ラーメン食べて詠います

ご訪問いただきありがとうございます。仕事の合間や、休日余暇を利用してラーメン探訪をつづけております。ラーメン食べて感じる、小さな喜びやストレス解放を、最後に詠って締めくくりますー。

【今週のラーメン1159】 みんみんラーメン 本店 (東京・八王子) かけ中華・並


 大昔の話ですが、若いとき、スキューバダイビングのインストラクターをやってたことがあります。若くて体力が有り余っていた時期でして、サラリーマンとの二足わらじに精をだしておりました。何がそんなに駆り立てたのか、それは、敬愛する先生ダイバーが引っ張ってくれたからです。私は、海にも魅了されておりましたが、講習の度に出会ういろいろな生徒さんたちとの、ログ付けという名の宴会が非常に好きでして、それを目当てに毎週伊豆半島に通っていたのを鮮やかに今でも思い出すのです。実に気持ちのいい人たちばかりでした。そういう人たちと過ごすのが大好きでして、若い女性とも出会う機会がたくさんあったのに、恋愛感情というのは本当に二の次でして、本当にただ毎週違った集まりに混じって、一緒に酒を飲んだりするのが好きだったわ・・・。酒飲んでバカするタイプでもないのに。そこには、「海が好き」という共通の愛情があったからですかな。実に充実した日々でありました。



 ・・・・などと考えながら、とある殺風景な秋川街道のラーメン屋に佇む私です。なぜそんな昔のことを唐突に思い出したのか。そうか・・・ラーメン好きの集まり!というこの店の中のオーラがそれと似た雰囲気があったのだろうな・・・・。そう!!まさに大衆系といった佇まいなこのお店。扉を開けると・・・そこには4つばかりのカウンター席がある他は、すべて座敷席です。


   いかにも民家の一室といった空気感!


 家族連れやら、私のような遠征ラーメンラバーの集まりなどでごった返したような風景。相席当たり前な気軽さがあっていい。すぐそばには、赤ん坊がハイハイしていて、若夫婦が交互に見守りながらラーメン食っている。嗚呼大衆系といった感じが凄くいい!メニューを見ても麺類一本!餃子などはなくて、ライスはあってもチャーハンはない。まさにラーメン道楽しかない世界ですな。




 特にメニューを見て目を引くのは「かけ中華」なる代物。並で370円。大、特大と3段階設定がどのメニューにもあります。ラーメン・並でも480円。ワンコインで食えるというのがやはりラーメンたる分をわきまえた感じがあって実にいい感じであります。どちらか迷ったのだけど、今回は「かけ中華」とさせて頂きました。決してケチになったわけでなく、そっちの方が面白いメニューと単に思えたから。なかなか歴史感ある建物と厨房なれど、仕切っておられるのは若い方。跡継ぎかな?伝統継承が難しい日本にあって、実に頼もしい風景ではありませんか。家族連れの後だったため、少しまったぞ15分間。お母さんが気持ちよい応対で運んでくれました。





【スープ:定番の醤油クリスタル!動物系の豊かなコクの揺らめきにノックダウン!】


<じっとり感漂うクリスタル醤油スープ>


 だんだんと八王子で食い続けると、なんとなく「刻み玉ねぎ」以外のエッセンスが分かって来たような気がする(笑)。いわゆる「八王子系」ってやつのね・・・。もちろんそれぞれで微妙な違いがあるのだけど、最大公約数というやつをぼんやりとだが、感覚が付いて来たよう。特に源流に近いと言われている2店を比較すると、それは、鶏ガラ豚コクが全面に出ている清湯系醤油スープで、醤油ダレは塩気でなくて、丸みで食わせるタイプといったところかと・・・。そこにフレッシュ玉ねぎの清涼感ある甘みが加わり、サラサラ〜っと食わせるのだろう。今回の一杯で尚更そう思った次第。特に、トッピング排除な「かけそば」ならぬ「かけ中華」なので、スープと麺のオリジナリティに集中することができたかな。 


 配膳されたその「かけ中華」は、トッピング極力排除であっても、残念感が全くしない気がした。スープの醤油カラーが、非常に鮮やかでありまして、深いトパーズ色といった色気すら感じます。お店の大衆的な雰囲気とそういうところミスマッチでして、よりそう思える。しかし、透明系なのに薄さを感じさせず、色の深みに動物系のコク。そして表面の層に、透明なワックスのようなラード感がただよう。鶏の質の良い脂の輪っかがぷか〜と浮いている。眺めているだけで幸せな気分にもなります。





<鶏豚コク豊かで引っかかりがないカエシ感>


 その予想通りに、動物系のコクにひっかかりがない。スルスルスル〜っと喉越し入って来るし、胃にもたれないコクなのに豊かな風合い。やはりここでも「鶏ガラ>豚コク」の配合比率に感じてしまうがこれはあくまで個人的感想。そして塩気に注目してゆっくり啜ってみても、塩単体のエッジングは存在せず、醤油の風合いより、動物系のコクと結びついてエエ塩梅。塩気を求めているうちに、肉汁の旨味にぶちあたるという印象。まろやかさ、この上なし。




<ネギチャーシューにピント合わせか?>


 パンチを求めているとか、コッテリ派な方には物足りないと受け取られるかもしれませんね。また、煮干しラバーもそう受け取られるかも。極ニボな一杯が席巻している中、この一杯は地味に映るかもしれません。もとより、「かけ中華」という地味な一品なのですがね(笑)。


 ただとてもスマートと思えるのは、こちらの看板メニューに合うようにベースを調整しているからかもしれないと考えてみた。どうも、ネギラーメン、ネギチャーシューメンの注文比率が高く、メニューを見てもおすすめのようす。その少し辛さプラスな一杯に丁度合うような・・・・ベーススープのチューニングだとすれば、このスマートさは理解できる気がするのです。







【麺:ナチュラルなクッサリ感が持ち味!そんなストレート細麺!】

 
<程よくクッサリとした茹で上げに和む>


 デフォルトの茹で上げを味わってみる。なるほど・・・ストレート細麺に少し捩れがあるタイプは共通みたいですが、柔らかい歯応えの中に、クッサリとした沈み込みがあるみたいですね。決してアルデンテ越え過ぎた感じはしない。ちょうど良いタイミングなので、前歯の当たりは、スパスパっとしながら、かすかにクシリ感を残す感じ。私は麺は何にでもハードなものを求めがちな性格でして、一時期は「剛麺」っぽいのが好きで、何にでもバリカタを求めておったけど、こういうナチュラルな風合いも和んで良いですな。




<汁を吸い込みナチュラル、ちょいとモチっとする反発>


  そのナチュラルなコシというやつですが、個人的には、少し汁を吸い込んでいる状態でベストな茹で加減となる状態かな。麺の味わいもスープに与えながらも、汁と馴染んでしなやかさが完成するという感覚。微かなモチっとした感覚があって、奥歯ですり潰すと麺の風味も混じるといった感覚。言い方を変えれば、「歯応えしっかりした柔麺」と言った印象かと。






 総じまして、歴史と地元愛に支えられた一品がここに!という感覚。バイクのツーリング中の空腹補給。家族で地元の美味しい一杯を食いに集まる。ドライブデートのちょっと何時もと変わったランチタイム。いろいろなシチュエーションでも楽しめるようで、中途半端な場所、時間帯でも客足が途切れることなく、次々と訪れる。まさに・・・八王子にはラーメンあり!という風景がここにある。なので詠います!



   メラメラと
   虎視たんたんと
   みんみんへ


   腹ぱんぱんで
   とぼとぼ帰る



 お粗末!ということで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!






関連ランキング:ラーメン | 西八王子駅八王子駅京王八王子駅


ミンミン

ミンミン