見やる
   戸外のかげろう



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!






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